2012年1月19日木曜日

中年男性でも、正常高値血圧も心房細動のリスク要素

心房細動は卒中リスクを5倍に、心不全リスクを3倍、認知症リスクを2倍とする。

そして全原因死亡率増加をもたらす。故に、心房細動一次予防は重要だよ・・・と。

正常高値血圧も、そのリスク要素になるので、より血圧をさげる戦略が必要かも・・・という話。

Grundvold I, Skretteberg PT, Liestøl K, et al.

Upper normal blood pressures predict incident atrial fibrillation in healthy middle-aged men: a 35-year follow-up study.

Hypertension 2012; 



 高血圧症は、心房細動発症のもっとも明らかなリスク要素で、正常高値血圧(high normal blood pressure)も女性では心房細動のリスク要素として確立されている。

この報告は、中年男性でも正常高値血圧が心房細動発症のリスク要素となるかどうかの検討。

1972-1975、2014名のノルウェー人男性を前向きに心血管系調査したもの

フォローアップ35年で、270名の心房細動を全退院詳細調査記載。

心房細動発症リスク推定は、多変量補正化Cox比例ハザードモデルを用いて、血圧の4分位解析で検討。
ベースライン血圧≧140 mm Hg及び上限正常高値血圧 128-138 mm Hgの群では、血圧 <128 mm Hg男性比較に対し、それぞれ、1.60-倍 (95% CI 1.15–2.21) と 1.50-倍 (1.10–2.03)。

ベースライン拡張期血圧≧80 mm Hgでは心房細動頻度は、拡張期血圧 < 80 mm Hgに比較して、 1.79-fold (95% CI 1.28–2.59)


4分位相対リスク(95% CI)
1(88-116 mm Hg)1.0
2(118-126 mm Hg1.26(0.74-2.14)
3(128-138 mm Hg)1.98(1.22-3.27)
4(140-220 mm Hg)1.84(10.07-3.19)


心房細動前糖尿病・心血管疾患発症補正後もこの結果は有意なまま。


ベースラインから7年平均で、より男性は健康だが、正常高値血圧のままの場合、その後の心房細動の有意な予測要素でありつづける。


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