2012年3月15日木曜日

ERSPC研究:前立腺癌検診で前立腺癌関連死22%減少するが・・・

日本の検診というのは、制度やそこに関わる政治家・研究者まで、腐りまくっている。 原発行政に匹敵するほどの真っ黒な部分・・・


ヨーロッパの前立腺がん研究、表面的字面だけ見ると、検診を肯定的に評価しそうになるが・・・


11年フォローアップ後、検診群では21%のがん関連死亡率減少

前立腺がん死亡1例を予防するために同定する必要な前立腺癌の症例数は、37

検診は全原因死亡率に影響を与えず



Prostate-Cancer Mortality at 11 Years of Follow-up
Fritz H. Schröder, et. al.
for the ERSPC Investigators
N Engl J Med 2012; 366:981-990 March 15, 2012
 登録時50-74歳の182160名の男性と、事前設定コア年齢群 55-69歳 152388名の男性

11年フォローアップ中央値、コア年齢群では、検診による死亡率の相対的減少 21%(rate ratio 0.79; 95% CI, 0.68-0.91; P=0.001)、非コンプライアンス群補正では 29%。

検診群での死亡絶対的減少率は 1000人年あたり0.10、randomization男性では100名男性あたり1.07
フォローアップ10-11年間中、前立腺癌死亡rate ratioは、0.62 (95% CI, 0.45 to 0.85; P=0.003).
11年時点での前立腺癌1人予防するためには、1055名の検診酸化が必要で、37名のがんを検知する必要がある。
全原因死亡率に関して群間差認めない 



上記結論を字面だけながめると、前立腺癌検診に対し肯定的な報告のようにみえるが、

前立腺癌の検診で、前立腺癌そのものによる死亡者は減少させたが、ネットでの死亡率には影響与えなかった。
 1人の前立腺癌死亡を予防するため、1055名の検診とが必要で、治療すべきかどうかの決断にまよう症例である37名の前立腺癌を見いだす必要がある。




あんぽんたん政治家は“**がん死亡ゼロ”と安直なことを口にするけど・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note