高齢2型糖尿病患者においても積極的目標コントロールは安全であると筆者等
しかしながら、究極の目標である死亡率の減少を手に入れることはできなかった。
積極的目標コントロールで得荒れたベネフィットの心血管疾患イベント17%減少効果は、過剰攻撃的治療とその境界との間に最適化が必要。体重増加をもたらさず、低血糖を引き起こさずという最適な状況のコントロールが必要で、ACCORDの最近の分析でも同様に非致死性イベントの減少効果が示された。しかしながら、オリジナルではそれは死亡率増加でオフセットされたという有名な結果。
1791名の退役軍人、フォローアップ中央値5.6年間のVeterans Affairs Diabetes Trialの報告は、血糖降下強化療法と標準療法とに重大心血管イベント率に差を認めないというものであった
ベースラインのHbA1c 9.5%
標準目標群:HbA1c 7.0〜7.9%
積極目標群:HbA1c 6.0%未満
Follow-up of Glycemic Control and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes
Rodney A. Hayward, et. al. ; for the VADT Investigators
N Engl J Med 2015; 372:2197-2206June 4, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1414266
フォローアップ中央値9.8年間で、積極目標コントロールではプライマリアウトカムリスクは対標準治療群より低い (重大心血管イベントハザード比, 0.83; 95% 信頼区間 [CI], 0.70 to 0.99; P=0.04)、絶対的減少率 1千人年あたり8.6のリスク減少、 心血管死亡率では差を認めない:ハザード比 0.88; 95%CI, 0.64 to 1.20; p = 0.42)
総死亡率減少は明確でない (強化療法ハザード比 , 1.05; 95% CI, 0.89 to 1.25; P=0.54; フォローアップ中央値 11.8 年間)
高齢者に対しても、HbA1c 6%未満という乱暴にも見える目標治療でも、10年以上のスパンとなると死亡率を増加させず重大心血管イベントを増加させるどころか減少させたということが意義深いのかもしれない。
ACCORD研究では比較的短期観察期間で死亡率増加を示したため、積極目標治療の短期的死亡率増加蓋然性は否定できないはず・・・
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