心不全、急性心筋梗塞、肺炎入院後30日めの再入院率減少のための戦略ガイド改善のため、再入院診断、再入院タイミング、患者年齢、性別、人種の検討が必要。
2007-2009年のmedicare fee-for-service(個別医療費用)解析
特定の高齢者は、入院をすると、退院後も次の入院を生じやすい
老人は一度入院すると新しい病気を引き起こし、退院後数日から数週間後して再入院を生じる。5分の1程度が退院後30日以内に再入院となる。
これが新しい知見だという(http://www.usatoday.com/story/news/nation/2013/01/22/patients-post-hospital-syndrome/1853813/)
彼らは、“必ずしも初回入院病名再燃ではなく、多くの場合は、新しい問題が生じたためであり、入院というトラウマから生じたもの”と表現している。
たとえば肺炎入院から始まった患者は、退院後体力低下し、転倒し、骨折を生じやすくなる。
いわば、“post-hospital syndrome”と名付けられるかもしれないと・・・
Diagnoses and Timing of 30-Day Readmissions After Hospitalization for Heart Failure, Acute Myocardial Infarction, or Pneumonia FREE
Kumar Dharmarajan, et. al.
JAMA. 2013;309(4):355-363. doi:10.1001/jama.2012.216476.
2007年から2009年
退院後30日め再入院比率、累積期間(day 0-3、0-7、0-15、0-30)で生じる最頻度再入院病名、そして連続入院期間(day 0-3、4-7、8-15、16-30)で調査
再入院診断病名毎の再入院までの期間
人種的特性、再入院診断名、タイミングとの関連を検討
・心不全入院 1,330,157の後、30日めの再入院 329,308を認めた(再入院率 24.8%)
・急性心筋梗塞入院 548 834の後、30日目再入院 108,992 を認めた(再入院率 19.9%)
・肺炎入院 1,168,624の後、30日目再入院 214,239を認めた(再入院率 18.3%)
これらの病態全体での再入院比率では、心不全入院を指標とする場合 35.2%、同様に、急性心筋梗塞入院を指標とする場合 10.0%、肺炎入院指標では 22.4%。
すべての30日内再入院のうち、15日以内が多く、心不全コホート 61.0%、急性心筋梗塞コホート 67.6%、肺炎コホート 62.6%
再入院診断の多様なスペクトラムは退院後の累積・連続期間でも同様に広汎。
30日間の再入院中央値は心不全 12日、急性心筋梗塞 10日、肺炎 12日
これらは、共通の再入院診断となる。
再入院診断やタイミングは年齢、性別、人種に関してばらつきなし
現場の人間なら知ってることだと思う。厚労省の役人や政治家や“国民会議”の出席者は知らない。
この“病院による入院誘発症候群”は、再入院による入院料費用の逓減ということで、再入院を受け入れた病院側にペナルティーが行く・・・
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