2012年4月11日水曜日

チアジド系利尿剤耐糖能異常:カリウム保持性利尿剤で改善、新規β2遮断剤は影響なし

耐糖能異常だけで、ALLHAT研究における降圧利尿剤のベネフィットを過小評価ってのもおかしい。K保持の重要性、糖代謝への影響がその後明らかになるにつれ、薬物治療に関しても、取り扱いに変化が生じるのは当たり前。







アミロライド(英:amiloride)は、カリウム保持性利尿薬で、トリアムテレン(トリテレン・カプセル50mg(大日本住友製薬))は類似薬。

ベンドロフルアジド(英bendroflumethiazide)は、チアジド系利尿剤。

ネビボロール(英nebivolol)は、NOを介する血管拡張作用および抗酸化作用を有し,高いβ1選択性を示すβ遮断薬

A Double-Blind, Placebo-Controlled, Crossover Trial Comparing the Effects of Amiloride and Hydrochlorothiazide on Glucose Tolerance in Patients With Essential Hypertension
Anna J. Stears, et. al.
HYPERTENSIONAHA.111.189381 Published online before print April 9, 2012


高血圧ガイドラインは、糖尿病リスク増加のため、 サイアザイド投与量を制限し、β遮断剤との併用を避けるよう助言がなされている。

サイアザイド治療4週後、OGTT変化、amilorideへのスイッチを                                                                                                                                                    避ける。
2重盲検プラシーボ対照化交叉試験

study 1: ベンドロフルアジド治療4週後、2時間OGTT検査による血糖変化
study 2: 本態性高血圧37名、ランダム順、1日1回HCTZ 25-50mg、nebivolol併用 5-10mg、amiloride 10-20mg、プラシーボ、それぞれ2週毎と、4週毎プラシーボwashout

受診時、血圧と75-gOGTT、プライマリアウトカムは、0-4週の血糖の変化 HCTZとamilorideは反復測定解析で比較。

同じ血圧減少に対し、2つの利尿剤は逆の変化をもたらした(P<0.0001)

Nebivololは、単独でも、併用でも糖代謝に障害与えず。ΔカリウムとΔ2時間血糖の負の相関(r=-0.28;P<0.0001)

2つの交差研究では、サイアザイド系利尿剤治療4週間で、糖代謝異常を示す。

K+保持性利尿剤とβ1選択的遮断剤では異常認めず

amilorideへの変更、追加はサイアザイド誘起性糖尿病発症を予防する。

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