2019年11月30日土曜日

検査前確率&D-dimerにて画像診断必要性を決める

予測スコア(Wellsスコア)を用いた、clinical pretest probability (C-PTP)  低値 D-dimer 1000 ng/mLとすることで、中程度C-PTP患者の500 ng/mLとするより肺塞栓除外可能である



 Pulmonary Embolism Graduated D-Dimer (PEGeD) study
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02483442



Wells' Criteria for Pulmonary Embolism
https://www.mdcalc.com/wells-criteria-pulmonary-embolism

high >6, moderate 2-6, low <2 p="">
Diagnosis of Pulmonary Embolism with d-Dimer Adjusted to Clinical Probability
List of authors.
Clive Kearon,  et al., for the PEGeD Study Investigators
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1909159


登録・評価 2017名、うち 初期診断検査で7.4%肺塞栓
低C-PTP(1285名)、中等度C-PTP(40名)で、d-dimer検査陰性 (i.e., <1000 0.00="" 0.29="" l="" ml="" ng="" or="" p="" to="">


これには、低C-PTP&d-dimer値 500-999 ng/mLの 315名も含まれる(95% CI, 0.00 to 1.20%)

初期肺塞栓診断を受けてない・抗凝固療法されてない1864名の患者のうち1名で静脈血栓塞栓(0.05%; 95% CI, 0.01 - 0.30)

この診断戦略で患者の34.3%で胸部画像検査を行い、“低C-PTP&d-dimer 500 ng/ml”でrule-out:除外可能され、rule-inは 51.9%(差 , -17.6%; 95% CI, -19.2 to -15.9)




Wellクライテリアでは結局DVTのスコアも重要になる
https://www.mdcalc.com/wells-criteria-dvt

高リスク 3点以上、中リスク 1-2点、低リスク 0点

2019年11月29日金曜日

小児期ソフトドリンク暴露と喘息

夏場、ジュースから健康ドリンク、炭酸飲料、熱中症予防にと塩入毒飲料までコマーシャルメッセージにあふれる日本


子供の飲料事情は、その後の喘息発症と関わるというお話



Association between soft drinks consumption and asthma: a systematic review and meta-analysis
Al-Zalabani Ah, et al. BMJ Open 2019;9:e029046. doi:10.1136/bmjopen-2019-029046
https://bmjopen.bmj.com/content/9/10/e029046


最初に特定された725の出版物のうち、3つのコホート研究と16の横断研究を含む19の出版物がこの系統的レビューに含まれていました。 18歳までの子供に関する10件の記事、成人に関する5件の記事(> 18歳)、および出生前暴露に関する2件の記事。

合計で468836人の参加者が含まれ、50000人以上の喘息患者が含まれていた。 ソフトドリンクの消費は、成人(OR = 1.37; 95%CI、1.23から1.52)と子供(OR = 1.14; 95%CI、1.06から1.21)の両方で喘息のオッズの有意な増加と関連していた。

出生前暴露は、小児の喘息とわずかに統計的に有意な関連(OR = 1.11; 95%CI、1.00〜1.23)を示した。 小児期の曝露に関するサブグループ分析では、砂糖入りの清涼飲料の関連性は維持されるが、炭酸飲料の関連性は維持されない。 したがって、因果関係を確立するには、より長期的な調査が必要。









Meta-analysis of asthma among children comparing highest versus lowest levels of soft drinks consumption.




序文
以前の研究では、清涼飲料の摂取は喘息の発症に関連していることがすでに示されていましたが、結果は決定的ではなかった。確認されていないが、喘息の発症における清涼飲料摂取の重要性を示唆するいくつかの理論が提案された。たとえば、糖(または特に果糖)は炎症経路を活性化します。喘息の負担を軽減するための公衆衛生予防策を導くためには、添加物質が症状を引き起こすか、過体重につながるソフトドリンクがメディエーターとして機能する。


2019年11月28日木曜日

骨健康:ワーファリンよりDOAC安全

エビデンスとしては存在しなかったが、ワーファリンの骨の質、骨折リスクへの懸念が生じているとのこと。
167,275名の心房細動患者の効果比較コホート(男性 62.0%、女性 38.0%、年齢 平均 68.9[SD 12.5]歳)、股関節骨折 817、入院骨折 2013、骨折全て 7294:フォローアップ期間 平均 16.9 (SD 13.7)ヶ月

多変量補正propensity-scoreマッチ化Cox比例ハザード回帰モデル:新規ワーファリン使用と比較して、DOAC新規使用は入院必要骨折リスク低下  (ハザード比 [HR], 0.87; 95% CI, 0.79-0.96) 、全骨折のリスク低下 (HR, 0.93; 95% CI, 0.88-0.98)を認める
一方、股関節骨折との関連性は統計学的有意性認めず (HR, 0.91; 95% CI, 0.78-1.07)





Association of Anticoagulant Therapy With Risk of Fracture Among Patients With Atrial Fibrillation
Pamela L. Lutsey, et al.
JAMA Intern Med. Published online November 25, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2019.5679
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2755293




589/5000
患者は、心房細動の治療のための最初の経口抗凝固療法を特定、2010年1月1日から2015年9月30日まで、MarketScan Commercial Claims and EncountersおよびMedicare Supplemental and Coordinationのデータベースから関心のあるサブグループによって層別化。モデル補正: 年齢、性別、congestive heart failure, hypertension, age [>65 years = 1 point; >75 years = 2 points], diabetes, and previous stroke/transient ischemic attack [2 points], vascular disease) score 、high-dimensional propensity scor、およびfrailty。

2019年11月26日火曜日

Bayesian network meta-analysis:COPD急性増悪軽減効果比較 triple therapyが最も優秀

recent studies are inconsistent regarding the drug classes that are the most efficacious in reducing exacerbation [1–3]. The FLAME trial showed that LAMA/LABA was superior to ICS/LABA in reducing the exacerbation risk [1]. In contrast, ICS/LABA had better efficacy in reducing exacerbation than LAMA/LABA in the IMPACT trial [2]. The IMPACT and TRIBUTE trials also showed that ICS/LAMA/LABA significantly reduced the exacerbation risk more than ICS/LABA and LAMA/LABA [2,3].


急性増悪減少に関して最も有効な薬剤クラスに関して最近の治験からの報告は必ずしも一致してない

FLAMEトライアル:悪化リスク低減においてLAMA/LABAがICS/LABAより優れていた

IMPACTでは、中等度以上の急性増悪率FF/UME/VI 0.91 vs FF/VI 0.85  vs UMEC/VI 1.21で、ICS/LABA vs LAMA/LABA比較だと、FLAMEと異なる結果となっている。
IMPACTとTRIBUTEトライアルともにトリプルがICS/LABA、LABA/LAMA急性増悪軽減



ベイズ・ネットワークメタアナリシスで事後確率を計算し多剤を同時比較し有効性計算した。rare eventsの計算にも適しているためdecision making上も有用な方法




Comparisons of exacerbations and mortality among regular inhaled therapies for patients with stable chronic obstructive pulmonary disease: Systematic review and Bayesian network meta-analysis
Hyun Woo Lee, et al.
PLOS    Published: November 15, 2019
https://doi.org/10.1371/journal.pmed.1002958

背景:増悪と死亡率は、安定した慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最も重要な臨床転帰だが、吸入薬の可能性のあるすべての中で増悪と死亡率を減らすのに最も効果的なdrug classは決定されてない。

方法と調査結果:系統的レビュー(SR)およびベイジアンネットワークメタ分析(NMA)を実行。 Medline、EMBASE、Cochrane Central Register of Controlled Trials、ClinicalTrials.gov、European Union Clinical Trials Register、および製薬会社の公式Webサイト(開始から2019年7月9日まで)を検索。


適格基準は次のとおり
(1)並列設計無作為化比較試験(RCT)
(2)安定したCOPDの成人
(3)長時間作用型ムスカリン拮抗薬(LAMA)、長時間作用型ベータ作動薬(LABA)、吸入コルチコステロイド(ICS)、併用療法(ICS / LAMA / LABA、LAMA / LABA、またはICS / LABA)の比較、またはプラセボ
(4)研究期間が12週間以上。

この研究は、体系的レビューの国際的前向き登録簿(PROSPERO; CRD42017069087)に前向きに登録された。

合計で、228,710人の患者を含む219件の試験が含まれた。





プラセボと比較して、すべての薬物クラスは総増悪を著しく減少させ、中程度から重度の増悪を示した。

ICS / LAMA / LABAは、増悪リスクを減らすための最も効果的な治療法であった(オッズ比[OR] = 0.57; 95%信頼区間[CrI] 0.50–0.64; ORの事後確率> 1 [P(OR> 1)] < 0.001)。
さらに、他の薬物クラスとは対照的に、ICS / LAMA / LABAおよびICS / LABAは、プラセボよりも有意に高い死亡率低下率に関連していた(OR = 0.74、95%CrI 0.59–0.93、P [OR> 1] = 0.004;およびOR = 0.86、95%CrI 0.76–0.98、P [OR> 1] = 0.015)。






さまざまな感度および共変量調整済みのメタ回帰分析でも、結果はほとんど変化しなかった。
ICS / LAMA / LABAは、心血管死亡のリスクを低下させる傾向があったがが、有意な結果を示さなかった。 ICS / LAMA / LABAは肺炎の確率を増加させた(3剤併用療法のOR = 1.56; 95%CrI 1.19–2.03; P [OR> 1] = 1.000)。

主な制限は、症状の少ない患者または低リスクの患者のみを含むRCTがほとんどなかったこと。

結論:これらの所見は、増悪と全死因死亡率を低減するという観点から、安定したCOPD患者にとって、トリプルセラピーが潜在的に最良の選択肢となりうることを示唆しています。

Treat Stroke to Target 研究:虚血性卒中後LDLコントロールは厳格に LDL < 70 mg/dL





A Comparison of Two LDL Cholesterol Targets after Ischemic Stroke
Pierre Amarenco, et al. for  the Treat Stroke to Target Investigators
N. Engl. J. Med. November 18, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1910355
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1910355


ACC解説
Treat Stroke to Target - Treat Stroke to Target
https://www.acc.org/latest-in-cardiology/clinical-trials/2019/11/15/17/51/treat-stroke-to-target

この報告の要点
The Treat Stroke to Target trial では、ASCVD患者および虚血性脳卒中/ TIA患者において、LDL-C 90-110 mg / dl目標という緩い基準より、70 mg / dl未満の積極的なLDL-Cの減少が優れていることが示された。

説明:
この試験の目的は、確立されたアテローム性動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)と虚血性脳卒中または一過性虚血発作(TIA)の患者のスタチンによる積極的な脂質低下の安全性と有効性を評価すること

研究デザイン
適格な患者は、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)の目標が70 mg / dl(n = 40)または90-110 mg / dl(n = 40)のいずれかで、スタチン療法に1:1で無作為化された。 スタチンと用量はすべて許容された。 LDL-C滴定は、3週間の無作為化後に行うことができる。エゼチミブを含む他の脂質低下療法は、追加療法として必要に応じて利用できる。

  • 登録者総数2,873
  • フォローアップ期間:5.3年
  • 平均患者年齢:67歳
  • 女性の割合:32%
  • 糖尿病の割合:23%

包含基準:

  • 18歳以上
  •  変更されたランキンスケールスコアが0〜3の過去3か月以内の虚血性脳卒中
  • 15日以内のTIA
  • 帰属脳虚血領域の同側または反対側の頭蓋外または頭蓋内脳動脈の狭窄を含むASCVDの証拠。太さが4 mm以上の大動脈弓のアテローム硬化性プラーク;または冠動脈疾患の既知の歴史
  • スタチン療法の適応
  • LDL-Cは、スタチンを使用する場合は≤70mg / dl、スタチンを使用しない場合は≤100mg / dl


その他の顕著な特徴/特性:

  • インデックスイベント:虚血性脳卒中:86%
  • 前の脳卒中/ TIA:11%
  • 以前の冠動脈疾患:17%
  • ベースラインLDL-C:135 mg / dl
  • 血圧:141/80 mm Hg
  • ヘモグロビンA1c:6.3%
  • 低い標的(LDL-C <70 90-110="" dl="" li="" mg="">
  • エゼチミブの使用:33.8%対5.8%
  • 2。7年で30%の薬物中止

主な調査結果:
資金不足のため、トライアルは早期中断。 
主要転帰、主要有害心臓イベント(脳梗塞または原因不明の脳卒中、心筋梗塞[MI]、不安定狭心症とそれに続く緊急冠動脈血行再建、緊急頸動脈血行再建で治療されたTIA、CV死亡)のlower-target vs higher-target LDL-C比較は、85%対10.9%(ハザード比0.78、95%信頼区間0.61-0.98、p = 0.04)

  • 非致死的脳血管障害(CVA)/脳卒中:5.7%対7.0%
  • CV死亡:1.2%対1.7%

lower-target vs higher-target LDL-C比較のセカンダリアウトカム:

  • MIまたは緊急血行再建術:1.4%vs 2.2%(p = 0.12)
  • 全原因死亡率:6.2%対6.5%(p> 0.05)
  • 頭蓋内出血:1.3%対0.9%(p> 0.05)
  • 3.5年での平均LDL-C:65対96 mg / dl(p <0 .05="" li="">
  • 新たに診断された糖尿病:7.2%対5.7%(p> 0.05)

解釈:
この試験の結果は、ASCVDおよび虚血性脳卒中/ TIAの証拠がある患者において、70 mg / dlを目標とする積極的なLDL-Cの削減は、LDL-Cが90-110 mg / dlのより控えめな削減よりも優れていることを示した。この利点は、主に、致命的ではないCVA /脳卒中イベントの数値的に大きな減少によってもたらされた。頭蓋内出血と真性糖尿病の発症率は、数値的にはより積極的なコントロールで高かったが、統計的に有意ではなかった主にエゼチミブである非スタチン脂質低下療法の追加使用は、下位標的群の患者の約3分の1で必要であった。このトライアルは、資金の損失のために時期尚早に中止されたが、これらの結果は依然として非常に重要であり、将来のガイドラインに役立つ可能性がある。これらの結果は、冠状動脈疾患の患者の間で指摘された同様の発見も反映している。より積極的な低下(<50 dl="" mg="" p="">


2018年米国心臓病学会/アメリカ心臓協会のコレステロールガイドラインでは、確立されたASCVD患者の高強度スタチン使用を推奨している。さらに、非常にリスクの高いASCVD患者(複数の主要なASCVDイベント[最近の急性冠症候群、MIの病歴、虚血性脳卒中の歴史、症候性末梢動脈疾患]または1つの主要なASCVDイベント+複数の高リスク条件[65歳以上]年、ヘテロ接合性家族性コレステロール血症、経皮的冠動脈インターベンション/冠動脈バイパス移植、糖尿病、高血圧、慢性腎臓病、現在の喫煙、治療にもかかわらずLDL-C≥100mg / dl、慢性心不全の病歴])、LDLへの治療C <70 dl="" mg="" p="">


2019年11月21日木曜日

高齢女性:骨髄脂肪細胞の量がその後の骨減少と関連

骨髄adiposityをGoogle翻訳すると"骨髄脂肪症(BMA)"とされてしまう、暫定的に、骨髄脂肪状態としたほうが良さそうだが、一応そのままadiposityとした


序文だと「骨髄adiposityと骨減少の動的な結びつきが次第にその認識が広がっている。歴史的には骨髄脂肪組織(BMAT)の広がりは、その後骨減少に直結するspace-filling process(空間充満機序)と考えられ、骨髄脂肪細胞と骨芽細胞は同じ骨格筋幹細胞由来で、脂肪細胞のlineageへの優先的配列が加齢へ関与していると理解される。加え、骨髄脂肪細胞は、破骨細胞活性へ影響を与えるfactorの分泌し、骨のadiposityが直接骨減少に影響を与える」




Greater Bone Marrow Adiposity Predicts Bone Loss in Older Women
 Gina N Woods, et al.
Journal of Bone and Mineral Research
https://asbmr.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/jbmr.3895



骨髄adiposityは、加齢と骨粗鬆症に関連していますが、BMAが骨量の減少と骨折を予測できるかどうかは不明です。 Age Gene / Environment Susceptibility(AGES)-Reykjavik研究のデータを使用して、椎骨骨髄脂肪組織(BMAT)の1H-MRSベースの測定、定量的コンピューター断層撮影(QCT)による骨密度/強度の年次変化の関連性を調査しました)およびDXA、そして二次的に、高齢成人における偶発的な臨床的骨折およびレントゲン写真による脊椎骨折を伴う。 BMATと骨密度/強度の年次変化との関連は、年齢、肥満度指数(BMI)、糖尿病、エストラジオール、テストステロンで調整された線形回帰モデルを使用して評価されました。 Cox比例ハザードモデルを使用して、ベースラインBMATとインシデントの臨床的骨折、およびインシデントの脊椎骨折のロジスティック回帰モデルとの関連を評価しました。ベースラインでは、SDの平均年齢は女性(n = 148)および男性(n = 150)でそれぞれ80.9 4.2および82.6 4.2歳でした。平均ベースラインBMATは、女性で55.4%8.1%、男性で54.1%8.2%でした。 2.8年以上の女性の7.4%と2.2年以上の男性の6.0%で発生した臨床的骨折。インシデントの椎骨骨折は、3.3年以上の女性の12%と2.7年以上の男性の17%で発生しました。ベースラインBMATの各1 SDの増加は、脊椎圧縮強度指数の3.9 mg2 / cm4 /年より大きい損失(p値= 0.003)、脊椎骨梁BMDの0.9 mg / cm3 /年より大きい損失(p値=)に関連していました。 02)、および女性の大腿骨頸部骨梁BMDの1.2 mg / cm3 /年の大きな損失(p値= .02)。男性の間では、BMATと骨密度/強度の変化との間に関連はありませんでした。 BMATと女性または男性の偶発的な骨折との間に関連はありませんでした。結論として、高齢の女性では、BMATが大きいほど脊椎と大腿骨頸部の骨梁骨の損失が大きくなり、脊椎の圧縮強度が大きく失われることがわかりました。







抗スクレロスチン(SOST)抗体「イベニティ」(一般名・ロモソズマブ)が市販され、これは骨細胞によって産生される糖タンパク質であり、Wntシグナル伝達の阻害剤として機能する訳だが、 SOSTは、骨形成を阻害し、BMSCの分化を標的とする可能性があるため、骨の脂肪過多を増加させる。同様なものがDickkopf-1 (DKK1)らしい。さらには、 BMPs やactivin Aなどの成長因子は、潜在的な治療のための他の蛋白同化薬に相当する。

末梢組織のインスリン感受性と脂肪生成を改善するために設計されたいくつかの抗糖尿病薬は、骨量に副作用があり、骨折リスクが増する、例えば、BM脂肪過多症によるチアゾリジンジオン。したがって、研究目標の1つは、骨への悪影響を最小限に抑える抗糖尿病薬を設計することが重要。抗糖尿病薬には、インクレチンベースの療法(GLP-1受容体アゴニスト、DPP-4阻害剤)およびナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤を標的とする薬剤が含まれ、骨への影響が示唆されている。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fendo.2016.00127/full


ということで、骨の健康は糖尿病診療でも配慮されるべき分野で、この骨髄脂肪細胞組織も念頭に置かねばならないのかも・・・

変形性関節症の発症・進行に関わる自己抗体MAT2β-AAb

変形性関節症の発症・進行に関わる自己抗体MAT2β-AAb


自己抗体候補を変形性膝関節症(KOA)レントゲン所見発生を96ヶ月フォローアップで、健常維持症例と比較



その中で、methionine adenosyltransferase (MAT2β-AAb) II enzymeのβサブユニットへの自己抗体が、OA発生への時間と正相関

予後臨床モデルにMAT2β-AAbを加えるとレントゲン確認KOAの発症予後推定として改善した


Discovery of an autoantibody signature for the early diagnosis of knee osteoarthritis: data from the Osteoarthritis Initiative
María Camacho-Encina, et al.
camacho- encina  M, et al. Ann Rheum Dis 2019;78:1699–1705. doi:10.1136/annrheumdis-2019-215325
https://ard.bmj.com/content/annrheumdis/78/12/1699.full.pdf





discussionより
"MAT2βは、SAMeSAMe( s-adenosylmethionine ) の合成を強化または阻害する制御サブユニットです。 この後者の化合物は、メチル化、硫酸化、およびアミノプロピル化の経路で重要な役割を果たし、OA管理のための栄養補助食品として使用されています。   OAにおけるMAT2βの直接的な関与の証拠はありませんが、この疾患の病因の主要な生物学的プロセスにおけるその基本的な役割(オンライン補足図S2)は、MAT2βを関心のある潜在的なマーカーに変えます。 "




学生時代ポリクリで整形外科回ったとき渡された抄読論文もOAだった。アミロイド仮説実証失敗動物実験データ。指導教官は内容分からず渡してるみたいだったw


上記論文の抗体が臨床的に用いられるようになるか・・・知らないけど、個別予後推定できることで進行抑制あるいは予防効果の介入進めば良いが・・・

2019年11月20日水曜日

Apple Heart Study :apple watchで 心房細動検出

アホ役人のせいで、今のところ、日本ではapple watchの心電図機能使わせないようだが、
心房細動早期検出なら、ablation含め早期治療、そしては脳塞栓予防にもつながり、国民全体の健康アウトカム改善望めると思うのだが・・・

この国は行政・役人、アホな議論しかしない国会(各地方自治団体・議会)のせいで、ちっとも先に進まない



Large-Scale Assessment of a Smartwatch to Identify Atrial Fibrillation
List of authors.
Marco V. Perez, et al. for the Apple Heart Study Investigators
N Engl J Med 2019; 381:1909-1917
DOI: 10.1056/NEJMoa1901183
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1901183




研究方法:
心房細動のない参加者(参加者自身が報告)は、スマートフォン(Apple iPhone)アプリを使用して監視に同意しました。 スマートウォッチベースの不規則な脈拍通知アルゴリズムが心房細動の可能性を特定した場合、遠隔医療訪問が開始され、心電図(ECG)パッチが参加者に郵送され、最長7日間着用されました。 不規則な脈拍の通知から90日後および調査の終了時に調査が実施されました。 主な目的は、ECGパッチに示された心房細動の通知を受けた参加者の割合と、0.10の目標信頼区間幅を持つ不規則なパルス間隔の陽性的中率を推定することでした。

<本文から>
学習アプリは、資格の確認、参加者の同意の取得、学習教育の提供、および参加者への学習手順の指示に使用されました。参加者が同意した後、不規則な脈拍通知アルゴリズムが有効になりました。この研究では、Apple Watchフォトプレチスモグラフィセンサーを使用しました。このセンサーは、発光ダイオードと光検出ダイオードを使用して、参加者が休んでいる間に断続的かつ受動的に血流の変化を測定しました。これらの信号は、1分間のパルス間隔(タコグラム)を生成するために使用され、パルス間隔の変動に基づいて規則的または不規則に分類されました(補足付録の図S1)。参加者は、アプリから直接遠隔医療の訪問を開始するように促されました。不規則な脈拍の最初の通知の後、後続のタコグラムと通知は記録されましたが、参加者には提供されませんでした。通知機能は2018年9月1日まで有効でした。
研究訪問は、標準化されたプロトコルを使用して、全国の遠隔医療サービサー(American Well)の医師によって行われました。緊急症状のある参加者は、緊急治療クリニックまたは救急部門に行くように指示されました。適格性が確認され、症状が緊急ではなかった参加者には、最大7日間着用するECGパッチ(ePatch)が郵送されました。 ECGパッチは郵送で返送され、最初に訓練を受けた技術者が検査しました。深刻な不整脈のある参加者はすぐに連絡を受け、緊急医療を求めるように指示されました。 ECGパッチレポートは2人の臨床医によって読まれ、スタンフォードセンターフォー臨床研究センターが調整した臨床医の委員会によって矛盾した解釈が調整されました。さらに、サンプリングされたタコグラムに時間調整された各パッチからの3分間のECGストリップは、2人の臨床医によって別々に読み取られ、不一致は必要に応じて3人目の臨床医と委員会によって解決されました。

結果
8か月で419,297人の参加者を募集しました。監視の中央値117日にわたって、2161人の参加者(0.52%)が不規則な脈拍の通知を受けました。

分析可能なデータを含むECGパッチを返した450人の参加者のうち、平均して通知後13日で適用された心房細動は、全体で34%(97.5%信頼区間[CI]、29から39)で、 65歳以上の参加者の35%(CI 97.5%、27〜43)。




脈不整検知された被験者は、心房細動心電図観察と同時不規則tachogramが観察された場合に対して、陽性反応適中度(positive predictive value:PPV) は  0.84 (95% CI, 0.76 to 0.92) <ちょっと


 90日間の調査に回答した1376人の参加者のうち、57%が研究外の医療提供者に連絡しました。深刻なアプリ関連の有害事象の報告はありませんでした。


薬剤耐性結核治療:ATS/CDC/ERS/IDSA臨床実践ガイドライン



Treatment of Drug-Resistant Tuberculosis. An Official ATS/CDC/ERS/IDSA Clinical Practice Guideline
Payam Nahid , et al.
ajrccm Issues Vol. 200, No. 10 | Nov 15, 2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201909-1874ST       PubMed: 31729908
https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.201909-1874ST



At least five drugs should be used in the intensive phase of treatment and four drugs in the continuation phase of treatment of MDR-TB (conditional recommendation, very low certainty of evidence). Drugs of poor or doubtful efficacy should not be added to a regimen purely to ensure that the recommended number of drugs is obtained.



集中治療期間には最低5剤、継続期は4剤使用というのは日本で行われているレジメンとは随分異なる






以前も、本邦との違いが指摘されている。
2016年WHOは多剤耐性結核の治療のガイドラインを発表した。優先的に使用する薬として,日本の順位付けとやや異なる。キノロン-筋肉注射薬の次に位置する薬として,TH,リネゾリド(LZD),CS,CFZが挙げられている。ここまでが核となる結核薬で,その他の使用してもよい薬としては,一次薬であるPZA,EB,INHの高容量,その次に新薬であるベダキリン(BDQ)とデラマニド(DLM),そして最後に,PASはチエナム,メロペン,オーグメンチン等とともに中心的な役割は果たさない薬として挙げられている。

https://jata.or.jp/rit/rj/377-22.pdf

2019年11月19日火曜日

パイロットRCT:高齢者肺炎/敗血症へのシンバスタチン投与 好中球機能改善と臨床アウトカム改善

日本でのシンバスタチン治療標準は5mg/日で、以下の薬剤とは桁違い








序文から
細菌感染は迅速だが、過剰でないあるいは過少でない比例的な好中球反応が必要で、攻撃性と、静止状態という舌病名環境依存的バランスが維持されるのが望ましい。不適切に過剰にあるいは抑制皿多反応では死亡・併存症悪化が見られる。敗血症では好中球機能の過剰かつ抑制さえた好中球機能は死亡率と関連する。例えば、 neutrophil extracellular trap formation (NETosis) 入院時低下とday 7のNETosis亢進は、患者予後悪化をもたらす。宿主の年齢は好中球機能に影響を与える。 In vitroでは、急性感染症のない高齢者から分離された好中球は、脱顆粒が増加しているように見えるが、好中球の移動精度、食作用、およびNETosisを減少させる。... 敗血症高齢者で一部機能低下、migration accuracyは呼吸器感染でエチカ氏、敗血症でmigration failureを来たし、初期イベントから6週間も継続する。大腸菌貪食とphorbol myristate acetate(PMA)へのNETosisは温存し、ROS産生は増加する。degranulation促進を伴う標的細菌への能力は低下し、細菌侵襲、局所炎症、by-stander tissueのdamagingも促進し、より広範な重度敗血症、end-organ damageを来す
スタチンが、その治療効果明らかな濃度で、高齢者に対し、好中球migratory accuracyを改善し、in vitroで、NETosis増加している。

仮説として、シンバスタチンがCAP+S重症ケア外高齢者で、感染に対する好中球反応の改善(NETosisとmigratory accuracy)の改善をもたらし、耐用性・安全性に関する確認研究




Simvastatin Improves Neutrophil Function and Clinical Outcomes in Pneumonia. A Pilot Randomized Controlled Clinical Trial
Elizabeth Sapey , et al.
ajrccm  Vol. 200, No. 10 | Nov 15, 2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201812-2328OC       PubMed: 31206313
https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.201812-2328OC


理論的根拠:住民研究ではスタチンによる敗血症の転帰の改善が示唆されているが、敗血症の患者を対象としたランダム化比較試験の結果と、クリティカルケア環境での臓器機能障害は、広く否定的。in vitroデータは、スタチンが加齢に伴う好中球機能を調節し、感染に対する好中球反応を改善することを示唆しているが、高齢患者および高用量のみである。

目的:高用量シンバスタチンが好中球機能を改善し、重症の入院を認められない敗血症(CAP + S)を伴う市中感染肺炎の入院高齢者で安全かつ許容されるかどうかを判断する。

方法:二次医療病院に入院した55歳以上のCAP + S患者を対象に、シンバスタチン80 mgまたはプラセボの無作為化二重盲検プラセボ対照パイロット試験を7日間実施。 4日目の主要エンドポイントは、好中球細胞外トラップ形成(NETosis)の変化。 4日目の副次的エンドポイントには、好中球の化学走性、安全性と忍容性、臓器不全評価スコア、死亡率、再入院、組織の分解/炎症のマーカーが含まれる。

測定と主結果:CAP + S患者における4日間のシンバスタチンアジュバント療法は、全身性好中球機能の改善(NETosisと走化性)、全身性好中球エラスターゼ負荷の減少、およびプラセボと比較した連続臓器不全評価スコアの改善に関連した。
事後分析により、シンバスタチン療法はプラセボと比較して入院のない生存率の改善と関連していることが実証された。シンバスタチンは、マクロライド系抗生物質の一般的な共処方により、この高齢者および多病患者グループで忍容性が良好だった。



結論:このパイロット研究は、以前に評価されたよりも古くて軽い疾患コホートにおけるCAP + Sのアジュバント療法としての高用量シンバスタチンをサポートしている。現在、この集団では、有益性と有害性の可能性を評価するための決定的な多施設共同研究が保証された。


【安易な使用注意】テストステロン使用で静脈血栓塞栓リスク増加

Association of Testosterone Therapy With Risk of Venous Thromboembolism Among Men With and Without Hypogonadism
Rob F. Walker, et al.
JAMA Intern Med. Published online November 11, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2019.5135
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2754091
November 11, 2019

疑問点  性腺機能低下有無関わらない男性におけるテストステロン療法の臨床的処方は静脈血栓塞栓の短期リスクと関連するか?

知見 静脈血栓塞栓症例89622名男性の6ヶ月間テストステロン使用と静脈血栓塞栓前6-12ヶ月のテストステロン使用を比較したこの交叉研究において、6か月症例期間のテストステロン使用は男性において性腺機能低下有無に関連買う静脈血栓塞栓リスク増加と関連する

意義 この知見からテストステロン使用は全てのこの処方男性において静脈血栓塞栓リスク増加と関連する

重要点  テストステロン療法は性腺機能低下有無関連せず処方数が増加している。
この治療は、いくつかのメカニズム、ヘマトクリット値増加、血液粘性増加を含め、静脈血栓塞栓リスク増加と関連する可能性がある




目的  短期テストステロン療法暴露が性腺機能低下有無関連無く男性の静脈血栓塞栓短期リスク増加するか評価

デザイン・被験者・セッティング   交叉研究:39622名男性(IBM MarketScan Commercial Claims and Encounter DatabaseとMedicare Supplemental Database)
 2011年1月1日〜2017年12月31日:12ヶ月フォローアップ
ベースラインで癌認めない、ICDコードによる同定された静脈血栓塞イベント前連続登録12ヶ月。対象期間症例自身をマッチ化




ケースクロスオーバー研究デザインが使用され、VTEの各男性が自分のコントロールとして機能。 インシデントVTEイベントの6か月前、3か月前、1か月前の暴露ケース期間を定義し、インシデントVTEイベントの6か月前に開始する同等の暴露制御期間(6か月、3か月、1か月)を定義した(図、 A)。 テストステロン処方曝露後にVTEイベントがトリガーされる時間枠を評価するために、さまざまなケース期間の長さが選択された。 各ケースの患者が自分のコントロールとして機能するため、ケースのクロスオーバー設計は、患者の観察期間中に時間不変の交絡因子を軽減。

暴露   国内の薬物コードを使用して、ケース期間(VTEの0〜6か月前)および対照期間(VTEの6〜12か月前)の請求済みテストステロン療法処方を特定

主要アウトカムと測定項目  初回VTEイベントで性腺機能低下有無で層別化


結果
研究登録: 39622名男性 (平均 [SD] 年齢 57.4[14.2]歳)、 性腺機能低下証拠 3110名(7.8%)

年齢補正モデルにて、テストステロン使用は全期間において、VTE高リスクと相関 (オッズ比[OR], 性腺機能低下有り 2.32; 95% CI, 1.97-2.74、無し 2.02; 95% CI, 1.47-2.77)

性腺機能低下症のない男性の場合、テストステロン療法とVTEリスクの3か月の期間の推定点は、65歳未満の男性(OR、2.99; 95%CI、1.91-4.68)が高齢男性(OR、1.68)よりも高かった ; 95%CI、0.90-3.14)、この相互作用は統計的に有意ではない(P = .14)








2013年、米国内では30歳未満で 3.2% 230万人使用、2016年には減少して 115万名

日本では男性更年期・更年期ドッグと称して、結果的に、テストステロン使用を煽るムーブメントがあるが安易な使用は危険!


日本のガイドラインでも
多血症
ARTを行った性腺機能低下症患者の24%に血栓除去手術またはARTの中断を必要とする多血症が認められている。治療に際しては,定期的な血液検査による多血症の監視が重要である。赤血球数6×10 6/μL以上,ヘモグロビン18g/dL以上,ヘマトクリット53%以上を多血症の目安にし,ARTの間隔や,血液内科への受診も考慮する必要がある。
http://www.mens-health.jp/wp-content/uploads/2018/08/LOHguidelines.pdf


多血症に関する注意事項がある


さらには、VTEリスクも啓発すべき

2019年11月18日月曜日

新規高血圧発症リスク要素:血中BCAA濃度

分岐鎖アミノ酸

https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch3-3/keyword4/
 必須アミノ酸のうちでアミノ酸の炭素骨格が直鎖でなく、分岐している構造を有するバリン・ロイシン・イソロイシンの3種を総称して分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ぶ(図1)。BCAAは、タンパク合成促進作用と筋タンパク崩壊抑制効果があり、特にロイシンが中心的な役割を果たしている。BCAA以外の多くのアミノ酸は主に肝臓で代謝されるが、BCAAは主に筋肉で代謝される(図Ⅱ)。BCAAのアミノ基はグルコース〜アラニン経路で糖原性アミノ酸のアラニンとなり、糖新生に利用されエネルギー源となるため、侵襲期には重要な役割を果たす。また、肝障害時には、芳香族アミノ酸であるフェニルアラニンとチロシンが増加して、偽性神経伝達物質の前駆体となり、BCAAが低下するが、BCAA投与は、血液〜脳関門において芳香族アミノ酸と競合して、肝性脳症の発生を防止する。

・・・という解説は一般的

非極性脂肪族型側鎖で、必須アミノ酸:ロイシン、バリン、イソロイシンであり、BCAAは、インスリン抵抗性、酸化ストレスを生じる、細胞内シグナル伝達に関与する重要な代謝中間体でmTORC1(mammalian target of rapamycin complex 1 or mechanistic target of rapamycin complex 1)の機能障害を生じる可能性があるとの提言あり(2. Yoon MS. The emerging role of branched-chain amino acids in insulin resistance and metabolism. Nutrients. 2016;8: E405. doi:10.3390/NU8070405 3. Zhenyukh O, Civantos E, Ruiz-Ortega M, Sánchez MS, Vázquez C, Peiró C, Egido J, Mas S. High concentration of branched-chain amino acids promotes oxidative stress, inflammation and migration of human peripheral blood mononuclear cells via mTORC1 activation. Free Radic Biol Med. 2017;104:165–177. doi: 10.1016/j.freeradbiomed.2017.01.009)、さらにこれらが血圧調整、高血圧発症のメカニズムともなり得る。また腸内microbiomeが食事由来BCAAの代謝産物と関連したgut dysbiosisが血圧調整メカニズムに影響を与えることも提言されている。high-throughput metabolomicsのアプローチにてBCAAと心血管リスク関連を支持する報告もある。

血中BCAA濃度の増加は高血圧と関連しているようにも見える亜脂質や血糖などの生化学的因子補正後は消滅するということで、横断研究は知見としては何も示してない





Concentration of Branched-Chain Amino Acids Is a Strong Risk Marker for Incident Hypertension
Jose L. Flores-Guerrero, et al.
 Hypertension. 2019;74:00-00. DOI: 10.1161/HYPERTENSIONAHA.119.13735.
https://www.ahajournals.org/doi/abs/10.1161/HYPERTENSIONAHA.119.13735


分岐型アミノ酸(BCAA)の心血管代謝疾患の病因的影響への認識は増加しているが、BCAAと高血圧発症への関連性は不明。BCAAと高血圧症発症の関連性を前向き住民ベースコホート研究で検討
BCAA血中濃度をMR spectoroscopyで測定, 4169名被験者:PREVEND (Prevention of Renal and Vascular End-stage Disease) study

推定として、多変量補正Cox回帰モデルを用い高血圧発症リスクを、中央値 8.6年間のフォローアップ後、高血圧発症確認 9214名で確認
Cox回帰解析により、BCAAと高血圧発症の有意関連性明らかに
BCAAの1SD毎ハザード比は 多数の臨床変数完全補正後1.11 (95% CI, 1.02-1.20; p=0.01)

カテゴリー化変数評価後同様完全補正後も有意性持続 (参照カテゴリーとして:4分位最高vs 最小比較, 1.36; 95% CI, 1.11–1.68; P=0.003)




さらに、net reclassificationにて、従来のリスクモデルにBCAAを加えると評価として改善も認める (P<0 .001="" br="">

この前向き研究で、BCAA血中濃度はその後の新規発症高血圧のリスク増加と関連
この関連性は、年齢、性別、BMI、脂質特生保生後も持続




血中のBCAA濃度高値が、新規高血圧発症の新たなリスク要素と判明下だけで、飲用BCAAとの関連性はもちろん明らかではない

2019年11月16日土曜日

米国FDA専門委員会:EPA二次予防はまぁ許すが・・・一次予防は・・・

REDUCE-ITトライアルに基づく専門委員会の検討なので・・・そうならざるえないだろう








心血管イベント減少目的の高トリグリセリド血症患者のスタチンのadjuvant治療としてIcosapent ethyl (Vascepa, Amarin) をFDA  Endocrinologic and Metabolic Drugs Advisory Committeeで承認
高用量EPA製剤の正確な対象者は決議されなかった。二次予防としては承認されたが、糖尿病を含む一次予防への適応は意見統一できなかった
この薬剤は既に高トリグリセリド血症 500mg/dL以上治療薬として市販されている

REDUCE-ITトライアル(N Engl J Med 2019; 380:11-22)の知見(135mg / dLを超えるトリグリセリドを有し心血管疾患を有する患者において、イコサペントエチルとプラセボの主要な有害心血管イベントの相対リスクが25%減少)に基づく新しい適応についての諮問委員会での議論

https://www.medscape.com/viewarticle/921374


高用量EPAのリスク







REDUCE-ITの被験者70.7%が二次予防使用、 2 g of icosapent ethyl twice daily (total daily dose, 4 g) or placebo


JELISトライアルも対象は二次予防患者が主体:脂肪酸摂取量の目安は,EPA-DHA 400mg/日(EPA:DHA=3:2),ALA 2g/日:結果は「心筋梗塞既往で血圧・血栓・脂質治療を受けているものにおいて,EPA-DHA,ALAによる有意な主要心血管イベント抑制効果は認められなかった」





  • ロトリガ:EPA・DHA製剤 オメガ-3脂肪酸エチルとして1回2gを1日1回
  • エパデール:イコサペント酸エチルとして、通常、成人1回600mgを1日3回、毎食直後に経口投与

2019年11月15日金曜日

COPD:単一吸入triple therapy のシステミック・レビュー

triple therapyにおいて比較するも、交叉比較に関して研究デザインや対象者のheterogeneity高く、簡単に比較できない


Single-inhaler triple therapy in patients with chronic obstructive pulmonary disease: a systematic review
Sue Langham, et al.
Respiratory Research volume 20, Article number: 242 (2019)
https://respiratory-research.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12931-019-1213-9


523件の記録のうち6件のRCTからの15件のレポート/要約が含まれた。
triple therapyではLAMA/LABAに比較して年間中等度・重症仇英増悪を 15-52%減少、LAMAに比較して 20%減少

患者ベースのNNT:中等度・重症急性増悪アウトカムについては、約 25-50 (1人の患者の急性増悪イベントを減らすのに見合う患者数) 、イベントベースのNNT(1回の急性増悪イベント1回減らすのに見合う治療数)は 約 3-11

絶対的ベネフィットは、好酸球数の多い患者、急性増悪病歴患者、喫煙既往患者

より大規模な研究だと、triple therapy armでは肺炎頻度高率となる


結果の解釈に影響を与え、クロストライアル比較で有意な不均一性があることを示す研究デザインと母集団に重要な違いがある






テリルジー:UMEC/VI/FF


ビレーズトリエアロスフィア:GLY/FOR/BDP


研究 治療 主たる比較 研究期間 被験者数 気管支拡張剤使用後FEV1、正常予測値比比較 CAT 10以上 CAT平均(SD) 急性増悪率(range) 前年急性増悪回数:中等度・重度1回以上 前年急性増悪回数:中等度・重度2回以上 前年急性増悪回数:重度1回以上 triple治療既往 事前ICS 喘息患者
TRINITY
[16]
GLY/FOR/BDP (Trimbow) Triple therapy (single inhaler) versus TIO' 52 weeks 2691 36.6% 100%   21.5 (5.8) 1.3 (1-11) NR NR NR Excluded 77% Excluded
TIO 36.6% 100% 21.6 (5.8) 1.3 (1-5) NR NR NR   78%
FOR/BDP + TIO 36.7% 100% 21.7 (6.0) 1.2 (1-7) NR NR NR   73%
TRILOGY
[17]
GLY/FOR/BDP (Trimbow) Triple therapy versus
LABA/ICS
52 weeks 1368 36.9% 100% 20.8 (5.9) 1.2 (1-5) NR NR NR Excluded 75% Excluded
FOR/BDP 36.2% 100% 20.8 (5.7) 1.2 (1-6) NR NR NR   73%
TRIBUTE
[23]
GLY/FOR/BDP (Trimbow) Triple therapy versus
LAMA/LABA
52 weeks 1532 36.4% 100% NR 1.2 (1-6) 100.0% 20% NR Excluded 66% Excluded
GLY/IND 36.4% 100% NR 1.2 (1-4) 100.0% 18% NR   64%
FULFILb
[24]
UMEC/VI/FF (Trelegy
Ellipta)
Triple therapy versus
LABA/ICS
24 weeks (extension to 52 weeks) 1810
(430)
47.1% 100% NR NR 70.0% 34% NR 32% 66% Excluded
FOR/B+ placebo 45.4% 100% NR NR 67.0% 31% NR 33% 67%
IMPACT [25, 31] UMEC/VI/FF (Trelegy Ellipta) Triple therapy 52 weeks 10,355
versus LAMA/LABA
Triple therapy
versus LABA/ICS
52 weeks 10,355 45.7% 100% 20.1(6.1) NR 99.95% 55% 26%   72% Excludedd
UMEC/VI 45.4% 100% 20.2(6.2)   99.90% 55% 25% 40% 72%
VI/FF 45.5% 100% 20.1(6.1) NR 99.88% 54% 26% 38% 70%
KRONOS [26] GLY/FOR/B Triple therapy versus LAMA/LABA triple therapy versus LAMA/ICS 24 weeks 1902 NR 100% 18.7(6.4) 0.4 (0.8)e 0.0 (0-8)f 27.0% 7% NR 31% 72% Excluded
GLY/FOR NR 100% 18.1(6.1) 0.3 (0.7)e 0.0 (0-5)f 24.0% 7% NR 28% 71%
FOR/B NR 100% 18.4(6.6) 0.3 (0.6)e 0.0 (0-4)f 25.0% 6% NR 34% 71%






2019年11月14日木曜日

多種がん発見:“ targeted methylation-based assay ”

採血一つで癌検診・・・という画期的うたい文句

あまねく癌全体に、特異度が99以上あるが、スクリーニング検査としては感度が重要だろうが、進行癌で76%・・・ここに問題がありそう

stage 1 においては 32%

早期がん発見にはまだ問題ありそう


Promising Results for Targeted Methylation Sequencing in the Detection of Multiple Types of Cancer


“ targeted methylation-based assay ”

Google日本語訳
研究者は、肺がんを含むすべての段階で20種類以上のがんの血液サンプルを高い精度でスクリーニングできる、新しい標的メチル化ベースのアッセイを開発しました。 また、2019年9月27日から10月1日までスペインのバルセロナで開催された欧州医療腫瘍学会(ESMO)2019会議で発表された研究結果によると、原組織(TOO)を正確に特定します。
肺癌のほか、肛門、膀胱、結腸直腸、食道、頭頸部、肝臓/胆管、リンパ腫、卵巣、膵臓、形質細胞新生物、および胃癌などのメチル化ベースのアッセイスクリーニング。
「私たちの以前の研究は、メチル化ベースのアッセイが血液サンプル中の複数の形態の癌を検出する従来のDNA配列決定アプローチよりも優れていることを示しました」と、筆頭著者のGeoffrey R. 「新しい研究の結果は、そのようなアッセイが癌の人々をスクリーニングするための実行可能な方法であることを示しています。」


their prospective study, Dr. Oxnard and colleagues analyzed cell-free DNA (cfDNA)—DNA that is released into the bloodstream following cell death—in 3,583 blood samples, of which 1,530 were from patients with cancer and 2,053 were from cancer-free individuals.

The overall specificity of the assay was 99.4%, and the sensitivity for aggressive cancers was 76%. 

Specifically, sensitivity was 32% in stage I cancer, 76% in stage II cancer, 85% in stage III cancer, and 93% in stage IV cancer. In all cancer types, sensitivity was 55%. Lastly, 97% of samples yielded TOO results, with correct TOO recorded in 89% of samples.


European Society for Medical Oncology (ESMO) 2019 Congress


2019年11月13日水曜日

VERIFY:DPP4阻害剤(エクア)+メトホルミン早期併用有効性

2型糖尿病において合併症出現遷延化のあめ早期治療強化が必須


Vildagliptin Efficacy in combination with metfoRmIn For earlY treatment of type 2 diabetes (VERIFY) 研究


DPP阻害剤+メトホルミン併用早期治療により、現行初期治療であるメトホルミン単独治療よりより効果を認め長期化する効果が示された



Glycaemic durability of an early combination therapy with vildagliptin and metformin versus sequential metformin monotherapy in newly diagnosed type 2 diabetes (VERIFY): a 5-year, multicentre, randomised, double-blind trial
David R Matthews,  et al.
The Lancet, Published:September 18, 2019
DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(19)32131-2
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(19)32131-2/fulltext

The primary efficacy endpoint was the time from randomisation to initial treatment failure, defined as HbA1c measurement of at least 53 mmol/mol (7·0%) at two consecutive scheduled visits, 13 weeks apart from randomisation through period 1



第1選択薬をメトホルミンとしてない日本での解釈は?

薬剤販売促進のため利用するんだろうなぁ ご講演で・・・
さらには、エクメット“初回から使用処方に道”ということで・・・


肺癌リスク軽減:非喫煙者での食物線維とヨーグルト

 2019年11月13日 06時00分 サイエンス
運動後にマウスウォッシュをすると運動の「血圧を下げる効果」が著しく減少する
https://gigazine.net/news/20191113-mouthwash-inhibit-exercise-benefits/


ってのは

研究チームによると、この実験結果は、殺菌作用のマウスウォッシュが一酸化窒素のもととなる物質「亜硝酸塩」を生成するバクテリアまで殺してしまうことが原因とのこと。運動後に被験者の血液を調べてみると、殺菌作用のないマウスウォッシュで口をすすいだ被験者は血液中の亜硝酸塩濃度が増加していましたが、クロルヘキシジンを含んだマウスウォッシュで口をすすいだ被験者では亜硝酸塩濃度の増加はみられなかったことも確認されています。
研究チームのグレイグ・カトラー氏は、「口内細菌の活動が運動時の身体において重要な役割を担っていることを示唆しています」とコメントしました。カトラー氏は、「心血管疾患リスクが高い人が運動した場合に口内細菌にどのような影響が生じるかを研究する予定です。我々が行っている研究は、高血圧に対する治療法を改善する可能性があります」と述べています。

最近、体内のmicrobiotaの役割が、それを“big data”として帰納的に分析できるdata解析技術と性能の進歩があり、様々な知見が生み出されている。ただ、その解釈は人間の責任・・・

prebioticsやprobioticsは遙か昔から人類と共にあり、昨今、腸内細菌叢のmodulationや抗炎症作用・抗酸化特性が期待されているが、臨床的にdefiniteという程は無いと思う(明治がまたぞろ抗インフルエンザ作用を宣伝しまくってるが・・・)

一方、疫学的には、以下のような有益性が示唆されている。




Association of Dietary Fiber and Yogurt Consumption With Lung Cancer RiskA Pooled Analysis
Jae Jeong Yang, et al.
JAMA Oncol. Published online October 24, 2019.
doi:https://doi.org/10.1001/jamaoncol.2019.4107
https://jamanetwork.com/journals/jamaoncology/article-abstract/2753175

分析サンプル:平均年齢(SD)57.9(9.0歳 男性 627 988と平均(SD)年齢54.8(9.7)歳 女性817 862人 、フォローアップ中央値 8.6年間、肺癌症例 18,822

食物線維とヨーグルトは、statusと喫煙pack-years、他の肺癌補正後も、肺癌リスクと逆相関:最大vs最小 5分位 食物線維:ハザード比 0.83 (95% CI, 0.76-0.91)、ヨーグルト 0.81 (95% CI, 0.76-0.87)

食物線維もヨーグルトも肺癌との関連性は非喫煙者で、性別、人種/民族、肺癌組織型横断的に有意な相関

併合検討すると、食物線維摂取最大5分位+ヨーグルト高摂取では、ヨーグルト非摂食+食物線維最小5分位で肺癌リスクハザード比30%減少(ハザード比 0.67 , 95% CI, 0.54-9.89:非喫煙者)でシナジー効果を示唆





2019年11月12日火曜日

55歳以上高血圧:どのクラスの降圧剤も認知症発症リスク軽減


降圧剤:AHMは脳の生理に直接影響があるので、認知症・アルツハイマー病などのburden減少が期待される。観察研究からの疫学的エビデンスでは減少を示すが、降圧剤のクラスにおいては一貫性のない所見であった。臨床治験では認知関連事象はプライマリアウトカムとして検討されることはほとんど無く、認知・認知症エンドポイントの設計としては不適切。SPRINT-MINDトライアルでは 140 mmHgに比較し120 mmHgへ減少することでMCIや認知症アウトカム改善が示されたが、これに関して薬剤クラスの比較がなされてなかった。

6つの住民ベース・コホートから個別レベルデータでのメタアナリシス施行
フォローアップ長期で、正常血圧も対象で比較可能であった。

55歳以上・血圧高値での降圧剤使用は認知症発症リスクを軽減し、薬剤クラス特異性はないという結果





Antihypertensive medications and risk for incident dementia and Alzheimer's disease: a meta-analysis of individual participant data from prospective cohort studies
Jie Ding,  et al.
The Lancet ,Neurology  Published:November 06, 2019
DOI:https://doi.org/10.1016/S1474-4422(19)30393-X
https://www.thelancet.com/journals/laneur/article/PIIS1474-4422(19)30393-X/fulltext




認知症




アルツハイマー病


CKD予測式

28ヶ国、34国際的コホート、5,222,711名 1970年4月〜2017年1月まで



CKD5年リスク予測

Development of Risk Prediction Equations for Incident Chronic Kidney Disease
Robert G. Nelson, et al. ; for the CKD Prognosis Consortium
JAMA. Published online November 8, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jama.2019.17379
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2755299













高齢老人:身体活動断片化と死亡リスクの関連

5分未満の身体活動の断片化を防ぐ指導や習慣化というと・・・具体的には?

この研究の被験者である健康な老人ではその身体活動の長さと死亡リスクは関連しなかった。一方、身体活動の塊として5分未満のように細切れな運動傾向は死亡リスクと相関している。例えば3分程度の歩行を細切れにしている傾向なら死亡リスクは増加するのかもしれない。たとえば座りっぱなしの生活を反映しているのかもしれないし、心肺機能・運動機能や筋骨格や代謝内分泌機能や代謝機能、ひいてはミトコンドリアなどの機能などのの低下を反映しているのかもしれない。

メッセージとしては、比較的元気な老人では身体活動量総数以外に重要な運動パラメータがあるということになる


一部メディアにも取り上げられていたようだ
http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=68319&-lay=lay&-Find.html



5分未満しか継続できない身体活動


Association of Total Daily Physical Activity and Fragmented Physical Activity With Mortality in Older Adults
Amal A. Wanigatunga,et al.
JAMA Netw Open. 2019;2(10):e1912352. doi:10.1001/jamanetworkopen.2019.12352
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2752084


コホート研究:accelerometerデータ 2007-2013年、死亡率は 2007〜2017年

活動性データを午前5時〜午後10:59(歩行時間と見なす)でのみ考慮
3つの要約変数を歩行時間内で設定:activeな時間総数、activity fragmentation index, 3つのboutの長さ(5分未満、5-10分、10分以上)での各々の時間総数


  • Total activity minutes were calculated by summing the number of active minutes and calculating the mean across wear days for each participant. 
  • Activity fragmentation was defined using the active-to-sedentary transition probability, calculated as the reciprocal of the mean activity bout length for each participant. 
  • To gain context of the patterns of bout lengths, active minutes spent in bouts of less than 5, 5 to 10, and 10 or more minutes were calculated.  The shorter lengths were chosen on the basis of previous publications to represent short, medium, and long bouts of activity.


主要アウトカムと測定項目:総死亡率

548名の機能正常高齢者(平均[SD]年齢 , 75.8 [7.2]歳、 女性 262 [47.8%]のうち死亡 61名(11.1%)

1日身体活動量総数は死亡率リスクと関連せず  (hazard ratio [HR], 0.90 [95% CI, 0.75-1.08]; P = .28)
しかし、分断(fragmented)身体活動は、年齢、性別、人種/民族、BMI、喫煙歴、雇用、自己報告健康、握力、通常歩行速度、併存症、装置装着時間補正後、死亡率リスク増加と有意な相関 (HR, 1.49 [95% CI, 1.02-2.19]; P = .04)

加え、5分未満の身体活動boutsの繰り返しは、死亡率リスク増加とより高く関連 (HR, 1.28 [95% CI, 1.01-1.61]; P = .04)するも、5-10分程度の身体活動boutsや10分以上のboutsでは死亡率増加と相関せず (HR, 0.99 [95% CI, 0.58-1.69]; P = .97, 0.81 [95% CI, 0.65-1.01]; P = .06)





序文 Google翻訳

身体活動は、特に65歳以上の成人にとって、健康と生活の質に利益をもたらします。  加齢に伴い、機能的能力が低下し、身体活動が減少し、死亡リスクが増加します。 以前の研究は、身体活動の量および/または強度の測定値が死亡リスクと関連していることを示していますが、技術の進歩(たとえば、加速度計)は、活動の詳細なパターンが従来の測定値よりも健康結果に有益であるかどうかを評価およびテストする可能性を示しますこれにより、将来の健康と寿命のより早いマーカーが提供されます。 これは、米国人口の中で最も座りがちで急速に成長しているセグメントの1つである高齢者に関して特に重要です。
加齢と病気では、生理的能力が低下するにつれて、活動の頻度が少なくなり、持続時間が短くなります。活動の断片化されたパターンは、身体機能の低下、障害および虚弱の前兆に関連しており、疲労感が高く、持久力が低いがんサバイバーで検出されており、加速老化と一致する要因です。
したがって、活動の断片化は、損なわれた生理学的状態と健康と機能状態の差し迫った低下のマーカーである可能性があり、介入の潜在的な早期の標的になります。


discussion部分一部Google翻訳
活動状態で費やされた時間と死亡率の間の逆相関の大きさと方向性を支持していますが、私たちの発見は統計的有意性を達成しませんでした。これは、BLSA参加者が高齢者の一般集団よりも健康で機能が高かったためと思われます。一緒に、私たちの調査結果は、高機能の高齢者における総身体活動の低下は、死亡リスクの増加を適切に表さない可能性があることを示唆しています。 対照的に、より断片化された毎日の活動は、健康な高齢者の死亡リスクのより敏感なマーカーとして機能するようです。これらの結果は、身体活動が死亡率と負の関連性を示す一方で、座りがちな時間は死亡リスクと正の関連性があることを示す最近の知見を補完するものです。自由生活環境で活動状態から座りがちな状態に移行する確率を把握する。しかし、身体活動の審議的または代償的変化が機能低下と加速死亡リスクに関連するかどうかの問題は依然として複雑です。現在の臨床ベースの機能評価は機能制限を測定しますが、天井効果は持久力、疲労、歩行効率などの高次の身体機能を評価する能力を制限します。機能的能力の重要な低下を反映している可能性があり、個人が現在の測定ツールでは捕捉できない短い活動時間に制限されています。さらに、活動の断片化は、スタミナの低下、または機能状態の低下を伴うことが多い活動後の休息の必要性を捕捉する可能性があります.また、差し迫った死亡率を示します。一日中の活動のパターン、および早死に向かう軌跡を部分的に説明するかもしれません。これらの変化は主に身体機能の低下に寄与する生理学的変化に起因しますが、活動の断片化に寄与する心理的要因(例:階段を登れないことの認識)および生態学的要因(例:階段の代わりにエレベーターを使用)が考えられます。現在の結果は、活動の断片化が総身体活動の早期かつ臨床的に意味のある低下を反映し、ミトコンドリア機能障害を含む老化の基礎となる生物学的および生理学的メカニズムのさらなる調査を主張する可能性があることを示唆しています

2型糖尿病:ビタミンDもω-3脂肪酸もCKD進展抑制作用見られず

JAMAってが目だってたっけ?


2型糖尿病1312名の2x2区分デザインRCT 
ビタミンDとω3の補助研究(VITAL)

ビタミンD 2000 IU/dとω3 脂肪酸(エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸) 1g/日
主要アウトカムと測定項目:eGFRベースラインからyear 5までの変化



Effect of Vitamin D and Omega-3 Fatty Acid Supplementation on Kidney Function in Patients With Type 2 DiabetesA Randomized Clinical Trial
Ian H. de Boer, et al.
JAMA. Published online November 8, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jama.2019.17380
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2755300




結果からみるとなんでこんな研究したんだろ?と思うが、2型糖尿病においてCKD発症・進展予防介入候補と考えられた。動物モデルで1,25-OHD3とそのアナログ製剤によりRAS抑制、腎の炎症・線維化抑制、podocyteのprosurvival effect、アルブミン尿・糸球体硬化抑制作用が報告され、ω-3脂肪酸には抗炎症作用・抗血栓作用、血管特性改善によるCKD抑制が期待された

2019年11月9日土曜日

オピオイド誘発便秘薬物療法




Medical Management of Opioid-Induced Constipation
Vijaya L. Rao, et al.
JAMA. Published online November 4, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jama.2019.15852
November 4, 2019
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2754105


MAJOR RECOMMENDATIONS

•オピオイド誘発性便秘(OIC)の初期治療として、便軟化剤や浸透圧、刺激剤、潤滑剤などの従来の下剤が推奨される(strong recommendation; moderate-quality evidence)

•緩下薬抵抗性OIC(2つ以上の伝統的な緩下薬の使用にもかかわらず進行中程度または重度の便秘)では、スインプロイク錠:ナルデメジンなどの末梢療法μ-オピオイド受容体拮抗薬(PAMORA)を次の治療法として考慮すべき(strong recommendation)、例えばnaldemedine: スインプロイク錠(high-quality evicene)あるいはnaloxegol(moderate-quality evidence)

•OIC治療にflubiprostone(腸管分泌促進薬)またはprucalopride(選択的5-ヒドロキシトリプタミンアゴニスト)を使用することは推奨されてない(evidence gap)


中等度以上の場合はスインプロイクがdefaultで、1年以上の使用で安全性認められている唯一の薬剤ということに



laxative-refractory OIC is defined here as symptoms of constipation despite use of laxatives from 2 or more laxative classes for a minimum of 4days within a 2-week period.
下剤不応性OICは、2週間以内に最低4日間、2つ以上の下剤クラスの緩下剤を使用したにもかかわらず、便秘の症状としてここで定義

・・・微妙な定義

2019年11月8日金曜日

重度肺炎バクテリオファージ治療:動物知見と初回仕様症例

抗菌薬の温故知新-バクテリオファージ製剤のすすめ
https://cvdd.rakuno.ac.jp/archives/2554.html


バクテリオファージ(ファージ)は細菌を宿主にするウイルスで、1915年にTwortにより細菌を溶かす現象として偶然発見されたものです。その後、d’Herelleによって細菌感染症に使用する抗菌薬としての利用が考えられたものの、1929年にFlemingの発見したペニシリンを契機に抗生物質にその座を完全に奪われ医学遺産と化したのです。...2016年に公表された「薬剤耐性対策アクションプラン2016-2020」でも、新たな治療法の開発研究を推進することになっています。その一つの候補として最近世界的に注目されているのが、本日のテーマである古くて新しい抗菌薬であるファージ製剤


"ファージ製剤の利点を上げれば、... 一般の感染症のみならず耐性菌感染症にも応用できることや、種特異性が高く常在細菌叢に影響しないこと、少ない回数でファージを投与すると宿主菌が無くなるまで増殖を続けること、製造が比較的容易であることなど"とされ期待が増す。




https://www.gifu-u.ac.jp/about/publication/g_lec/field/36_ando.html


以下、関連文献2つ 日本はこの分野でも遅れてるそうで早急に対応が待たれる





薬剤耐性菌の肺炎治療の以前の“新規”章は、前の章の編集されたもので、追加されたもの
特異的薬剤耐性メカニズムに着眼してβラクタマーゼ阻害剤を追加した形、耐性ギリギリの分の治療としてPK/PD最適化した形、組織浸透への副作用に着眼したエアロゾール化など

コリスチンを正確に投与のためには、関連腎毒性を思い出し、以前の章を読みなおす必要がある。リネゾリドが商品化されてからHAP/VAPの抗生剤は導入されていない。この種の薬剤が利用された結果、MRSA HAP/VAPや免疫不全患者のレアなバンコマイシン耐性腸球菌の治療の至適さに関する関心が少なくなっている。

2つの相補的研究が新しいチャプターになるか?

Bacteriophages Improve Outcomes in Experimental Staphylococcus aureus Ventilator-associated Pneumonia
Josef Prazak ,et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.201812-2372OC       PubMed: 31260638
Received: December 21, 2018 Accepted: June 28, 2019
https://www.atsjournals.org/doi/10.1164/rccm.201812-2372OC

序文:多剤耐性細菌原因の感染症は重大な臨床的挑戦的なファージ治療は代替的抗菌治療戦略として有望

目的:ラットに於けるMRSAによるVAP治療の静注ファージ治療の有効性評価

方法:無作為化盲検対照実験研究で、静脈内テイコプラニン(3mg / kg、n = 12)、4つのファージのカクテル(2-3 x 109 PFU/ ml、2003、2002、3AおよびK、n = 12)および両方の組み合わせ(n = 11)を比較、投与は、肺炎 2、12、24時間後及び、それ以降4日間1日1回投与。 プライマリアウトカムは4日目生存。 セカンダリアウトカムは、肺および脾臓の細菌およびファージ密度、肺内の感染の組織病理学的スコアリング、および血液中の炎症性バイオマーカー。

結果:ファージ、テイコプラニンによる治療にて生存率は0%から58%、50%と各々増加。抗生剤とファージ組み合わせでアウトカム上乗せ改善認めず(生存率 45%)
動物の生存率は肺内の細菌burdenと相関(1.2 x 106 CFU/g of tissue for survivors versus 1.2 x 109 CFU/g for non-surviving animals, p<0 .0001="" p="">
ファージの肺内multiplication は治療中に生じ、IL-1βは治療経過中全ての治療群で増加

Bacteriophage Therapy of Ventilator-associated Pneumonia and Empyema Caused by Pseudomonas aeruginosa
Susan Maddocks, et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.201904-0839LE       PubMed: 31437402
https://www.atsjournals.org/doi/10.1164/rccm.201904-0839LE




バクテリオファージ療法は、1900年代初期に抗菌療法として初めて利用されました。 抗生物質の出現により西社会で関心を失い、バクテリオファージ療法は以前の東社会で使用され続け、その治療の可能性に対する関心は、抗菌薬耐性の世界的な増加の発展とともに新たに出現。 絶対溶菌性バクテリオファージは、特定の細菌細胞を破壊するウイルスであり、ヒトに有害とは見なされていませんが、治療が限られているため、その安全性と有効性に関する臨床情報3です。 肺疾患のマウスモデル4,5,6および気道感染のin vitroまたはex-vivoモデルで抗シュードモナスバクテリオファージ療法がうまく利用されたという報告がありますが、in vivoでの使用に関するデータはほとんどありません。
ということで症例報告 77歳女性、胸部術後、多剤抗生剤過敏症既往、重度喫煙者
術後2日目で感染症状と所見で右下葉肺炎浸潤影と無気肺、eGFE 32 mL/min/1.73m2、Moxifloxanとメトロニダゾール:誤嚥性肺炎ターゲット
day 6にて陰影持続、ICC抜去、喀痰培養(day 3サンプル):PIPC-TAZ・ciprofloxacin、meropenem感受性緑膿菌、38度に増加、メロペネム1 tds投与
緑膿菌持続検出、浸潤影広がり、発熱持続、1週間投与後他の感染源明確なもの無く、血液培養も陰性持続。気管支胸膜fistulaからエアリークあり、脳虚血イベント発生・・・その後も改善傾向無く、倫理研究委員会に打診し、AB-PA01のコメントをもらい投与


AB PA01


その後<google翻訳>
投与、AB-PA01は23日目から補助療法として開始されました。気道および胸壁の治療にどちらの経路でも十分であることを保証するデータがない場合、両方とも静脈内(100 mLの生理食塩水100 mL中AB-PA01 1 mL )および噴霧化(4 mL AB-PA01、未希釈)ファージを1日2回投与しました。 3日以内に、患者の酸素化は改善し、鎮静は停止しました。 27日目(ファージ治療の4日目)に、胸膜液からの最近の緑膿菌分離株(ファージ治療開始前に収集)がフルオロキノロン耐性を示しました。シプロフロキサシンは中止され、セフトロザン/タゾバクタム脱感作が28日目に開始されましたが、この時点で患者のメモには、患者が「先週にわたって顕著な進歩」を遂げ、SaO2が2 L / min O2で90%になったことが記録されています鼻プロング。
バクテリオファージ療法は7日後に中止され、患者はICUから高依存症ユニットに降格しました。彼女は、1.5 g tds IVで静脈内セフトロザン/タゾバクタムの6週間を完了しましたが、腎機能の改善に伴って増加することはありませんでした。肺炎で3 g tdsが必要かどうかを判断するための試験が進行中であることに注意してください(Clinicaltrials.gov NCT02387372)。彼女は最初の入院から約11週間後、感染の兆候なしに病院から老人医療施設に退院しました。彼女の最後の陽性の緑膿菌培養物は、バクテリオファージ療法の4日目(セフトロザン/タゾバクタムを開始する1日前)に採取したfromからのわずかな増殖であり、その後AB-PA01療法の完了後6ヶ月を含む、培養陰性のままでした。

広範壊死化肺緑膿菌感染管理で臨床的バクテリオファージ治療の初回報告例となる



2019年11月5日火曜日

周術期:ヘパリンブリッジ不要DOAC管理


AFIRE試験
日本語要約訳
https://www.nejm.jp/abstract/vol381.p1103


説明会でその意義を初めて知ったが、DOAC+抗血小板剤併用の漫然投与への警告と捉えた




それ以前だが、NVAFのときDOAC使用していると、その取り扱いに悩むことが多い。

ワルファリンの時は

Perioperative Bridging Anticoagulation in Patients with Atrial Fibrillation
James D. Douketis, et al., for the BRIDGE Investigators
N Engl J Med 2015; 373:823-833DOI: 10.1056/NEJMoa1501035
https://www.nejm.jp/abstract/vol373.p823
待期的手術およびその他の待期的侵襲的処置のためにワルファリンを中止した心房細動患者において,「つなぎ」の抗凝固療法を行わなかった場合,低分子ヘパリンによる「つなぎ」を行った場合と比較して,動脈血栓塞栓症予防については非劣性を示し,重大な出血のリスクは低下した.(米国国立衛生研究所の国立心臓・肺・血液研究所から研究助成を受けた.BRIDGE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00786474)
という結論が出ている。


では、DOACではどうかというと、ヘパリンブリッジがやはり必要ないのではという結論となりそう
ただ、少々プロトコールをネット区必要がある


アピキサバン、ダビガトラン、またはリバロキサバンを使用した心房細動の患者3007人を対象としたこのコホート研究では、ヘパリンブリッジングなしの標準的なプロトコルを使用した選択的手術または手順の前後に、直接経口抗凝固薬治療を停止および再開した。
術後30日間の大出血の発生率は2%未満で、脳卒中の発生率は1%未満であった。


DOAC治療患者でのシンプルな標準化周術管理アプロートで、出血リスク・卒中リスク最小化可能



Perioperative Management of Patients With Atrial Fibrillation Receiving a Direct Oral Anticoagulant
JAMA Intern Med. doi:10.1001/jamainternmed.2019.2431 Published online August 5, 2019.
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2740207





特発性肺線維症:専門医師がある程度の尤度をもって診断した場合は抗線維化薬剤は是認される?

呼吸器医師が、provisional high confidenceとして特発性肺線維症と診断した場合、IPFの"working diagnosis"(70%以上なら)がなされた場合、抗線維化薬剤使用は是認され、手術的肺生検は、definiteでない場合の少数にのみ推奨される。




Diagnostic Likelihood Thresholds That Define a Working Diagnosis of Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Simon L. F. Walsh
https://doi.org/10.1164/rccm.201903-0493OC PubMed: 31241357
Received: March 01, 2019 Accepted: June 25, 2019
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201903-0493OC


Rationale: 医師が手術的肺生検(surgical lung biopsy:SLB)を行うことなく、抗線維化薬剤を処方する診断尤度のレベルについては知られてない。

目的:IPF尤度とSLBに関連するリスクを明らかにした患者サブグループにおいてSLBをadvocateする医師の頻度を検討し、医師のSLBを要求する抗線維化薬剤処方の尤度を決定

: To determine how often physicians advocate SLB in patient subgroups defined by IPF likelihood and risk associated with SLB, and to identify the level of diagnostic likelihood at which physicians prescribe antifibrotic therapy with requesting SLB.

研究方法:間質性肺疾患60例を呼吸器医師評価国際的コホート
1) differential diagnoses with diagnostic likelihood:診断尤度鑑別診断
2) a decision on the need for SLB:SLB必要性の決断
3) initial management:初期管理
診断はPyersonら記載の診断尤度バンドで層別化
A Standardized Diagnostic Ontology for Fibrotic Interstitial Lung Disease. An International Working Group Perspective
Am J Respir Crit Care Med. 2017 Nov 15; 196(10): 1249–1254.
Published online 2017 Nov 15. doi: 10.1164/rccm.201702-0400PP
PMCID: PMC5803648
PMID: 28414524
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5803648/

結果:
404名の医師が 60症例を評価(24,240医師x患者評価)

全医師・患者評価の内、鑑別診断としてIPF 9,958/24,240 (41.1%)

SLBの必要性比率は、definite、provisional high-confidenceあるいはprovisional low-confidence診断

provisional high-confidence IPF診断のうち63.0%で、抗線維化薬剤をSLB必要なく処方された

IPFのdefinite診断提示された症例(90-100%診断尤度)とprovisional high confidence IPF診断症例では死亡率に関し有意な差を認めなかった (ハザード比, 0.97; P = 0.65; 95% 信頼区間, 0.90–1.04).



Conclusions: Most respiratory physicians prescribe antifibrotic therapy without requesting an SLB if a provisional high-confidence diagnosis or “working diagnosis” of IPF can be made (likelihood ≥ 70%). SLB is recommended in only a minority of patients with suspected, but not definite, IPF.






ちなみに・・・

ATS/ERS/JRS/ALAT国際診断ガイドライン(2018年)における検査の推奨

 HRCTパターン*がProbable UIP、Indeterminate、Alternative DiagnosisHRCTパターン*がUIP
BAL細胞分析BAL細胞分析の実施を提案する(条件つき)BAL細胞分析を実施しないことを提案する(条件つき)
外科的肺生検外科的肺生検の実施を提案する(条件つき)外科的肺生検を実施しないことを推奨する(強い)
経気管支肺生検経気管支肺生検に対して、肯定/否定のいずれの推奨もしない経気管支肺生検を実施しないことを推奨する(強い)
肺凍結生検肺凍結生検に対して、肯定/否定のいずれの推奨もしない肺凍結生検を実施しないことを推奨する(強い)
薬剤使用歴と環境曝露歴ILDの潜在的要因を除外するために、薬剤使用歴や家・職場・患者がよく訪れる他の場所における環境曝露について詳細な聴取を推奨する(motherhood statements)
膠原病を除外する血液学的検査ILDの潜在的要因を除外するために、膠原病を除外する血液学的検査を推奨する(motherhood statements)
MDD方針決定のためのMDDを提案する(条件つき)
血清バイオマーカー他のILDとIPFを識別する目的で血清MMP-7、SPD、CCL-18またはKL-6を測定しないことを推奨する(強い)


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note