2012年12月13日木曜日

5-18歳の子供の研究:寝室テレビの存在は肥満と相関する


寝室にあるテレビ及びテレビ視聴時間に関し、369名の子供・思春期5-18歳を対照に解析。

Television, Adiposity, and Cardiometabolic Risk in Children and Adolescents
Amanda E. Staiano, et. al.
(Am J Prev Med 2013;44(1):40–47) © 2013 American Journal of Preventive Medicine
http://www.ajpmonline.org/webfiles/images/journals/amepre/AMEPRE_3629%5B3%5D-stamped.pdf

多変量モデルで、テレビの寝室での存在、テレビ視聴時間は、ウェスト径(OR 1.9-2.1)、皮下脂肪量(OR 2.0-2.5)と有意相関(p< 0.05)。

一方テレビ5時間以上視聴は、内臓脂肪量増加(OR 2.0)と有意相関。

寝室テレビは、 心血管疾患リスク(OR 2.9)、高中性脂肪血症(OR 2.0)と有意相関。


結論としては、寝室テレビの存在・テレビ視聴時間は、ウェスト径・脂肪良・腹部皮下脂肪量増加と有意相関。
テレビ視聴時間は、内臓脂肪と相関。寝室テレビの存在は子供の心代謝系リスク要素増加と関連し、その程度は運動や不健康食補正しても関連性は残る。



就寝時のテレビ視聴は、入眠時間・概日周期を乱す。そして、代謝系への悪影響をもたらす。


小児:テレビ視聴長いと、外面化問題行為(注意欠陥・多動・攻撃性、反社会性)多くなる 2012/10/10

夜中のPC/iPad操作、テレビ視聴・・・ ipRGCを介し、うつ、学習能力低下、ストレス増加・・・  2012/11/19

FDA:バレニクリン(チャンピックス)の心血管リスク増加 安全性情報提示とメーカーへの研究要請

チャンピックス:重大な心血管疾患リスクとは関連なさそう 2012/11/16

これで片付いたと思ってたが・・・アクションは違う方向に


“FDA Safety Review Finds Small, Nonsignificant Increased Risk With Chantix (Varenicline)”
http://www.forbes.com/sites/larryhusten/2012/12/12/fda-safety-review-finds-small-nonsignificant-increased-risk-with-chantix-varenicline/

重大心血管疾患リスク少ないが、統計学的に有意差があるということを重視するに至ったようだ。



米国FDA、バレニクリン(日本商品名:チャンピックス)の心臓リスク増加注意

FDA Drug Safety Communication: Safety review update of Chantix (varenicline) and risk of cardiovascular adverse events  http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm330367.htm
安全性情報(12-12-2012)という形で情報提示

U.S. Food and Drug Administration (FDA)は、バレニクリンのプラシーボ比較の大規模・データ組み合わせ解析(いわゆる、メタアナリシス)についての結果を公表した。FDAは製薬メーカーへ、心血管系安全性に関わるメタアナリシスを要求。

 問題のデータ要約は・・・
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm330367.htm#data 

フルメタアナリシス 15研究(バレニクリン n=4190、 プラシーボ n=2812)
主要心血管イベント:バレニクリン群 13(0.31%) vs プラシーボ 6(0.21%)
暴露人年:バレニクリン群 1316 vs プラシーボ 839
ハザード比 1.95(0.79, 4.82)
1000人年発生率差 6.30(6-2.40、15.10)



喫煙自体が心疾患リスク要素であるので複雑だが、製薬メーカーであるファイザーに対し、死亡・心筋梗塞・卒中を含む主要副作用心血管イベントの発生率増加がメタアナリシスで示されたことに対する処置。

ランダム化対照トライアルで、心血管イベントリスクを高めることが示された後、2011年5月薬剤警告表示についてFDAにより変更要請がなされた。

ファイザーによる研究で、うつ・自殺についてはリスク増加否定的報告が最近出されているが、2009年神経精神疾患に関する表示FDAから命令されている。







Chantix May Up Heart Risk, FDA Warns
By Kristina Fiore, Staff Writer, MedPage Today
Published: December 12, 2012
http://www.medpagetoday.com/PrimaryCare/Smoking/36430 
 
 

昨日、話を聞いた、“黒い雨による発がん超過リスク”は100名あたり1名という数字になった。
チャンピックスの害は一桁少ないリスクであるが、FDAは重視している。ところが、“黒い雨”の方は 一桁多い超過リスクなのに無視されている・・・ なんだかなぁ

2012年12月12日水曜日

閉塞型無呼吸症候群患者の高地旅行にダイアモックス投与有効

海水面に近い高度で居住する閉塞型無呼吸症候群の多くの患者が高地旅行した場合、低酸素血症・睡眠時無呼吸症候群増悪を生じる可能性がある。


閉塞型無呼吸症候群患者の高地旅行には、アセタゾラミド+autoCPAP有効なようだ


Effect of Acetazolamide and AutoCPAP Therapy on Breathing Disturbances Among Patients With Obstructive Sleep Apnea Syndrome Who Travel to AltitudeA Randomized Controlled Trial
Tsogyal D. Latshang, et. al.
JAMA. 2012;308(22):2390-2398. doi:10.1001/jama.2012.94847.


2回の高地山村への3日間の短期滞在期間での検討
1630mで2日間、2590mで1日、2週間洗い流し期間800m未満での滞在
アセタゾラミド(750m/日) or プラシーボ +autoCPAP

アセタゾラミド+autoCPAPは、プラシーボ+autoCPAPと比較すると、1630m、2590mでの夜間酸素飽和度増加:中央値 94% (中間四分位 [IQR], 93%-95%) と 91% (IQR, 90%-92%) vs 93% (IQR, 92%-94%) と 89% (IQR, 87%-91%)

中央値増加は、それぞれ、 1.0% (95% CI, 0.3%-1.0%) と 2.0% (95% CI, 2.0%-2.0)

2590mでの酸素飽和度 < 90%夜間時間中央値は、 13% (IQR, 2%-38%) vs 57% (IQR, 28%-82%; P < .001)

アセタゾラミド+autoCPAPは、プラシーボ+autoCPAP比較で、1630m、2590mで、睡眠時無呼吸コントロール良好: apnea/hypopnea index 中央値(イベント/時間) 5.8  (5.8/h) (IQR, 3.0/h-10.1/h) と 6.8/h (IQR, 3.5/h-10.1/h) vs 10.7/h (IQR, 5.1/h-17.7/h) と 19.3/h (IQR, 9.3/h-29.0/h); 減少分中央値 3.2/h (95% CI, 1.3/h-7.5/h) と 9.2 (95% CI, 5.1/h-14.6/h)



1500m程度で、高地と判断するかどうか不明

“日本一標高の高い所に役所がある市町村 :川上村(長野県) 村役場の標高1,185m”だそうだ、

ちなみに、ホテルとして・・・
上高地帝国ホテル(1496m: 長野県松本市安曇上高地 http://wisteriahill.sakura.ne.jp/GMAP/GMAP_ALTITUDE/index.php で検索)

ホテル立山(2430.0000:  富山県中新川郡立山町芦峅寺室堂 ) 
  ↑
標高の高いところにある有名どころのホテル

喫煙と心臓突然死 本数・年数で直線的関連 禁煙20年で非喫煙者レベルに

喫煙は心臓突然死のリスク要素で、非喫煙者の2.5倍のリスク
喫煙本数・年数と直線的に関連
だが、禁煙20年間で非喫煙者域に回復


"Smoking, smoking cessation, and risk of sudden cardiac death in women"
Sandhu R, et al
Circ Arrhythm Electrophysiol 2012; DOI: 10.1161/CIRCEP.112.975219.

前向きの研究で、喫煙と禁煙の心臓突然死の関連研究

冠動脈性心疾患・卒中・がんを基礎として有さない101018名の女性(NHS)
ベースライン1980年

フォローアップ30年間で、心臓突然死 351イベント

非喫煙者比較で、現行喫煙者の心臓突然死リスクは、冠動脈リスク要素補正後、2.44(95% CI, 1.80-3.31) 倍

多変量解析にて、現行喫煙者では、日毎喫煙定量 (P for trend, < 0.0001)
喫煙量の軽度から中等量(1-14/日)では、心臓突然死リスクは1.84倍 (95% CI, 1.16-2.92)と有意に増加。

喫煙5年間増加する毎に、心臓突然死リスクは8%増加(HR 1.08; 95% CI, 1.05-1.12,  p<0.0001)

禁煙後心臓突然死リスクは時間と共に減少し、20年間禁煙状態持続後、心臓突然死リスクは、非喫煙者と同等となる(p for trend、P < 0.001 )

米国内視力障害の増加は糖尿病増加が一因と報告

米国の健康栄養調査: National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES)の分析


米国内の視力障害増加の一因は、全身性疾患としての糖尿病管理が不充分で、国家的取り組みの甘さが露呈していると著者ら。
喫煙、収入、教育レベルなどの寄与要素は、社会的貧困層ならでは障がいも関連し、パフォーマンスベースの検討、HRQOLの検討を医療コストとともに検討しなければならないと、著者ら。

Prevalence of Nonrefractive Visual Impairment in US Adults and Associated Risk Factors, 1999-2002 and 2005-2008
Fang Ko, et. al.
JAMA. 2012;308(22):2361-2368. doi:10.1001/jama.2012.85685.

非屈折性視力障害の荷重頻度は
・20歳以上で21%増加し、1999-2002年の1.4%から2005-2008年の1.7%へと増加 (P = .03)
・20-39歳の非ヒスパニック系白人では0.5%から0.7%へと増加(P = .008)

多変量解析にて
1999-2002年の比屈折性視力障害の統計学的有意なリスク要素は
・加齢 (年毎オッズ比 [OR], 1.07; 95% CI, 1.05-1.09)
・貧困 (OR, 2.18; 95% CI, 1.31-3.64)
・無保険 (OR, 1.85; 95% CI, 1.16-2.95)
・糖尿病診断からの10年以上の病歴 (OR, 1.93; 95% CI, 1.15-3.25)

2005年では
・加齢 (OR, 1.05; 95% CI, 1.04-1.07)
・貧困 (OR, 2.23; 95% CI, 1.55-3.22)
・高校未満の学歴 (OR, 2.11; 95% CI, 1.54-2.90)
・糖尿病診断からの10年以上の病歴 (OR, 2.67; 95% CI, 1.64-4.37)

糖尿病診断からの10年以上の病歴 の頻度は、22%増加(2.8%から3.6%へ)(P=.02)
ヒスパニック系20-39歳は133%(0.3%から0.7%)(p<0 .001=".001" br="br">

2012年12月11日火曜日

低放射線量CT肺がん検診発端肺がんの25%は過剰診断

低放射線量CT検診による肺がん診断は、体積倍加時間:volume-doubling time (VDT)でみると、25%程度は過剰診断である。


Estimating Overdiagnosis in Low-Dose Computed Tomography Screening for Lung Cancer: A Cohort Study
Giulia Veronesi, et. al.
Ann Intern Med. 4 December 2012;157(11):776-784

175名の原発性肺癌と診断された症例

ベースラインで55名ががん診断、120名がその後診断。
この後者のうち、新規(以前のスキャンで確認不可)かつ急速進行例(DVT中央値 52日間)19例(15.8%)
進行例101(84.2%)で、迅速進行70(58.3%)、その他31(25.8%)で、緩徐進行15.0%、遅発的10.8%

肺がん特異的死亡は新規患者で有意に高率(9.2%/年 vs 緩徐・遅発 0.9%/年)

急速進行 60%、新規発症ではstage  I が45%で、生存率良好 

がん検診とは、死亡アウトカムをプライマリエンドポイントにしなきゃ、なにやってるかわからない。ところが日本の「がん検診」は発見率だけを自慢してるところが多い。 近藤先生の“がんもどき”は正しい部分があったわけだが・・・みつかった、あらゆるがんを“放置理論”に・・・となると、やはり抵抗を感じる。

人種差(黒人・白人):黒人は血圧による卒中リスク増加効果、白人より強い

45-65歳の間に、卒中頻度は白人より黒人で2-3倍多い、それはなぜか?

高血圧との関係で、検討

 Racial Differences in the Impact of Elevated Systolic Blood Pressure on Stroke Risk
George Howard, et. al.
Arch Intern Med. 2012;():1-6. doi:10.1001/2013.jamainternmed.857.

4-5年フォローアップ下で、収縮期血圧(SBP)の10mmHgの増加は、白人の卒中リスクは8%(95%CI、0-16%)増加し、黒人では 24%(95%CI、14%-35%) 増加(交互作用 (interaction) P値 .02)

45-64歳の場合、白人に対する黒人のハザード比は 正常血圧では 0.87(95%CI 1.57)、高血圧前症では1.38(95%CI,0.94-2.02)、stage 1高血圧では 2.38(95%CI, 1.19-4.72)

卒中リスクにおける人種差をあらわす。

考察だが、人種差は、高血圧有病率の問題と、高血圧コントロールの困難さが考えられる。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note