2013年3月12日火曜日

「高齢だからがん検診やめましょう」と言われた側の反応

高齢者に関して、他人に被害を与えるであろう運転でさえ 、情緒的な主張がまかり通る国。日本国民は官僚から住民まで功利的考えがまったくできておらず、情緒的に考える国民らしい(エビデンスはない)。一定程度以上の高齢者の運転にマークを義務化しようとしたとき、マスコミ誘導的に、一概に年齢で区切るのはおかしいとかやっていた。高齢医療に関しても同様で、情緒的反論の方が大きかった。がん検診などは、マスとしてその功利性を追求すべきで、費用対効果の最大化がその主観点のはず。 肺がんなどは非喫煙者より喫煙経験者にリスクが高くその費用対効果があらわれるはずなのに、リスクの少ない若年者までもが肺がん検診行われ、マスとしての放射線被曝量をかさ上げし、リスク・ハザード比を著しく悪くしている。

高齢者や広汎な合併症を有する人に対して過剰にがん検診がなされているという認識は広まってるが、がん検診終了に関する患者側の認識についての情報は限られている。高齢者の観点からのがん検診終了に関する情報は、臨床医にも役立ち、介入デザインの観点からも重要。

平たく言えば、「年齢故、功利性が認めないから検診今年からやめましょう」といわれた側の高齢者の反応はどうなのか?・・・高齢者側からの聞き取り報告。


Older Adults and Forgoing Cancer Screening“I Think It Would Be Strange”
Alexia M. Torke, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-7. doi:10.1001/jamainternmed.2013.2903. 
セッティング  Senior health center affiliated with an urban hospital.
被験者  33名の高齢者医療施設での高齢者にインタビュー。年齢中央値76歳(range, 63-91歳)、33名中27名は女性;アフリカ系 15名、白人 16名、アジア系 1名、アメリカ系インディアン1名

主要アウトカム測定  インタビュー録音、テーマを明らかにし、イラストを用いた引用などでグランデド理論手法を用いた解析
結果  検診を受けることはモラル的に義務的なものと認識
多くは、意思決定無縁の習慣・慣例と認識しているが、検診を取りやめることは重大な意思決定と考えている。
多くは、主治医と検診終了の議論をしたこともなく 、彼ら自身で中断を考慮することもないと断定的に答え、医師が検診をやめるよう助言するなら中断しても良いと答えている。
医師のがん検診終了受容する人もいるが、信頼性に影響を与え、他の意見を取り入れると答えたものもいる。
被験者は統計や検診意思決定に関する政府委員推奨に疑念をもつが、リスク・ベネフィットバランス故、合併症、検査範囲に関して検診終了することに対しては前向きであった。 
 

日本で行われている、非科学的根拠に基づくがん検診・住民検診
地方だけの現状かもしれないが、地方自治団体のクソ役人どもが、義務だ義務だと住民に強制的に検診を行い、多種多様な合併症存在し通院を中断させてまでも検診させる・・・そういう地方自治団体が私の身近に存在する。


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