2012年3月14日水曜日

感染症性壊死性膵炎:内視鏡的切除で炎症惹起少なく、合併症減少・・・

感染性壊死性膵炎治療での開腹壊死巣切除は、その後の合併症と関連する
22名の壊死性膵炎疑診・確診例のランダムトライアル化研究で、開腹術に比べ、 内視鏡的壊死巣切除は、炎症誘発性反応減少し、主要合併症リスクを減少させる




覚醒下で行う、胃経由壊死巣切除-ドレナージと後腹膜直達内視鏡的壊死巣切除


Endoscopic Transgastric vs Surgical Necrosectomy for Infected Necrotizing Pancreatitis
A Randomized Trial
Olaf J. Bakker, et. al.
JAMA. 2012;307(10):1053-1061. doi: 10.1001/jama.2012.276 

プライマリエンドポイントは、“postprocedural proinflammatory response as measured by serum interleukin 6 (IL-6) levels”
セカンダリエンドポイントは、主要合併症(新規発症多臓器不全、腹腔内出血、腸管皮膚瘻、膵瘻)事前登録組み合わせ

22例ランダム化し、2名は、経皮的カテーテルドレナージ後行われず、プライマリエンドポイント解析せず

内視鏡的経胃壊死巣切除は、回復術に比べ、術後IL-6値を減少 (P=0.004)

組み合わせ臨床エンドポイントは、内視鏡的壊死巣切除後減少  (20% vs 80%; risk difference [RD], 0.60; 95% CI, 0.16-0.80; P= .03).

内視鏡的壊死巣切除は、新規発症多臓器不全を生ぜず  (0% vs 50%, RD, 0.50; 95% CI, 0.12-0.76; P= .03) 、膵管瘻を減少 (10% vs 70%; RD, 0.60; 95% CI, 0.17-0.81; P= .02).


22例のランダム化トライアルで統計学的有意差認めている。ただ、プライマリエンドポイントを炎症関連マーカー。セカンダリエンドポイントながら臨床的アウトカムに効果があるだけに・・・

にもかかわらず、今後の治療に大きな影響を与える論文であることは確か

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