2015年2月27日金曜日

女性でしか確認できなかった・・・ 低炭水化物食と2型糖尿病発症リスクの関連性

女性でしか確認できなかった・・・ 低炭水化物食と2型糖尿病発症リスクの関連性


アンケート法による食事成分評価は一般的だが、やはり正確性に問題が残るが、グリセミック負荷量で、相関性は減弱し、炭水化物摂取量が糖尿病発症と大きく関連することを日本人で認めた。


でも、男性では、この関連認められてない



Low-Carbohydrate Diet and Type 2 Diabetes Risk in Japanese Men and Women: The Japan Public Health Center-Based Prospective Study
Akiko Nanri , et. al.
for the Japan Public Health Center-Based Prospective Study Group
PLOSone Published: February 19, 2015DOI: 10.1371/journal.pone.0118377


糖尿病病歴のない、男性2万8千弱、女性3万7千弱 (45-75歳)
Japan Public Health Center-Based Prospective Study
http://epi.ncc.go.jp/images/uploads/06newsletter06.pdf
食事摂取量はアンケート、低炭水化物食スコアを計算

5年間で、2型糖尿病新規発症  1191

低炭水化物食は女性でのみ2型糖尿病発症有意減少 (P for trend  < 0.001)
多変量補正オッズ比 最大vs最小5分位比較  0.63 ( 95% 信頼区間0.46 – 0.84)

食事性グリセミック負荷数補正追加後、この関連性は減弱  (odds ratio 0.75, 95% 信頼区間 0.45–1.25)

動物性と植物性の蛋白/脂肪分離後、動物性蛋白/脂肪では2型糖尿病逆相関。
一方、男女ともだが、植物性蛋白/脂肪高摂取は相関無し



妊娠期果糖摂取は子供の喘息オッズを増加させる。2歳頃の果糖過剰摂取も小児喘息を増加させる。

妊娠中フルクトース母体摂取量と、こどもの喘息発症
コホート研究による知見

フルクトース摂取量増加にて、子供の喘息発症オッズ 22%増加し、2歳児の子供自体の振るうトース摂取でも同様影響。



糖添加甘味料によるフルクトース摂取と喘息の関連性示唆、同様に、幼少の時の摂取との関連性示唆。仮説として炎症誘発性の影響を及ぼすものと考える。




"Maternal prenatal intake of fructose is associated with asthma in children"
Wright LS, et al
AAAAI 2015. Abstract 736.

年齢中央値 7.7歳での喘息有病比較で、医師診断による母からの報告
mid-child期発症 19.7%
4分位比較で、低所得世帯ほどフルクトース摂取多く、BMI高く( 25.4 vs 23.8)、黒人が多い
女児・フルクトース高摂取は、mid-child期BMI高く(z-score 0.46 versus 0.30) 、喘息有病率高い(26% versus 14%)

1st、2nd トリメスターでの母体フルクトース摂取量は、子供のmid-child喘息頻度と相関(OR 1.22, 95% CI 1.03-1.44)
2歳時点でのフルクトース摂取量高値とも同程度相関(OR 1.22, 95% CI 1.02-1.46)


砂糖がだめならフルクトース(果糖)があるという人もいるが・・・
https://ja-jp.facebook.com/satoru.utsumi/posts/476313549119070

現在、食品や飲料の製造に使われている甘味料の55%は、コーンを原料としており、アメリカのカロリー源のナンバーワンは、HFCS(高フルクトース・コーンシロップ)の形態です。これは日本でもその傾向が強くなってきています。多くの人が体重を落とそうとして頼りにしている低脂肪ダイエット食品に、実は、往々にしてフルクトース が大量に入っています・・・ルクトース代謝の過程で生成された脂肪酸は、肝臓や骨格筋組織の中に脂肪滴として蓄積し、インスリン耐性とNAFLD(非アルコール性の脂肪肝)の原因となります


医者の中にも、糖尿病症例にはフルクトース主体とした点滴を・・・というのがいて 「フルクトース」点滴に需要があるところをみると、未だに・・・

ニコチン貼付療法:24週を超過した治療に意味は無い


ニコチンパッチ 8週間(標準)、24週間(延長)、52週間比較(維持)

プライマリアウトカムは7日ポイントでの禁煙率:6ヶ月後、12ヶ月後

結論は、長期間ニコチンパッチ治療しても安全だが、24週以上やっても治療効果として期間延長に見合う効果は無い。

Long-term Nicotine Replacement Therapy
A Randomized Clinical Trial
Robert A. Schnoll, et. al.

JAMA Intern Med. Published online February 23, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2014.8313



24週目で、標準治療群 21.7% vs.  延長群・維持群 27.2% (χ21 = 1.98; P = .17)

多変量解析にて、標準群と比較すると、延長・維持治療群では、有意に24週後禁煙率高い (odds ratio [OR], 1.70 [95% CI, 1.03-2.81]; P = .04)
喫煙臍窩までの期間長い (β = 21.30 [95% CI, 10.30-32.25]; P < 0.001),
禁煙不成功のときのタバコ数減少  (mean [SD], 5.8 [5.3] vs 6.4 [5.1] cigarettes per day; β = 0.43 [95% CI, 0.06-0.82]; P = .02)
禁煙日数増加 (mean [SD], 80.5 [38.1] vs 68.2 [43.7] days; OR, 1.55 [95% CI, 1.06-2.26]; P = .02).


52週時点で、維持療法群では、標準・延長期間群に比べ禁煙成功率増加は見られなかった (20.3% vs 23.8%; OR, 1.17 [95% CI, 0.69-1.98]; P = .57).

同様に、52週禁煙率も延長群と標準治療群で差を認めなかった  (26.0% vs 21.7%; OR, 1.33 [95% CI, 0.72-2.45]; P = .36).

副作用や、カウンセリング治療アドヒアランスなどにこの治療期間に関し差認めず
しかし、52週間治療である維持群では、ニコチンパッチレジメンへのアドヒアランス低下 (mean [SD], 3.94 [2.5], 4.61 [2.0], and 4.7 [2.4] patches/wk, respectively; F2,522 = 6.03; P = .003).



2015年2月26日木曜日

食品中乳化剤が、腸内細菌叢と宿主多層粘液構造を破壊し、炎症・肥満/代謝障害を生じさせる




Dietary emulsifiers impact the mouse gut microbiota promoting colitis and metabolic syndrome
Benoit Chassaing, Omry Koren, et. al.
Nature (2015) doi:10.1038/nature14232


腸管内の大量・多種の微生物は腸内微生物叢を形成し、 特に 代謝および免疫開発において、生理的働き・利益性を提供するが、一方この宿主・寄生関係の乱れで、炎症性腸疾患やメタボリックシンドロームとされる肥満関連疾患と関連する。腸上皮を覆う、 multi-layered mucus structureは、上皮細胞から安全な距離を保つ事ができる。この関連性を破壊する因子が関連疾患を悪化する可能性がある。具体的には、食品中乳化剤、洗浄剤様分子で、加工食品に含まれるユビキタスな成分で、in vitroな状況では、上皮の細菌translocationを促進する。

カルボキシメチルセルロース(CMC)やポリソルベート80といった、乳化剤として最頻用のもので、比較的低濃度でも、低度炎症や肥満・メタボリックシンドロームを、野生種マウスで生じさせ、腸炎を生じさせる。
無菌マウスや便移植に対して、必要・十分な低度炎症やメタボリック症候群を生じさせることができる。

これらの検証にて、宿主・微生物相互作用が結果炎症を生じ、肥満症や代謝障害を引き起こすことが確認された。さらに、乳化剤は、肥満・代謝異常や慢性炎症性疾患の原因となることも示唆された。




乳化
乳化剤


乳化剤だけが問題なのか?乳化の性質を持つ食品まで問題なのか・・・レシチンまで問題だとすると添加物だけの問題じゃなくなる。

2015年2月24日火曜日

サウナ浴と致死性心血管イベントと全原因死亡率低減効果

サウナ室で19分以上かぁ 量依存的効果ありという報告だが・・・

北欧の効果を一般化できるかどうか?
さらに、コスト効果的には日本ではずいぶん高くつくと思うのだが・・・


Association Between Sauna Bathing and Fatal Cardiovascular and All-Cause Mortality Events 
Tanjaniina Laukkanen,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online February 23, 2015.


序文  サウナ浴は、血行動態機能を改善する週間だが、心血管疾患と全原因死亡率との関連性は不明であった。

目的  サウナ浴の回数と期間と、心臓突然死(SCD: sudden cardiac death)、致死性CHD(coronary heart disease)、致死性CVD(coronary heart disease)、致死性CVD (cardiovascular disease)と全原因死亡率のリスク関連性検討。

デザイン・セッティング・被験者  前向きコホート (Finnish Kuopio Ischemic Heart Disease Risk Factor Study) 、 2315名の中年(年齢レンジ、 42−60歳)男性、東フィンランド
from March 1, 1984, through December 31, 1989. 
暴露  ベースライン評価のサウナ浴回数と時間 
結果  フォローアップ中央値期間 20.7 年間 (interquartile range, 18.1-22.6 年間)
SCDs 190 , fatal CHDs 281 ,fatal  CVDs 407 ,全原因死亡  929

サウナ浴 週1回、2−3回、4−7回は、 それぞれ  601、 1513、 201

SCDs数(パーセンテージ)は、  61 (10.1%)、 119 (7.8%)、 10 (5.0%)
対応する数は、
fatal CHDs  89 (14.9%), 175 (11.5%), 17 (8.5%)
fatal CVDs 134 (22.3%), 249 (16.4%), and 24 (12.0%)
全原因死亡イベント 295 (49.1%), 572 (37.8%), and 62 (30.8%)

CVDリスク要素補正後、サウナ週1回男性に比較して
SCDハザード比 サウナ浴セッション  2−3回/週 0.78 (95% CI, 0.57-1.07) 、 4−7回/週 0.37 (95% CI, 0.18-0.75)  (P for trend = .005)
CHD、CVD、全原因死亡率でも同様 (P for trend ≤.005)

11分未満サウナ浴セッションと比較して、 SCDのハザード比は 
11−19分 0.93 (95% CI, 0.67-1.28)
19分超 0.48 (95% CI, 0.31-0.75) (P for trend =  .002)
有意な逆相関が致死性CHD、致死性CVDsで観察される (P for trend ≤.03)
しかし、全原因死亡率との相関性認めず

結論と知見  サウナ浴の回数増加と、SCD、CHD、CVD、全原因死亡率減少と相関。
サウナ浴と心血管健康のリンクする寄与メカニズムについて、さらなる研究が必要。

ピーナッツ経口減感作 第2相トライアル

前述の、「用手皿洗いは、機械式皿洗いに比べ、7-8歳の子供のアレルギー発症を抑制
http://kaigyoi.blogspot.jp/2015/02/7-8.html」と同様、免疫寛容(衛生仮説?)の話というか、治療トライアル



peanut oral immunotherapy (OIT)のpIIトライアル


Assessing the efficacy of oral immunotherapy for the desensitisation of peanut allergy in children (STOP II): a phase 2 randomised controlled trial
The Lancet Volume 383, No. 9925, p1297–1304, 12 April 2014


・ active OIT (using characterised peanut flour; protein doses of 2–800 mg/day) ・ control (peanut avoidance, the present standard of care)

Randomisation (1:1)  audited online system
グループ割り付け非マスク

ピーナッツ接種後即時過敏反応、皮膚プリッツ反応陽性、二重盲検プラセボ対照食物暴露試験(DBPCFC)陽性を示す 7-16歳 被験者

プライマリアウトカムは脱感作 (定義: DBPCFC 1400 mg 蛋白投与にて陰性)

Active群  62% (24 /39 ; 95% CI 45–78)
対照群 (0 of 46; 95% CI 0–9;  p < 0.001)


アクティブ群の84% (95% CI 70–93)は、ピーナッツ蛋白800mg連日摂取  (雑に言えば ピーナッツ5個と等量)

OIT後ピーナッツ閾値は中央値として1345mg (range 45–1400; p < 0.001)あるいは25.5倍 (range 1·82–280; p < 0.001)増加

第2相後、54% (95% CI 35–72) は、1400mg(雑に言えば5個)まで耐用、91 (79–98) %は800mgまで耐用

Quality-of-life score改善 (decreased)  (median change −1·61; p < 0.001)

副作用は軽度なら多くで存在。 胃腸症状が最も多く31名、嘔吐 31名、下痢1名
口腔内痒みは63%(76名)、喘鳴 0.41%(21名)
アドレナリン筋注は0.01%(1名)使用



用手皿洗いは、機械式皿洗いに比べ、7-8歳の子供のアレルギー発症を抑制させる

ある教授様に衛生仮説について質問したことがあるが、妄想と断言されていた・・・ 確かに、衛生仮説って概念の範囲・定義が曖昧で、学究的論文に記載されるにはやや問題なのかもしれない。 この論文での衛生仮説は、免疫寛容を念頭に置いており、Th1/Th2インバランスではない。ちょっと奇異に感じる。

用手皿洗いは完全でなく、微量の抗原となりえる成分暴露が小さい子供の免疫寛容を引き起こし、アレルギー性疾患抑制的に働くと主張



Allergy in Children in Hand Versus Machine Dishwashing
J. Pediatrics Published online February 23, 2015
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2015/02/17/peds.2014-2968.abstract
スウェーデン北部 7-8歳 1029名のアンケート基調
hand dishwashingは、machine dishwashingとの対比らしいので、そのまんま、用手皿洗いってことらしい
用手皿洗い vs 機械皿洗いにて、アレルギー疾患発症 オッズ比 0.57 (95% 信頼区間 0.37-0.85)と約半分の軽減 
さらに、発酵食品や農地から直接の食品という条件で、用手皿洗いによる量依存的発症抑制作用が見いだされた。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...