2012年2月23日木曜日

直腸結腸がん:コロノスコピー vs 便潜血

1回ぽっきりのコロノスコピー vs 繰り返す便免疫学的検査の比較なので、日本で行われている検診とシステムが異なるから同列比較は出来ない。


検診しやすさをとるか? 腺腫発見しやすさをとるか?

集団としてがん発見ベネフィットを考えれば同等だが、前述の論文報告(ポリープ切除で、結腸直腸癌死亡率半減 H24.2.23)のごとく、腺腫切除に意味があるため、その評価はさらに複雑。

 

Colonoscopy versus Fecal Immunochemical Testing in Colorectal-Cancer Screening
Enrique Quintero et. al. for the COLONPREV Study Investigators
N Engl J Med 2012; 366:697-706February 23, 2012


一般的なリスク住民に対する、fecal immunochemical testing (FIT)とコロノスコピーは直腸結腸がん検診として確立している。

50-69歳の無症状成人のランダム化対照トライアルで、FIT2年毎 26,599名と、26,703名の1回のコロノスコピー比較

プライマリアウトカムは10年時点での直腸結腸がん死亡率

参加率は、FIT群   34.2%  vs. コロノスコピー群 24.6%, P<0.001

直腸結腸がん FIT群 33人 (0.1%) vs. コロノスコピー群 30人 (0.1%)
(odds ratio, 0.99; 95% 信頼区間 [CI], 0.61 to 1.64; P=0.99)

Advanced adenoma同定、FIT群 231(0.9%) vs, コロノスコピー群 514 (0.9%)
(odds ratio, 2.30; 95% CI, 1.97 to 2.69; P<0.001)

非advanced adenoma同定は FIT群 119(0.4%) vs. 1109(4.2%)
(odds ratio, 9.80; 95% CI, 8.10 to 11.85; P<0.001)

結論として、FIG群はコロノスコピーより検診多い。直腸結腸がん発見数は同等だが、腺腫はコロノスコピーの方が同定しやすい




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