イラン北東部5万以上の住民で、麻薬(lachryma papaveris)使用が流布されているところでの、5万人の前向きコホート研究
"Opium use and mortality in Golestan Cohort Study: prospective cohort study of 50,000 adults in Iran"
Khademi H, et al BMJ 2012; DOI: 10.1136/bmj.e2502.
麻薬使用 17%(n=8487)、平均12.7年間。フォローアップ中、2145名死亡。
麻薬使用経験に於ける補正全死亡率86%(補正ハザード比 1.68-2.06)増加。
麻薬使用は有意にいくつかの死亡リスク増加と関連
ハザード比: 循環器系 1.81、 癌 1.61
最も強い相関は、ぜんそく 11.0、結核 6.22 、COPD 5.44
慢性疾患発症後自己使用報告除外でも同様の両依存関係が認められた。
小規模研究で、麻薬と食道癌・膀胱癌の関連性が認められていたが、疫学的には死亡率評価としては十分と言えなかった。
上記報告では、平均使用量 0.6gで比較的少ない量であった。
女性を除いた死亡率高リスク要素は
・都市部 HR 2.32(95%CI 1.85-2.92,P=0.008)
・肥満 HR 2.25(95%CI 1.72-2.93,P=0.02)
・喫煙経験無し HR 2.07(95%CI 1.83-2.35 P=0.001)
主要死亡原因は、感染症 HR 5.47(95%CI 2.87-10.4)、 呼吸器疾患 HR 3.78(95%CI 2.36-6.04)、 消化器疾患 HR 3.12(95%CI 1.82-5.37)
呼吸器系疾患は特異的で、呼吸数・一回換気量、上気道狭窄、マスト細胞からのヒスタミン遊離の減少を伴う呼吸器系への負の影響が関与しているようだ。
特に、喘息において、死亡ハザード比は11(95%CI 3.97-30.5)で、COPDでは5.44(95%CI 2.03-14.5)
結核ハザード比は6.22(95%CI 2.36-16.4)
心筋酸素化低下・免疫機能障害の長期化からだ思うが、虚血性心疾患(HR 1.90、95%CI 1.57-2.29)、肺がん増加(HR 2.27、95%CI 1.07-4.80)
量依存関係があり、 麻薬の死亡原因への寄与率は14.9%(95%CI 2.3-17.5)
解説:http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/PublicHealth/32224
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