2012年12月11日火曜日

減量介入:ICT利用で減量促進

 総務省・経産省・厚労省が提示する、ICTの医療への応用ってのは、お役人さん達あるいは御用学者さん達の頭の固さ(悪さ)を反映して、(コスト効果理論とは無縁の)目先のコスト削減だけが目標となっている。20年近く遠隔医療、業務効率化、事故防止 と言い続けてるが、コストは現場持ち。利益はFとかNなどの企業利益だけ。 現場の利益性が主眼じゃない、日本の役人主導のICTって・・・なんにも期待を抱けない。

e.g. ) 総務省: http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/ictriyou/index.html




 世界的にみたら、医療へのICT応用ってのは、進化しているというのに・・・ 


 わざと、参考文献を付記したが・・・ 読みづらい・・・ 要は、食事・運動自己評価は有効で、携帯デバイスでネット接続・リアルタイム評価・介入可能で、その有効性の報告もぼちぼち出てるということ。


 食事、運動量自己モニタリングは、減量成功と関連する(Burke LE, et. al. Self-monitoring in weight loss: a systematic review of the literature.  J Am Diet Assoc. 2011;111(1):92-102)。そして、そのモニタリングは携帯デバイス接続にて可能となる(Beasley JM,  et. al. Evaluation of a PDA-based dietary assessment and intervention program: a randomized controlled trial.  J Am Coll Nutr. 2008;27(2):280-286、 Burke LE, Styn MA, Glanz K,  et al.  SMART trial: a randomized clinical trial of self-monitoring in behavioral weight management-design and baseline findings.  Contemp Clin Trials. 2009;30(6):540-551、 Burke LE, Conroy MB, Sereika SM,  et al.  The effect of electronic self-monitoring on weight loss and dietary intake: a randomized behavioral weight loss trial.  Obesity (Silver Spring). 2011;19(2):338-344)

モバイル・デバイスは、瞬時決断サポートを可能(Baker RC, et.al. Self-monitoring may be necessary for successful weight control.  Behav Ther. 1993;24(3):377-394、 Baker RC, et.al. Weight control during the holidays: highly consistent self-monitoring as a potentially useful coping mechanism.  Health Psychol. 1998;17(4):367-370)とし、食事・運動のエネルギー値チェックし、リアルタイムにエネルギーバランスを追跡可能とする。
テクノロジーサポート減量介入研究は、ヒト介入に代わり、ディジタルツールがより効果的で、より受容性が高まる可能性を示唆するものであった(Mohr DC, et. al. Supportive accountability: a model for providing human support to enhance adherence to eHealth interventions.  J Med Internet Res. 2011;13(1):e30、 Rao G, et al; American Heart Association Obesity Committee of the Council on Nutrition, Physical Activity and Metabolism; Council on Clinical Cardiology; Council on Cardiovascular Nursing; Council on the Kidney in Cardiovascular Disease; Stroke Council.  New and emerging weight management strategies for busy ambulatory settings: a scientific statement from the American Heart Association endorsed by the Society of Behavioral Medicine.  Circulation. 2011;124(10):1182-1203)。


ネット接続モバイル技術システム、電話コーチング、標準肥満治療を比較


個人別治療プログラムによるスケール可読性のある、テクノロジーと遠隔介入を用いたハイブリット介入
可動性意思決定サポート(ie, カロリー・活動性フィードバック)を供給するシステムで、システム的なグループ肥満プログラムの相加的ベネフィットを検討。

 Integrating Technology Into Standard Weight Loss TreatmentA Randomized Controlled Trial
Bonnie Spring, et.al
Arch Intern Med. 2012;():1-7. doi:10.1001/jamainternmed.2013.1221.

70名の成人(BMI>25、40以下)を2つのarm、12ヶ月研究
・ standard-of-care group treatment alone (標準治療群)
・ standard and connective mobile technology system (+mobile群)

被験者は、退役軍人局外来クリニック開催の週2回減量グループに参加
+mobile群では、食事・運動自己モニターのための個別的ディジタル補助装置を提供
6ヶ月間週2回コーチングコールを受ける。

体重をベースライン、3、6、9、12ヶ月フォローアップ

69名(平均年齢 57.7歳、男性 85.5%)が介入を受け。
長軸的ITT解析にて、+mobile群は、標準群より、どのベースライン後の時点でも、体重3.9kg(対照群比較で、3.1%の体重減少; 95% CI, 2.2-5.5 kg) 余計に減量



ベースライン後どの時点でも、ベースライン比較5%体重減少の標準群比較オッズ比、+mobile群で有意に高い(オッズ比, 6.5; 95% CI, 2.5-18.6)


結論:通常のケアシステムに、パーソナル・ディジタル補助・電話コーチングシステム追加で、短期間の減量追加効果を認めた。
モバイルネット接続技術は、医師主導減量治療の促進効果を、scalable mechanismとして役割を果たすかもしれない。

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