2012年2月17日金曜日

米国:メディカルスクール入学試験 社会科学的素養・意思決定スキル項目チェックするらしい

米国メディカルスクールへの入学試験、Medical College Admission Test (MCAT)が2015年から変わるそうだ。
New MCAT: Hard Science No Longer Sole Aim By Emily P. Walker, Washington Correspondent, MedPage Today Published: February 16, 2012

生物学、物理、統計、化学集中から、心理・倫理・文化研究・哲学に関して問うことが追加されるらしい。
 

 "Psychological, Social, and Biological Foundations of Behavior"というセッション


 それに、"Critical Analysis and Reasoning Skills" というセッショも加わる。
社会科学そして、倫理・哲学・文化横断的研究・住民健康分野から情報を分析し、実際に応用する。


” having a knowledge of social sciences would lead to a better doctor-patient relationship”という発想らしい。

21名の助言委員会がMCAT試験アップデート作業を行なっている。




学力を問題にする日本の医学部入試は、入学後、医者としての素養を鍛えるという考えだろう、対し、ディカルスクールの試験はその分野で医者としての学識があるかどうかをチェックするシステムである。故に、発想からして違う。実際、18歳の時点で、医者としての素養うんぬんを評価できるのか、そういう疑問が出るのは当然だろう。だが、18歳の時点の最低限の素養から鍛えあげるという発想もできる。しかし、日本では臨床の場で必要とされるだろう”"Psychological, Social, and Biological Foundations of Behavior" や"Critical Analysis and Reasoning Skill"に関して、医学部で十分に教育がなされているのだろうか?卒後教育として、上記分野の教育がなされているか甚だ疑問。


一方、日本でも、メディカルスクールが繰り返し議論になっているが、その根本は単に為政者や特定のビジネスに関わるものに都合のよいものが目立つ。

医師自らが、心理・行動科学や、decision makingに関するスキルの重要性に目覚めるべきで、為政者の都合のよいだけの医学教育を阻止するためにも発想をドラスティックに変える時期なのかもしれない。

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