2013年6月5日水曜日

心不全治療ランダム化トライアル:中国漢方有効性提示

Li X, Zhang J, Huang J, et al. Li X, Zhang J, Huang J, et al. A multicenter randomized double-blind parallel-group placebo-controlled study of the effects of qili qiangxin capsules in patients with chronic heart failure. J Am Coll Cardiol 2013. J Am Coll Cardiol 2013
参照:http://www.theheart.org/article/1546703.do

慢性心不全500名超へのランダム化トライアル

qili qiangxin(芪藶強心: 11種薬草配合物:黄芪、人参、附子、丹参、葶藶子、澤瀉、玉竹、桂枝、紅花、香加皮、陳皮。)

12週間研究にて、プラシーボ比較でナトリウム利尿ペプチド値改善


qiangxin部分は、「強心」という意味。中国でも、このトライアル結果で、即、標準治療として推奨とはならず、臨床的エビデンスが必要だが、この研究はその有効性根拠にはなり得ると、共著者の弁

中国版FDAはqili-qiangxinカプセルを心不全治療として2004年認可
有効性エビデンス不明のままの認可であった。

慢性心不全 512名 (23施設)、18-75歳 (平均年齢 57歳) NYHA 2-4
男性比率75%、慢性心不全歴 77.2ヶ月

血中NT-proBNP値 30%以上改善率 :治療群 48% vs プラシーボ群 32%

加え、NYHA分類、 6MWD、QOL指標改善

死亡数: 4 vs 7
心不全悪化入院: 8 vs 16


日本漢方医療より健全に感じる、中国医療行政
ただ、このRCTは臨床的アウトカムとして、MACEではなく検査値変化を強調している。
故に、確固たる臨床的エビデンスとして疑問。プライマリアウトカムをMACEとしてより高品質のRCTが必要だろう。

それでも、漢方はRCTにそぐわないなどと逃げてる日本の漢方医療権威者たちよりは遙かに・・・



偏狭な漢方屋さんたちの言い分 2012/01/31

“EBM漢方” 感想文 2004年 07月 04日

漢方の一律健康保険適応はおかしい・・・という意見まで抹殺される風潮 2009年 11月 30日

NHKの愚挙続く:認知症と漢方 2012/02/27
・・・そんなに効果があるというなら、二重盲験RCTを ・・・ open labelや症例対照でごまかす研究は品質保証のあるエビデンスとは言いません → NHK解体賛成!

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