2012年2月8日水曜日

state-of-the-art: 前糖尿病状態とメタボリックシンドロームと心血管リスク


STATE-OF-THE-ART PAPER
Pre-Diabetes, Metabolic Syndrome, and Cardiovascular Risk
J Am Coll Cardiol, 2012; 59:635-643, doi:10.1016/j.jacc.2011.08.080
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/59/7/635


Pre-diabetes(前糖尿病状態) は、正常血糖より増加しているが、糖尿病診断基準まで満たさない状態。IFGとIGT状態で検出。IGTは経口血糖糖負荷試験で検知され、2型糖尿病のリスク要素。
IFGとIGTが共に存在する場合は、 さらに影響が大きく、メタボリックシンドロームと関連する。
肥満が Prediabetesやメタボリックシンドロームにつながるかそのメカニズムの理解は不充分だが、共通土壌にあることは確か。
インスリン抵抗性は共通要素であり、肥満に伴う全身性炎症は別の要素の可能性がある(Insulin resistance is a common factor; systemic inflammation engendered by obesity may be another.)

Pre-diabetesは、微小血管疾患へのminor impactのみで、血糖降下薬剤は糖尿病への移行を遷延するが、長期薬剤アプローチが微小血管発症まで遅らせるかは不明。

Pre-diabetesにおける微小血管疾患予防のための薬剤アプローチは評価の段階にない。

Pre-diabetes は、特定の大血管疾患防御的効果があるが、この関連性の多くはメタボリックシンドロームを介するものだろう。

心血管疾患予防への臨床的アプローチとして選択されたものは、メタボリックリスクすべてを治療するものでなければならない。

Pre-diabetes 及びメタボリックシンドロームにとって、好ましいアプローチはライフスタイル介入、特に減量、運動である。

薬剤治療を取り入れ、メタボリックシンドロームが存在する場合、まず考えるべきは心臓疾患予防。
コレステロールと血圧が主なターゲットである。







Pre-diabetesというのは、以前から、IFG、IGTとして考察されてはきたが、今後、どう取り扱うか・・・

ベイスン」で糖尿病予防の効能、具体的には、“耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制(OD錠0.2のみ)”が認可されている(後発品には、この適応症病名無し)。
国際的には、メトホルミンなのだが・・・

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