2013年6月28日金曜日

肺腺癌:腫瘍径3cm以下(T1)臓側胸膜浸潤の取り扱い

腫瘍径3cm以下(T1)肺腺癌(ADC)における胸膜P因子の問題、visceral pleural invasion (VPI)について


肺ADC2cm以下(T1a)と2-3cm(T1b)でのVPIの、再発頻度(CIR)・包括的生存率(OS)への影響検討

ASCOで既報の話

Visceral Pleural Invasion Does Not Affect Recurrence or Overall Survival among Patients with Lung Adenocarcinoma ≤2 cm: A Proposal to Reclassify T1 Lung Adenocarcinoma
Jun-ichi Nitadori,  et. al.
Chest. Published online June 27, 2013. doi:10.1378/chest.13-0394

肺腺癌腫瘍サイズ 2cm以下、2−3cmの患者で、VPIの有無をリンパ節所見無し777名検討

腫瘍径 2cm以下の患者で、VPIは、CIR増加、OS減少ともに相関せず (p = 0.90, 0.11)
腫瘍径2-3cm患者において、組織型補正後も、 VPIの存在はCIR増加、OS減少と相関 (P = 0.015, p < 0.001)

肺腺癌 病期I 3cm以下の病期に関して、stage IA (腫瘍径 2cm以下の場合はVPIの有無不問、2-3cmの場合はVPI無し)と、StageIB(VPI有りの腫瘍径 2-3cm)の新しい病期再グループ分けしたときに5年間CIR、OS減少に関して、新分類IAとIBにおいて統計学的有意な差を認めることとなるs (CIR, 18% vs. 40% [P = .004]; OS, 76% vs. 51% [P < .001])。


2012年 NCCNガイドライン
http://www.tri-kobe.org/nccn/guideline/lung/japanese/non_small.pdf

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