2014年3月3日月曜日

多施設コホート二次解析:吸入ステロイドは入院必要肺炎と関連性認めずというが・・・

多施設コホート の二次解析でエビデンスレベルそのものは低いと思うのだが・・・それなりの研究グループのよう


肺炎ということでも「walking pneumonia」のような本来抗生剤も必要でないような肺炎から、入院必須・さらにICUケア・人工呼吸必要な重症例までいろいろあるわけで、吸入ステロイドと肺炎との関連性についてはそのくくりを明確にする必要がある。


薬剤副作用として、対象臓器関連疾病による入院比率を相当数増加させるとしたら、その薬剤の存在意義に関わるわけで・・・



この報告の結論は、一応、吸入ステロイド入院前使用と、入院肺炎の関連性に、統計学的有意性をみとめないという ことだが、COPDや非喘息・非COPDでは、信頼区間微妙。



Prehospital Use of Inhaled Corticosteroids and Point Prevalence of Pneumonia at the Time of Hospital Admission: Secondary Analysis of a Multicenter Cohort Study
Emir Festic, et. al.
United States Critical Illness and Injury Trials Group
Lung Injury Prevention Study Investigators (USCIITG-LIPS)
Mayo Clinic ProceedingsVolume 89, Issue 2 , Pages 154-162, February 2014 


5584名の検討で、ICS吸入 495名(9%)、入院必要肺炎 1234((22%)の症例
ロジスティッ ク回帰分析にて、全コホートで入院前吸入ステロイドと全コホート肺炎発症において、有意な関連性認めず(OR 1.20 ; 95% CI 0.93 - 1.53)、COPDにおいても(OR 1.40; 95% CI, 0.95 - 2.09)、喘息(OR 1.07; 95% CI 0.61 - 1.87)、COPD・喘息無し(OR 1.32; 95% CI 0.88 - 1.97)でも同様


COPDに於けるICS投与のポジション・・・議論が必要だと思う

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