睡眠障害はヒト脂肪細胞でのインスリン抵抗状態を形成する。
睡眠は、末梢組織でのエネルギー代謝の調整上も重要。
Impaired Insulin Signaling in Human Adipocytes After Experimental Sleep Restriction: A Randomized, Crossover Study
Josiane L. Broussard, et. al.
Ann Intern Med. 16 October 2012;157(8):549-557
7名をランダム化2期間、2条件で交叉臨床研究したモノ
介入は ベッドタイム 4.5時間 vs 8.5時間(カロリー摂取・運動は調整)
測定として、皮下脂肪生検上の脂肪細胞とインスリン濃度
インスリンシグナル化経路の重大ステップのインスリンのAkt(pAkt)増加能力を評価
phosphorylated Akt (pAkt): a crucial step in the insulin-signaling pathway, was assessed.
Total Akt (tAkt) :loading controlを示唆
pAKT-tAkt比の最大半量刺激でのインスリン濃度を細胞性インスリン感受性の指標とする。
(参考になった → インスリン-AKTシグナル伝達経路の情報多重化によるインスリンの作用の時間情報コード http://first.lifesciencedb.jp/archives/5054)
総インスリン感受性はivGTTで評価
最大半量pAkt-tAkt反応でのインスリン濃度は3倍ほど高値 (平均, 0.71 nM [SD, 0.27] vs. 0.24 nM [SD, 0.24]; P = 0.01; 平均差, 0.47 nM [SD, 0.33]; P = 0.01),
pAkt-tAkt反応の総AUROCは、正常睡眠より不眠で30%低い (P = 0.01)
総体内インスリン感受性現象は細胞性インスリン感受性の障害と平行している(p=0.02)。
2012年10月18日木曜日
NEJM : 中東の新種コロナウィルス致死性感染症例報告
新しいSARS様ウィルス: London1_novel CoV 2012 2012/09/27
このHCoV-EMCの症例報告(画像所見、経過データを含む)、コロナウィルスの同定経緯、解説などが書かれている。
Isolation of a Novel Coronavirus from a Man with Pneumonia in Saudi Arabia
Ali Moh Zaki, et. al.
NEJM Oct. 17, 2012DOI: 10.1056/NEJMoa1211721
このHCoV-EMCの症例報告(画像所見、経過データを含む)、コロナウィルスの同定経緯、解説などが書かれている。
60歳のサウジアラビア人男性の喀痰試料からの確認されたウィルスは、進行性の呼吸不全・腎不全を発症。従来のヒト・コロナウィルスとは異なっていた。
コロナウィルスは外套を有する、短鎖、positive-sense RNAで、発現型、遺伝子型多形豊富。こうもりとともに広がり、鶏、猫、犬、豚、マウス、馬、くじら、ヒトなどにも感染。呼吸器、腸管、肝臓、神経疾患を生じる。
ヒトでは、呼吸器系コロナウィルス - human coronaviruses (HCoV) 229E, OC43, NL63, and HKU1 でendemicとなることが知られている。
2003年、SARS流行原因となったコロナウィルスはそれ以前は知られておらず、その多様性は、RNA-依存 RNAポリメラーゼ同定に明らかになり、RNA組換えが頻繁に行われること、RNAウィルスとしては巨大なゲノムを有することが判明した。
これらの要素は、既知のコロナウィルスの多様性だけでなく、新しい宿主・環境的隙間に適応する新しい特性をもつウィルスの出現、人畜共通感染イベントを促進するのではないかと危惧する。
Isolation of a Novel Coronavirus from a Man with Pneumonia in Saudi Arabia
Ali Moh Zaki, et. al.
NEJM Oct. 17, 2012DOI: 10.1056/NEJMoa1211721
SSRI脳内出血リスク:経口抗凝固剤併用に注意
全体から見れば、非常に小さなリスクだが、オッズ表現すると有意に増加する。
この現象は、SSRIの消化管出血リスク増加でも報告されている。この事実確認をしようと担当医療情報提供者に情報提供を依頼したところ、言下に、否定・調査拒否された思い出がある(旧F製薬だが・・・ 我ながらしつこい性格・・・)
各SSRIメーカー、同様に、言下に否定するかな?
各メーカー、SSRI処方に関しても、ベンゾジアゼピン系薬剤同様、処方期間を限定すべきなのに、最初から、漫然投与を許容、時に、推進している気配さえある。
ベンゾジアゼピン依存症を厚労省は真正面から取り組む気が無いようだし、 行政もSSRIの長期処方・乱用を放置するのだろう ・・・ この国の薬事行政も、他の行政セクション同様絶望しか感じない。
Selective serotonin reuptake inhibitors and brain hemorrhage
A meta-analysis
Published online before print October 17, 2012, doi: 10.1212/WNL.0b013e318271f848 Neurology WNL.0b013e318271f848
http://www.neurology.org/content/early/2012/10/17/WNL.0b013e318271f848.abstract
この現象は、SSRIの消化管出血リスク増加でも報告されている。この事実確認をしようと担当医療情報提供者に情報提供を依頼したところ、言下に、否定・調査拒否された思い出がある(旧F製薬だが・・・ 我ながらしつこい性格・・・)
各SSRIメーカー、同様に、言下に否定するかな?
各メーカー、SSRI処方に関しても、ベンゾジアゼピン系薬剤同様、処方期間を限定すべきなのに、最初から、漫然投与を許容、時に、推進している気配さえある。
ベンゾジアゼピン依存症を厚労省は真正面から取り組む気が無いようだし、 行政もSSRIの長期処方・乱用を放置するのだろう ・・・ この国の薬事行政も、他の行政セクション同様絶望しか感じない。
Selective serotonin reuptake inhibitors and brain hemorrhage
A meta-analysis
Published online before print October 17, 2012, doi: 10.1212/WNL.0b013e318271f848 Neurology WNL.0b013e318271f848
http://www.neurology.org/content/early/2012/10/17/WNL.0b013e318271f848.abstract
非補正、補正解析ともに脳内出血はSSRI暴露と相関 (rate ratio [RR] 1.48, 95% 信頼区間 [CI] 1.22–1.78) 、 1.51, 95% CI 1.26–1.81)
同様に、小脳内出血も、ともにSSRI暴露と相関 (RR 1.68, 95% CI 1.46–1.91、RR 1.42, 95% CI 1.23–1.65)
5つの研究(脳内出血3、出血性卒中、脳内出血1例)のサブセットにて、経口抗凝固剤と併用したSSRI暴露は、経口凝固剤単独比較で出血リスク増加 (RR 1.56, 95% CI 1.33–1.83)
すべての研究を互いに解析したところ、リスク増加はコホート研究、症例対照研究、症例交叉研究手法横断的に共通して観察される (1.61, 95% CI 1.04–2.51、odds ratio [OR] 1.34, 95% CI 1.20–1.49)、OR 4.24, 95% CI 1.95–9.24)
観察研究:がん既往男性:マルチビタミンによる死亡率減少効果
Multivitamins in the Prevention of Cancer in MenThe Physicians' Health Study II Randomized Controlled Trial
J. Michael Gaziano, et. al.
JAMA. 2012;():1-10. doi:10.1001/jama.2012.14641.
Multiviamins curb cancer risk among men, study says(http://video.msnbc.msn.com/nightly-news/49455366/#49455366)って、新聞報道にびっくりしたが、“観察研究”であり、かつ、がん既往のある一部に、がん死亡率のみにおいて減少現象がみられたというもの
J. Michael Gaziano, et. al.
JAMA. 2012;():1-10. doi:10.1001/jama.2012.14641.
マルチビタミンは食事性サプリメントの最大成分、米国では1/3が摂取している。
観察研究でさえ、全体的、部位特異的ながん頻度、死亡率への影響不明
フォローアップ年中央値11.2(IQR 10.7-13.3)年間、がん確認2669名、前立腺癌が1373名、直腸結腸がんが210名
プラシーボ比較で、マルチビタミン連日服用男性は統計学的に総がん発生減少と有意に関連 (multivitamin と placebo groupはそれぞれ 17.0 と 18.3 イベント/1000人年;ハザード比[HR]; ハザード比 [HR], 0.92; 95% CI, 0.86-0.998; P = .04)
統計学的に、連日マルチビタミン服用の前立腺癌への有意な影響認めず (multivitamin とplacebo group, 9.1 9.2 イベント/1000人年;HR, 0.98; 95% CI, 0.88-1.09; P = .76)
同様に、直腸結腸がんでも影響認めず (multivitamin と placebo 群, 1.2 と 1.4 イベント/ 1000 人年; HR, 0.89; 95% CI, 0.68-1.17; P = .39)
そして、他の部位のがんでも影響認めず
がん死亡率リスクに関しても有意な差を認めず (multivitamin と placebo group, 4.9 と 5.6 イベント/1000 人年; HR, 0.88; 95% CI, 0.77-1.01; P = .07)
連日のマルチビタミン服用は、ベースラインにがん病歴有る1312名の男性では、がん全体として減少と相関 (HR, 0.73; 95% CI, 0.56-0.96; P = .02)するも、がんの病歴無しの13329名の男性では有意な差を認めない (HR, 0.94; 95% CI, 0.87-1.02; P = .15; P for interaction = .07)
Multiviamins curb cancer risk among men, study says(http://video.msnbc.msn.com/nightly-news/49455366/#49455366)って、新聞報道にびっくりしたが、“観察研究”であり、かつ、がん既往のある一部に、がん死亡率のみにおいて減少現象がみられたというもの
2012年10月17日水曜日
肺非小細胞癌: タルセバ第1選択使用・二重盲検プラシーボ対照化比較
EGFRのチロシンキナーゼ選択的阻害作用を有する、エルロチニブ (Erlotinib) (商品名 タルセバ)
以前から、この皮膚障害は治療が奏功している証で、皮疹出現グループが出現しなかったグループより予後良好ということが知られていた。
で、この皮疹の関係とともに第1選択薬で使用した場合の効果についての報告。
第1選択使用時も、“皮疹有りの場合は生存予後がよく、無い場合はプラシーボと同等”、という結論
First-line erlotinib in patients with advanced non-small-cell lung cancer unsuitable for chemotherapy (TOPICAL): a double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
The Lancet Oncology (online October 16)
http://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470-2045%2812%2970412-6/fulltext
以前から、この皮膚障害は治療が奏功している証で、皮疹出現グループが出現しなかったグループより予後良好ということが知られていた。
で、この皮疹の関係とともに第1選択薬で使用した場合の効果についての報告。
第1選択使用時も、“皮疹有りの場合は生存予後がよく、無い場合はプラシーボと同等”、という結論
First-line erlotinib in patients with advanced non-small-cell lung cancer unsuitable for chemotherapy (TOPICAL): a double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
The Lancet Oncology (online October 16)
http://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470-2045%2812%2970412-6/fulltext
2005年4月14日から2009年4月1日まで、ランダムに erlotinib 350名、プラシーボに320名割り付け
2011年3月31日までフォローアップ
657名死亡(包括生存は両群変わらず)
・erlotinib, 3·7 ヶ月, 95% CI 3·2—4·2
・placebo, 3·6 ヶ月, 3·2—3·9
非補正ハザード比 [HR] 0·94, 95% CI 0·81—1·10, p=0·46)
erlotinib割り付け群・1ヶ月後評価可能の患者で第一周期皮疹発症 59%(178/302)
包括的死亡率と唯一関連
第一周期皮疹患者は、プラシーボに比べ包括生存率が良い (HR 0·76, 95% CI 0·63—0·92, p=0·0058)
プラシーボ比較で、包括的生存率は第一周期皮疹発症なしの群に比べ生存率悪化と見られる (1·30, 1·05—1·61, p=0·017)
下痢 Grade 3 or 4 diarrhoea はプラシーボよりerlotinibで多い (8% [28 of 334] vs 1% [four of 313], p=0·0001)、重度皮疹多い (23% [79 of 334] vs 2% [five of 313], p<0 br="br">0>
メタアナリシス:スピリーバ・レスピマットの終焉:死亡率増加あらためて明らかに
スピリーバ・レスピマットの安全性疑惑: メタアナリシス 死亡率52%増加
2011年 06月 15日
http://intmed.exblog.jp/12887165
・・・という報告があったが・・・、このとき、販売サイドは末端消費者へ日本語の釈明コメントをしなかった。
今回、あらためてのメタアナリシスでも、レスピマットの安全性への疑念。
今度は、コメントするだろう・・・さすがに・・・ でなきゃ・・・
そろそろ、臨床の場から引き上げを考えた方が良いのでは?
スピリーバ・ハンディへラーという剤型があるのだから・・・
Chronic obstructive pulmonary disease
Original article
Comparative safety of inhaled medications in patients with chronic obstructive pulmonary disease: systematic review and mixed treatment comparison meta-analysis of randomised controlled trials Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2012-201926
システマティックデータベース検索による "tiotropium Soft Mist Inhaler"(スピリーバ・レスピマット)、LABA(長時間作用性β2刺激薬)、ICS(吸入ステロイド合剤)、LABA-ICS合剤を最低6ヶ月間使用したRCTの検討
"tiotropium Soft Mist Inhaler"(スピリーバ・レスピマット)
"tiotropium handihaler"(スピリーバ・ハンディへラー)
42トライアル、52516名を検討。
fixed effect modelを用いたMTCメタアナリシスにて、スピリーバ・レスピマットは、プラシーボに比較し、普遍的に包括的死亡率増加と相関 (OR 1.51; 95% CI 1.06 to 2.19)
同様に、 tiotropium HandiHaler比較 (OR 1.65; 95% CI 1.13 to 2.43)、LABA比較 (OR 1.63; 95% CI 1.10 to 2.44)、LABA-ICS比較 (OR 1.90; 95% CI 1.28 to 2.86)
COPD重症患者での心血管死亡エビデンスはより強固で、高用量ほど存在する。
LABA-ICS配合剤は、すべての治療群の中で最も死亡リスク減少。
超過リスクは、tiotropium HandiHaler と LABAで認められなかった。
この結果は、正確性の少ないrandom effect modelでも、MTCと直接比較メタアナリシスと同様。
2012年10月16日火曜日
抗てんかん薬 エクセグラン は、減量指導へ付加的効果を認める
適切なライフスタイル変容によっても失敗した肥満患者に関して非手術的オプションは限られている。抗けいれん薬である、ゾニサミド(Zonisamide, 日本発売商品名: エクセグラン錠)の有効性、安全性評価
結論は、ゾニサミド 400mgで、減量カウンセリングに体重減少付加的効果を認めたというもの
1年間・ランダム化二重盲検プラシーボ対照化トライアル
225名の肥満(平均[SD] BMI 37.6 [4.9]、女性134名(59.6%)、糖尿病認めない)
介入はプラシーボ投与(n=74)、ゾニサミド 200mg (n=76)、ゾニサミド 400mg(n=75)
栄養士ライフスタイルカウンセリング1年間を加えたもの
プライマリアウトカムは1年後の体重
Zonisamide for Weight Reduction in Obese AdultsA 1-Year Randomized Controlled Trial
Kishore M. Gadde, et. al.
Arch Intern Med. 2012;():1-8. doi:10.1001/archinternmed.2013.99.
225名のランダム化、218名(96.9%)が1年フォローアップ評価を受けた。
体重減少
プラシーボ −4.0 kg (95% CI, −5.8 to −2.3 kg; least squares mean, −3.7%)
ゾニサミド 200mg −4.4 kg (−6.1 to −2.6 kg; −3.9%; P = .79 vs placebo)
ゾニサミド 400mg −7.3 kg (−9.0 to −5.6 kg; −6.8%; P = .009 vs placebo)
カテゴリー化解析にて、体重減少5%に達した比率は、プラシーボ割り付け 23 (31.1%) 、 ゾニサミド 200mg割り付け 26 (34.2%; P = .72) 、 ゾニサミド 400mg割り付け 41 (54.7%; P = .007)
同様に10%超、 6 (8.1%)、 17 (22.4%; P = .02)、 24 (32.0%; P < .001)
胃腸・神経系、精神的副事象はゾニサミド群でプラシーボより高率
あくまでも、適切な栄養指導が前提の治験結果であり、副作用もある
保険適応でもない。
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