2012年4月20日金曜日

2型糖尿病:メトホルミン+インスリン vs インスリン単独

心血管疾患などに比べ、 糖尿病において、発症までの期間が長いため、臨床的アウトカムを云々するのは、なかなか困難。

今やっている糖尿病治療が真に臨床的アウトカム改善に役立つのか,果たして、有害性を増加させてるのか、認識すること困難である。


2型糖尿病患者のRCT比較:メトホルミン+インスリン vs インスリン単独 有益性・有害性比較


メタアナリシス(2011年3月までデータベースに基づく)


Comparison of metformin and insulin versus insulin alone for type 2 diabetes: systematic review of randomised clinical trials with meta-analyses and trial sequential analyses
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.e1771 (Published 19 April 2012)
26ランダム化トライアル 2286名、23トライアル 2117名
すべてのトライアルにはバイアスリスク高い。患者アウトカムデータは少ない。
メトホルミン+インスリン vs インスリン単独で、全死亡率  (relative risk 1.30, 95% 信頼区間 0.57 - 2.99) 、心血管死亡率 (1.70, 0.35 - 8.30)に有意差認めず。

インスリン+メトホルミン群の方がインスリン単独群より、重度低血糖が多いことは、fixed effect modelでは認めたが、random effects modelでは認めない (2.83, 1.17 - 6.86)

random effects modelにおいて、メトホルミン+インスリンでは、HbA1c、体重増加、インスリン使用量はインスリン単独より減少。
トライアル連続分析では、HbA1c減少 0.5%、体重増加減少 1kg、インスリン投与量 5U/ 日の低下が示されている。

この報告も、結果的には、糖尿病としての検査・所見の改善を見てるのに過ぎないわけだが・・・。


糖尿病診療することが多いのだが、糖尿病の分野って、権威依存的傾向の多い分野だなぁと思う。おそらく、これは、イベント発症に関し、他疾患より長い年月を必要とするため、イベント多寡がすぐに出てこないことも一因と思う。

 たとえば、諸外国と違い、日本では、75歳以上のメトホルミン投与困難な状況になっている。

糖尿病関係のおえらいさんたちはほんとにこれで良いと思ってるのだろうか?糖尿病診療のガラパゴス化が起きている。 関係学会の利益相反は、結果的に、国民の健康に多大なる悪影響をもたらしてるのではないかと、疑ってる。

特定の学会の指導者達が、新薬宣伝に懸命になる理由は、創薬や新薬のマーケッティングに主体的に関わり、それから利益を得て いるからだろう。その代わり、古くて良い薬が、市場において正当の評価を得られること無く、そのマーケットを失っていく。 諸外国では、メトホルミンは2 型糖尿病の第一選択薬である。


ところで、“fixed effect model”と“random effects model”・・・EBMへの教育が他雑誌より熱心なBMJ なので、なんらかの意味がある?


pubmed検索してみたが、以下の通り・・・
fixed effect model : 4915
fixed-effect model:900
fixed effects model: 7100

random effect model: 10168
random-effect model:1071
random effects model :16177

参照:http://www.uncg.edu/bae/people/ribar/teaching/ECO721/Notes/PANEL.pdf


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