2013年7月30日火曜日

カフェインは、心筋血流を減少させる ・・・ 虚血促進的働き

Caffeine Reduces Myocardial Blood Flow During Exercise
John P. Higgins, et. al.
The American Journal of MedicineVolume 126, Issue 8 , Pages 730.e1-730.e8, August 2013

カフェイン摂取は、医療メディア・一般紙から興味をもって受け取られる対象で、エナージー製品が増えてきたため、注目されている。

カフェインの急性摂取は、心臓仕事量を通常増加する。
そして、カフェインは、心筋運動量増加に見合った心筋血流の比例的な増加も求められるがそれを阻害している。特に運動時著しい。
これは主に正常対象に於ける冠動脈内のアデノシン誘発血管拡張を阻害するカフェインの影響によるものと考えられる。

純粋のカフェイン錠服用と運動性冠動脈血流に関連する医学文献を要約し、以上のメカニズムの可能性が示唆された。
他のカフェイン摂取方法での影響、例えば、コーヒー、エナージー飲料、エナージーゲルなど、運動パフォーマンス改善に、10代や若年アスリートが使用することの多い製品に関して将来的に調査する必要がある。


日本でもエナージードリンクの宣伝がうるさくなってきた。


カフェイン毒性: エナジードリンク問題 ・・・ 外国だけの話なのだろうか? 2012/12/20

アクトス:心血管系リスク軽減の可能性?

Use of pioglitazone in the treatment of diabetes: effect on cardiovascular risk
Authors: Zou C, et. al.
Published Date July 2013 Volume 2013:9 Pages 429 - 433
DOI: http://dx.doi.org/10.2147/VHRM.S34421


Pioglitazone などthiazolidinediones類(TZDs)は、ユニークな受容体を介して抗糖尿病作用を有するが、重大な副作用、特に、心血管系への影響を有するホストには利用制限されている薬剤である。
2型糖尿病治療で、pioglitazoneの果たすべき役割とこの主の薬剤はどの方向へ向いているかを現時点でリスクベネフィット解析すべきは今でしょ。
この観点から文献の包括的俯瞰をおこなったもの
現行の臨床データからは、2型糖尿病において、ピオグリタゾンは有効で、耐用性のよいオプション。 ピオグリタゾンはまた、心血管リスク軽減の可能性がある。



一時期、アクトス:pioglitazoneを毛嫌いしてたので、 TZDsとDPP4阻害剤との併用となると、DPP-4阻害剤にアクトスを加えることが多いが、ごく少量で効果示す印象が有り、個人的に再評価しているところ。

DPP-4阻害剤とピオグリタゾンは、共に、β細胞機能(食後 Φs ,基礎的ブドウ糖濃度上回った時の動的β細胞の反応性)を促進し、DP-4阻害剤はα細胞(食後グルカゴン低下)をもたらす。補完的作用によりより優れた食後血糖コントロールの可能性
↓
Sitagliptin and pioglitazone provide complementary effects on postprandial glucose and pancreatic islet cell function.
Diabetes Obes Metab. 2013 Jun 19. doi: 10.1111/dom.12145.

Advantages and limitations of the DPP-4 inhibitor/ pioglitazone combination
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2663457/table/t2-vhrm-4-1221/
(Vasc Health Risk Manag. 2008 December; 4(6): 1221–1227. )

血管内皮機能障害を有する前高血圧症:乳製品血管内皮機能改善の可能性 ・・・ というのだが・・・

サブグループ解析に、検査値変動に関して意味があるというのだろうか?

Reactive Hyperemia Index(反応性充血指数)
http://endo-pat.com/endothelium/




5週間介入試験


低脂肪乳製品(1サービングの1%液状ミルク、低脂肪ヨーグルト)と非乳製品(1サービングのアップルジュース、pretzel、シリアルバー)非比較

収縮期血圧・拡張期血圧、血管機能(RHI: reactive hyperemia index、augmentation index)、血中脂質比較

降圧剤服用してない、前高血圧症、stage 1高血圧(平均安静時 129.8/80.8 mmHg )平均年齢54.5歳、BMI 29.2、62名の男女 

朝食標準として、研究製品2サービングを含む、食事チャレンジで、各治療期間終了時に与える。

乳製品・非乳製品治療にて収縮期血圧(SBP)と拡張期血圧の有意差認めず
安静時食後、食前から食後3.5時間まで (SBP, 126.3 mmHg versus 124.9 mmHg; DBP, 76.5 mmHg versus 75.7 mmHg)
RHIに関して、食前 (2.35 versus 2.20) 、食後2時間(2.33 versus 2.30)
augmentation indexに関して、食前  (22.5 versus 23.8) 、食後2時間(12.4 versus 13.2)

対照治療中、血管内皮障害ありの被験者のうち(RHI 1.67以下; n=14)、食前RHIは、乳製品使用状況 vs 非乳製品使用下状況で、有意差認める 2.32 vs 1.50 p=0.002

空腹時リポ蛋白脂質値も有意差を認める  (2.32 versus 1.50, P = 0.002)

空腹時リポ蛋白脂質値は、治療全体群全体と各サブグループで、有意差認めず 
 


低脂肪乳製品摂取は、血圧、血管機能、脂質特性に関して、全体から見れば効果認めない
 しかし、血管内皮機能障害のある症例では、乳製品でRHI改善の可能性ある。



米国小児誤嚥事故・・・最も多いのはハード・キャンディー、次は肉、骨・・・

米国内で、食品による窒息で救急室治療受けている子供は、毎日 34名
最も多いのはキャンディー

Nonfatal Choking on Food Among Children 14 Years or Younger in the United States, 2001–2009
Pediatrics Published online July 29, 2013(doi: 10.1542/peds.2013-0260) 

2001年から2009年において、非致死的食品関連窒息にて米国病院で救急室治療を受けた、0-14歳の子供は、推定 111,914(95%信頼区間: 83,975-139,854)
年間平均12,435名、人工10万対受診 20.4 (95% 信頼区間: 15.4-25.3)

非致死的食品関連窒息治療の平均年齢は4.5歳

1歳以下の子供で、37.8%を占め、男児が半数よりやや多い(55.4%)

食物の種類全般のうち、hard candyが最も多く (15.5% [16,168例])、hard candy以外のキャンディー 12.2%、肉(12.2% [12,672])、骨(12.0% [12,496])と続く

フルーツ・野菜 9.7%、フォーミュラ・ミルク・母乳 6.7%、種子類・ナッツ・シェル 6.5%、チップス・pretzel・ポップコーン 4.6%、ビスケット・クッキー・クラッカー 3.1%、ホットドッグ 2.6%

多くは(87.3% [97,509])た治療を受け、除去
しかし、10.0%(11,218)は入院、2.6%(2911)は医療助言に関わらず残存のまま





ある種の食品誤嚥に関して、Webber効果もどきによると思うが、メディアに話題にされ、取りざたされる場合がある。行政トップの政治家が軽挙妄動が事態をあらぬ方向へ導くこともあったと記憶している。

メディケア:CT肺がん検診対象者クライテリア:55−79歳、喫煙歴 30 pack-year、禁煙継続15年内

日本の検診の問題点は、リスク層別化議論置き去りで、低リスクまでいつのまにかなされる有害性>有益性検診

CT肺がん検診に関して、国際的には、さすがにリスク層別化されているが、そのクライテリアに関して境界が判然としないまま行われている。

具体的には
ACS/ACCPガイドラインでは、55-74歳、喫煙歴 30 pack-year、禁煙15年内としている。NCCNガイドラインでは、50歳まで、喫煙歴を20 pack-year、アスベストなどの発がん物質職業暴露まで含め対象を広げている。

 今回、メディケア弁済対象として、一つの議論が集約しつつある

Medicare and private insurance償還対象推奨原案として、グレードBとして意見集約
 http://www.medpagetoday.com/HematologyOncology/LungCancer/40733

「USPSTFの55歳-79歳までの成人で、喫煙歴30pack-year、禁煙15年(以下or未満?)」



・鍵となるデータ誤報とたばこ産業ファンドやロイヤリティーdisclosureできないことで異論のあった、International Early Lung Cancer Action Project (I-ELCAP)

・この推奨の大元となったAnn. Int. Med.のシステマティック・レビュー
Screening Tests for Gestational Diabetes: A Systematic Review for the U.S. Preventive Services Task Force
Ann Intern Med. 2013;159(2):115-122. doi:10.7326/0003-4819-159-2-201307160-00657

medpageにて議論が展開されている。

2013年7月29日月曜日

EMA委員会・CHMP:メトクロプラミドの小児使用制限

European Medicines Agency recommends changes to the use of metoclopramide

http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/news_and_events/news/2013/07/news_detail_001854.jsp&mid=WC0b01ac058004d5c1


European Medicines Agency's Committee の Medicinal Products for Human Use (CHMP) は、制吐剤であるメトクロプラミドの小児への使用許可を、短期・長期神経学的影響のため最終手段としてのみ推奨
また、成人の最大量を30mg/日とすべきと委員会は述べている

メトクロプラミドは、経口、注射、座薬使用可能で、吐気・嘔吐予防としての適応有り、がん治療、手術、めまいの時予防的適応がある


錐体外路症状 、遅発性ジスキネジアを生じることで知られている。FDAは、2009年、このリスクに関し boxed warningを要求、CAMPは、リスクを小児でのメトクロプラミド使用に関しリスクをベネフィットより重要視。できれば他の制吐剤への変更を決定。

1歳未満の小児に関して処方すべきでない、より年長であっても、多薬剤使用できないときのみ使用を限定。

 さらに、30mgを超える含有剤型を市場から排除。


「メトクロプラミドは、薬効分類的には「消化管運動促進薬」または「消化管運動賦活薬」あるいは「胃腸機能調整薬」「胃腸機能改善薬」などに分類され」、日本では、日常診療上安直に使用されている。小児のプリンペランシロップなどが代表的乱用例であろう。

FDA認可:喀痰中ヒト結核菌検出・リファンピシン抵抗性同時検出迅速検査:Cepheid(Xpert MTB/RIF)

 米国FDAが、結核診断と薬剤抵抗性検査の組み合わせ Cepheid(Xpert MTB/RIF)を認可


ヒト肺結核菌とリファンピシン抵抗性遺伝子マーカー同時検出検査
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm362602.htm

2時間の検査で、喀痰中のヒト肺結核菌の存在とリファンピシン抵抗性判明する検査
FDA de novo 510(k) processで認可された検査

http://www.prnewswire.com/news-releases/cepheid-receives-fda-market-authorization-for-xpert-mtbrif-216996721.html

 【論文】
 Boehme, C. C., et al. (2011). "Feasibility, diagnostic accuracy, and effectiveness of decentralised use of the Xpert MTB/RIF test for diagnosis of tuberculosis and multidrug resistance: a multicentre implementation study." Lancet 377(97 76): 1495-1505

 http://www.cepheidinternational.com/tests-and-reagents/ce-ivd-test/xpert-mtbrif


検査トレーニングビデオ

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...