2013年3月12日火曜日

米国内のコロノスコピー検診不適切施行問題(年齢、陰性所見後再検査)

コロノスコピーの過小施行は良く話題にのぼるが、過剰使用が問題になってきているとのこと。異常所見無しなら7年未満施行は過剰検査とMedicareは認定。さらに現行ガイドラインでは、10年間とされる。さらに、高齢者、75歳以上の場合の合併症増加が問題となり、直腸結腸がん以外の死亡原因の方が影響のある高齢者ではバランスシフト(life-years gained と colonoscopy risk)が存在する。
 
US Preventive Services Task Force.  Screening for colorectal cancer: U.S. Preventive Services Task Force recommendation statement.  Ann Intern Med. 2008;149(9):627-637
 
Qaseem A, Denberg TD, Hopkins RH Jr,  et al; Clinical Guidelines Committee of the American College of Physicians.  Screening for colorectal cancer: a guidance statement from the American College of Physicians.  Ann Intern Med. 2012;156(5):378-386



Potentially Inappropriate Screening Colonoscopy in Medicare PatientsVariation by Physician and Geographic Region
Kristin M. Sheffield, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-9. doi:10.1001/jamainternmed.2013.2912
高齢者被施行コロノスコピーの大多数は不適切
ここでいう不適切施行は、「施行年齢と所見無しなのにすぐに再検査すること」

Texasコホートの23.4%
70-75歳、76-85歳、86歳以上での比率は9.9%、38.8%、24.9%

コロノスコピスト797名に横断的に、不適切性にばらつきあり
多レベルモデル(患者性、人種・民族、合併少数、教育レベル、都市部・田舎居住)で、73名のコロノスコピストは平均的に23.9%(28.7%ー45.5%)で、119名は有意に平均より少ない  (23.9%, 6.7% 〜 18.6%)

平均パーセンテージを超えるコロノスコピストは、外科医、USメディカルスクール出身者、1990年前のメディカスクール卒業者、高volume

コロノスコピストランキングは時代的にほぼ安定  (2006-2007 vs 2008-2009)
Texas、米国横断的に地域的変動有り、テキサス:13.3%から34.9% 、米国 19.5%から30.5%

現実には、リスク・ベネフィットの説明するよりは、医療側は、検査しましょうと言う方が簡単。内在する無駄及び有害性はそのままで・・・
「高齢だからがん検診やめましょう」と言われた側の反応 2013/03/12



検診に関しては、TPPにより日本内の非科学的構造を破壊してほしいと・・・個人的には思ってるが、そうはならないだろうなぁ・・・結局は、特定の業者の利益が国の利益を優先するTPPだし・・・ 

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