2012年3月14日水曜日

志賀毒素産生大腸菌腸管内除菌:アジスロマイシン有効

ヨーロッパで猛威をふるった病原性大腸菌感染

病原性大腸菌・下痢関連溶血性尿毒症症候群への血漿交換療法の効果 2011年 08月 25日
http://intmed.exblog.jp/13366739/

ドイツ ”感染源 もやし類” 2011年 06月 11日
http://intmed.exblog.jp/12829762/

ヨーロッパ流行:腸管出血性大腸菌 O104 2011年 06月 03日
http://intmed.exblog.jp/12738250/

prophylactic azithromycin treatmentが、C5抗体治療と共に行われていたが、予防的有用性の報告

 志賀毒素産生大腸菌:Shiga toxin–producing Escherichia coli (STEC) 感染は、 溶血性尿毒症症候群ののリスクを増加させるという理由から、重要視されている。しかし、腸管病原性細菌がコロナイズしている患者は、便中に検出されるより長く感染していると考えられている。
STEC感染65名の患者で、22名に経口azithromycin投与、抗生剤投与無しに比べ、長期(28日間)STEC carriage 頻度減少の報告



ドイツの単施設研究



Association Between Azithromycin Therapy and Duration of Bacterial Shedding Among Patients With Shiga Toxin–Producing Enteroaggregative Escherichia coli O104:H4
Martin Nitschke et. al.
JAMA. 2012;307(10):1046-1052. doi: 10.1001/jama.2012.264 

STEC感染
22名の患者をazithromycin割り付け、43名を抗生剤投与無し
抗生剤治療患者中、長期STEC保菌(>28日間)は1/22(4.5%、 95%CI、 0%-13.3%)、対照 35/43(81.4%;95%CI、69.8%-93.0%)(P<0.001)

azithromycin治療22名すべてで治療完遂後最低3回の便検体STEC陰性、STEC再発見られず

抗生剤治療しなかった15名の患者で、STEC長期キャリアに対し、azithromycin3日間の治療で便検体陰性がもたらされた。


日本の食中毒報道というのは、“風評被害”裁判を恐れるあまり、実害報道が極めて少ない。いわゆる情報の非対称性が存在する。
特に、スプラウト類の食中毒の危険性に関して、管元総理の厚労相時代の軽薄な行動がその後の日本に悪影響を与えている。この男の有害性は、原発事故の対応だけに限った話ではないのだ。

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