IPF経過中好酸球増加
Mechanical stress-induced mast cell degranulation activates TGF-β1 signalling pathway in pulmonary fibrosis
Shimbori C, et al. Thorax 2019;0:1–11.
doi:10.1136/thoraxjnl-2018-211516
実験的あるいはヒト肺線維症の線維性細胞外マトリックス(fibrotic ECM)のマスト細胞への影響検討
IPF肺において、マスト細胞数増加し重症度(FVC減少)と関連
血中tryptase値はIPFで増加し、FVCと逆相関
TGF-β1有機性肺線維症モデルで、chymase-陽性、tryptase陽性マスト細胞の線維肺への集積観られた
肺組織を脱細胞化し、骨髄・腹膜由来マスト細胞をreseedすると正常ECMに比べTGF-β1多く遊離
(活性化TGF-β1:骨髄由来マスト細胞(BMMC)-DL vs BMMC-TGF-β1 p=0.0005、
腹膜マスト細胞(PMC)-DL vs PMC-TGF-β1 p=0.0003、
総TGF-β1:BMMC-DL vs BMMC-TGF-β1 p=0.001)
肺の器械的進展は、マスト細胞脱顆粒を生じる;マスト細胞stabiliserは脱顆粒抑制(ヒスタミン :対照 vs doxantrazole p=0.004、β-hexosaminidase: 対照 vs doxantrazole 差平均=1.007, 95% CI 0.27000 to 1.744, p=0.007)、TGF-β1活性化(pSmad2/Smad2: 対照 vs doxantrazole p=0.006)
Cromoglycateはラットの肺線維化減衰(コラーゲン: phosphate-buffered saline (PBS) vs cromoglycate p=0.036, 線維領域 PBS vs cromoglycate p=0.031)
序文:(いつもの手抜きGoogle翻訳)
特発性間質性肺炎の最も一般的な形態である特発性肺線維症(IPF)は、原因不明の慢性かつ致命的な疾患です。ニネタニブとピルフェニドンは最近、IPF治療のためにいくつかの国で承認されました。 IPFの治療において重要なマイルストーンを提供する一方で、これらの治療法は減速することに限定されますが、病気の進行を止めることはありません。
したがって、IPFの細胞性および分子性の病因に焦点を当てて、より的を絞った治療法が必要とされているが、それはよく理解されていないままである。 IPFは、進行性の線維芽細胞および筋線維芽細胞の増殖ならびに細胞外マトリックス(ECM)の広範な無秩序な沈着を特徴とし、その結果肺胞構造が破壊される。線維芽細胞および筋線維芽細胞は、ECMの過剰な沈着の原因となるマトリックス産生細胞である。この異常で無秩序なECM沈着は、肺の構造的完全性を破壊し、異常な生体力学的および生化学的特徴を引き起こす。
線維性ECM内に形成された微小環境が2つの構造肺細胞の挙動に影響を及ぼしそして線維症の悪循環を形成するという証拠が増えている。
肥満細胞は骨髄中のCD34発現造血幹細胞に由来します。
ヒト肥満細胞は、不均一性を示し、そしてそれらのセリンプロテアーゼ含有量によって、トリプターゼのみ、キマーゼのみ、またはトリプターゼ陽性およびキマーゼ陽性の両方の肥満細胞として分類される。 トリプターゼ陽性肥満細胞はげっ歯類粘膜型肥満細胞といくつかの性質を共有している。粘膜肥満細胞は通常、肺や腸の粘膜組織に見られ、主にトリプターゼを発現します。一方、げっ歯類の結合組織肥満細胞と特徴を共有するトリプターゼ陽性およびキマーゼ陽性肥満細胞は、主に腸粘膜下組織の結合組織、腹腔、周囲の血管および皮膚に見られます。しかしながら、組織分布はげっ歯類の場合ほど明確には画定されておらず、ほとんどのヒト組織は肥満細胞型の混合集団を有する。
肥満細胞は、アレルギー性疾患や急性炎症性疾患の主要なエフェクター細胞として最もよく知られていますが、肥満細胞は線維症と関連すると推測されています
肥満細胞を線維芽細胞と共培養すると、線維芽細胞の増殖、遊走、コラーゲン産生、α平滑筋アクチン(α-SMA)発現、およびトリプターゼ、ヒスタミン、ロイコトリエンおよびレニンによる線維芽細胞収縮が誘導されることが示されています。
さらに、線維芽細胞は肥満細胞を養う幹細胞因子(SCF)を産生します9。これらの知見は肥満細胞と線維芽細胞の間の密接な相互作用を浮き彫りにしています。
キモトリプシンセリンプロテアーゼである肥満細胞由来のキマーゼも潜在性TGF-β1を活性化することができます。
TGF-βは、線維芽細胞の活性化および筋芽細胞への線維芽細胞分化の誘導を介した肺線維症の発症における最も強力な線維化促進因子の1つです。
したがって、キマーゼは、潜在的TGF - β1活性化を介して線維芽細胞増殖およびコラーゲン合成を誘導することができ、肥満細胞の活性化および脱顆粒は、直接的および/または間接的に組織線維症に寄与し得る。肥満細胞とIPFの関連は、古くからある研究と新しい研究の両方のトピックです。増加した数の肥満細胞がIPFまたは実験的肺線維症モデルにおいて線維性肺組織に存在することが長い間知られている。
それにもかかわらず、肥満細胞は、線維形成中の他の細胞ほど広くは研究されておらず、そして肺線維症の進行におけるそれらの役割は追求されていない。
本研究では、肥満細胞と線維性ECMとの相互作用および肺線維症発症における肥満細胞の病態生理学的役割の影響を評価した。線維性肺のマトリックス微小環境が肥満細胞の表現型と機能をどのように制御するかを理解することは、IPFの治療選択肢としてその細胞を標的とするための新たな機会を提供するかもしれません。
2019年2月28日木曜日
重症患者の高酸素血症毒性
酸素は上げれば良いってもんじゃないってのは昔っからなのだが・・・
The effect of hyperoxia on mortality in critically ill patients: a systematic review and meta analysis
Yue-Nan Ni†, et al.
BMC Pulmonary Medicine201919:53
https://doi.org/10.1186/s12890-019-0810-1
背景
重症患者の高酸素血症の意義研究は多くのconflictingな結果となっている。ICU入室患者の高酸素血症の影響を明らかにする研究
方法
電子データベースにてこICU入室成人患者の高酸素血症の役割について全ての研究を検索
プライマリアウトカムは死亡率。Randam-effect modelは補正オッズ比(aOR)の定量合成
結果
24トライアル同定、統計学的heterogeneityが高酸素血症、正常酸素血症で存在するのは、人工換気(I2 = 92%, P<0.01) 、心停止(I2 = 63%, P<0.01) 、外傷性脳外傷I2 = 85% , P< 0.01) 、心臓術後(I2 = 80% , P=0.03)
正常酸素血症比較、高酸素血症は全患者で死亡率増加、サブグループとして、心停止(OR 1.30, 95% CI 1.08 - 1.57)、体外life support (ELS) (OR 1.44, 95% CI< 1.03 - 2.20)
Compared with normoxia, hyperoxia was associated with higher mortality in overall patients (OR 1.22, 95% CI 1.12~1.33), as well as in the subgroups of cardiac arrest (OR 1.30, 95% CI 1.08~1.57) and extracorporeal life support (ELS) (OR 1.44, 95% CI 1.03~2.02).
結論
高酸素血症はI重症患者の死亡率増加をもたらす、特に、心停止後及びELS患者では
「無知な医療者ほどサーチとかいうのを上げたがる」という田舎開業医のやぶにらみ
高酸素血症毒性に関する序文記述;上記医療関係者に言い聞かせましょう!
The effect of hyperoxia on mortality in critically ill patients: a systematic review and meta analysis
Yue-Nan Ni†, et al.
BMC Pulmonary Medicine201919:53
https://doi.org/10.1186/s12890-019-0810-1
背景
重症患者の高酸素血症の意義研究は多くのconflictingな結果となっている。ICU入室患者の高酸素血症の影響を明らかにする研究
方法
電子データベースにてこICU入室成人患者の高酸素血症の役割について全ての研究を検索
プライマリアウトカムは死亡率。Randam-effect modelは補正オッズ比(aOR)の定量合成
結果
24トライアル同定、統計学的heterogeneityが高酸素血症、正常酸素血症で存在するのは、人工換気(I2 = 92%, P<0.01) 、心停止(I2 = 63%, P<0.01) 、外傷性脳外傷I2 = 85% , P< 0.01) 、心臓術後(I2 = 80% , P=0.03)
正常酸素血症比較、高酸素血症は全患者で死亡率増加、サブグループとして、心停止(OR 1.30, 95% CI 1.08 - 1.57)、体外life support (ELS) (OR 1.44, 95% CI< 1.03 - 2.20)
Compared with normoxia, hyperoxia was associated with higher mortality in overall patients (OR 1.22, 95% CI 1.12~1.33), as well as in the subgroups of cardiac arrest (OR 1.30, 95% CI 1.08~1.57) and extracorporeal life support (ELS) (OR 1.44, 95% CI 1.03~2.02).
結論
高酸素血症はI重症患者の死亡率増加をもたらす、特に、心停止後及びELS患者では
「無知な医療者ほどサーチとかいうのを上げたがる」という田舎開業医のやぶにらみ
高酸素血症毒性に関する序文記述;上記医療関係者に言い聞かせましょう!
組織病理障害・間質性線維化・無気肺(脱窒素無気肺)・気管気管支炎、肺胞蛋白漏出・好中球浸潤、メカニカルな組織伸張による陽圧換気肺障害促進、心拍出量低下、冠動脈/心筋酸素消費量減少、多臓器フリーラジカル介在障害、感染防御免疫低下、抗酸化酵素・サイトカイン産生への種々影響、アポトーシス促進(一部高酸素による肺障害促進)など
- Animal studies showed that hyperoxia is associated with adverse events such as histopathological injury, interstitial fibrosis, atelectasis, tracheobronchitis, alveolar protein leakage and infiltration by neutrophils [3].
- Hyperoxia interacts with mechanical stretch to augment ventilator-induced lung injury [4].
- Moreover, hyperoxia could also lead to a decline of cardiac output, [5] coronary blood flow and myocardial oxygen consumption, [6] and generate free radical-mediated damages in various organs [7].
- Studies in human demonstrated that hyperoxia could impair the responsiveness of host defense to infections [8].
- Hyperoxia may affect a variety of patients’ biological systems, such as antioxidant enzymes [9] and cytokine production [10] through excessive production of reactive oxygen species.
- Exaggerated apoptosis, in part through the death receptor-mediated signals, accelerates hyperoxia-induced acute lung injury [11].
”意味の乏しい”医療処置と院内発生合併症
low valueというとこの場合は、”意味の乏しい”医療処置ということになるのだろう
裏返せば、各手技、適応を明確に・・・ということに
Measuring hospital-acquired complications associated with low-value care
JAMA — Badgery-Parker T, et al. February 27, 2019
このコホートとdescriptive analysisにより9,330の"low-value use of seven procedures"エピソード評価
"low-value care"として7つを提示
これらの処置に関わる院内発生harmを検証し、55エピソードの”意義乏しい”spinal fusion(脊椎固定術)、3,963エピソードの”意義乏しい”膝関節鏡
これら7つの手技は、一定数の患者へ有害性のためなされてはいけないもので、更なる付加的病院リソース消費増加を生じる。適切なサービスであろう他のケアに着手する遅れを生じることもある
descriptive analysis、225公的病院(オーストラリア、New South Wales)
2014年7月1日〜2017年6月30日まで、3つの病院の入院データ使用、low-value care1つ以上含む93,30のエピソード評価
low-value care関連有害性の測定は16のhospital-acquired complications (HACs):院内発症合併症
すべてのHAC関連比率、llow-value ccareによる平均滞在数のHACs有無による差、手技実践毎の差検証
結果:全体として、"low-value"careについて225病院、9,330のエピソード、以下の手技実践がHACs低率と関連
HACs高率は
多くの手技施行において、医療関連感染が最も多いHACとして検出され、全てのHACsの26.3%(95% CI, 21.8% - 31.5% )
renal artery angioplastyは、医療関連感染症率として 8.4% (95% CI, 5.2% - 11.4%)で観察された中では最も高率
7つ全ての"low-value"医療手技施行において、HACを有する患者は無い場合の2倍以上の入院期間となった
例えば、膝関節鏡視下手術では、HACs無し患者の入院期間は 1(IQR , 1 - 1)、HACの場合 10.5(IQR 1.0-21.3)日増加する
裏返せば、各手技、適応を明確に・・・ということに
Measuring hospital-acquired complications associated with low-value care
JAMA — Badgery-Parker T, et al. February 27, 2019
このコホートとdescriptive analysisにより9,330の"low-value use of seven procedures"エピソード評価
"low-value care"として7つを提示
意義の少ない処置 | 狭義定義 | 推奨ケア |
変形性関節症または変性半月板裂傷に対する関節鏡洗浄および膝の創面切除術(CWA、EVOLVE、CWUS、NICE) | 変形性関節症診断患者の膝関節鏡視下手術、靱帯のstrainや損傷診断無し、敗血症性(化膿性)関節炎診断無し、55歳、両性を含む | 減量 理学療法/作業療法 疼痛軽減薬剤 |
平均寿命が限られている無症候性のハイリスク患者に対する頸動脈内膜剥離術(CWA、EVOLVE、CWC、CWUS) | 卒中や局所神経症状(エピソード及びASA code 4-5、もしくは 75歳以上&ASA code 3)無し症例への頸動脈endarterectomy、18歳以上、両性、 | 最良となるべき内服加療 |
50歳未満の人の便秘に対する大腸内視鏡検査(CWC) | 50歳未満の便秘診断患者、貧血診断無し、消化器系がんの家族・本人の既往無し、事前12ヶ月消化器系疾患のない場合へのcolonoscopy;18歳以上、最大年齢49歳;両性 | アラーム徴候無しでは検査自体が必要ない |
55歳未満の人々の消化不良のための内視鏡検査(CWC) | 消化不良の診断があり、嚥下障害、鉄欠乏性貧血、その他の栄養性貧血、異常な体重減少、消化器系がんの個人歴または家族歴、または消化性潰瘍疾患の個人歴の診断なしの55歳未満の内視鏡検査12カ月。 18歳以上最大年齢、54歳。男女 | Helicobacter pyloriを検査し、もしあれば治療。 治療が不要で症状が残る場合は、プロトンポンプ阻害薬をtry |
腎臓下腹部大動脈瘤(CWC)の血管内修復 | エピソード中の腹部大動脈瘤およびASAコード4〜5または75歳以上およびASAコード3の診断による動脈瘤の血管内修復。最低年齢、18歳。男女;緊急入院および緊急部門からの入場を除外する | 介入なし |
腎動脈血管形成術またはステント留置術(Technology Policy 21) | 腎血管性高血圧症、腎動脈のアテローム性動脈硬化症、高血圧性腎臓病、または発症時の高血圧性心臓および腎臓病の診断を伴う血管形成術/ステント留置術、および線維筋形成異常または肺水腫の診断なし。最低年齢、18歳。男女 | 多要素内服治療 |
腰痛に対する脊椎固定術(CWA、CWC) | 過去12カ月以内に坐骨神経痛、脊椎すべり症、脊椎異常、または脚の痛みの言及がなく、腰痛と診断された脊椎固定術。最低年齢、18歳。男女 | 保存治療 |
これらの処置に関わる院内発生harmを検証し、55エピソードの”意義乏しい”spinal fusion(脊椎固定術)、3,963エピソードの”意義乏しい”膝関節鏡
これら7つの手技は、一定数の患者へ有害性のためなされてはいけないもので、更なる付加的病院リソース消費増加を生じる。適切なサービスであろう他のケアに着手する遅れを生じることもある
descriptive analysis、225公的病院(オーストラリア、New South Wales)
2014年7月1日〜2017年6月30日まで、3つの病院の入院データ使用、low-value care1つ以上含む93,30のエピソード評価
low-value care関連有害性の測定は16のhospital-acquired complications (HACs):院内発症合併症
すべてのHAC関連比率、llow-value ccareによる平均滞在数のHACs有無による差、手技実践毎の差検証
結果:全体として、"low-value"careについて225病院、9,330のエピソード、以下の手技実践がHACs低率と関連
- low-value 内視鏡 (4 [0.1%] エピソード; 95% CI, 0.02%-0.2%)
- 膝関節鏡視下手術 (18 [0.5%] エピソード; 95% CI, 0.2%-0.7%)
- コロノスコピー (2 [0.3%] エピソード; 95% CI, 0.0%-0.9%)
HACs高率は
- low-value 脊柱固定 (4 [7.1%] エピソード; 95% CI, 2.2%-11.5%)
- 腹部大動脈瘤の血管内修復 (76 [15.0%] エピソード; 95% CI, 11.1%-19.7%)
- 頸動脈内膜剥離術 (21 [7.7%] エピソード; 95% CI, 5.2%-10.1%),
- renal artery angioplasty (15 [8.5%] エピソード; 95% CI, 5.8%-11.5%).
多くの手技施行において、医療関連感染が最も多いHACとして検出され、全てのHACsの26.3%(95% CI, 21.8% - 31.5% )
renal artery angioplastyは、医療関連感染症率として 8.4% (95% CI, 5.2% - 11.4%)で観察された中では最も高率
7つ全ての"low-value"医療手技施行において、HACを有する患者は無い場合の2倍以上の入院期間となった
例えば、膝関節鏡視下手術では、HACs無し患者の入院期間は 1(IQR , 1 - 1)、HACの場合 10.5(IQR 1.0-21.3)日増加する
2019年2月27日水曜日
JAMA:COPD診断と外来管理
Diagnosis and Outpatient Management of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
A Review
Craig M. Riley, MD1; Frank C. Sciurba, MD1
JAMA. 2019;321(8):786-797. doi:10.1001/jama.2019.0131
COPDは"可逆性不完全”(incompletely reversible)な呼気流量制限を特徴とする
スパイロメトリーは、COPD診断と重症度評価のための参照スタンダード
全ての患者は禁煙やワクチンのような予防についてコンサルトを受け予防的措置を講じられるべき
治療は肺障害重症度、呼吸困難のような症状で、ガイドされるべき
治療は、肺機能障害の重症度、呼吸困難・咳嗽や喀痰の量などの症状、それに急性増悪の経験数によって導かれるべき
呼吸困難による活動性、QOL制限の場合、COPDは1日1回、もしくは2回のメンテナンス長時間作用型抗コリン剤とβアゴニスト気管支拡張剤で治療すべき
急性増悪患者は吸入ステロイド付加からのベネフィットの可能性有り、特に、末梢血好酸球数増加の場合認める。
呼吸リハビリテーションは、筋力増強と運動耐用性増強トレーニングを含み、教育、栄養、心理社会的サポートを含むもので、症状や運動耐用性改善をもたらすが、underutilizeが問題
患者への酸素付加は安静時低酸素(SpO2< 89%で定義)患者では生存率改善
あらためて、一番衝撃なのは呼吸リハビリテーションの利用率と米国メディエアでさえ使用制限を行っていること
一方、急性増悪時早期リハビリテーションの死亡率改善効果が認められること
Pulmonary Rehabilitation
A Review
Craig M. Riley, MD1; Frank C. Sciurba, MD1
JAMA. 2019;321(8):786-797. doi:10.1001/jama.2019.0131
COPDは"可逆性不完全”(incompletely reversible)な呼気流量制限を特徴とする
スパイロメトリーは、COPD診断と重症度評価のための参照スタンダード
全ての患者は禁煙やワクチンのような予防についてコンサルトを受け予防的措置を講じられるべき
治療は肺障害重症度、呼吸困難のような症状で、ガイドされるべき
治療は、肺機能障害の重症度、呼吸困難・咳嗽や喀痰の量などの症状、それに急性増悪の経験数によって導かれるべき
呼吸困難による活動性、QOL制限の場合、COPDは1日1回、もしくは2回のメンテナンス長時間作用型抗コリン剤とβアゴニスト気管支拡張剤で治療すべき
急性増悪患者は吸入ステロイド付加からのベネフィットの可能性有り、特に、末梢血好酸球数増加の場合認める。
呼吸リハビリテーションは、筋力増強と運動耐用性増強トレーニングを含み、教育、栄養、心理社会的サポートを含むもので、症状や運動耐用性改善をもたらすが、underutilizeが問題
患者への酸素付加は安静時低酸素(SpO2< 89%で定義)患者では生存率改善
あらためて、一番衝撃なのは呼吸リハビリテーションの利用率と米国メディエアでさえ使用制限を行っていること
一方、急性増悪時早期リハビリテーションの死亡率改善効果が認められること
Pulmonary Rehabilitation
Pulmonary rehabilitation programs incorporate strength and endurance training and educational and nutritional and psychosocial support and can improve cardiovascular fitness, physical activity levels, and symptoms in patients with COPD.67 Pulmonary rehabilitation improves dyspnea, exercise tolerance, and quality of life to a greater degree than pharmacological therapies.
Despite these benefits, fewer than 5% of eligible patients receive pulmonary rehabilitation. (NishiSPE,ZhangW,KuoY-F,SharmaG. Pulmonary rehabilitation utilization in older adults with chronic obstructive pulmonary disease, 2003 to 2012. J Cardiopulm Rehabil Prev. 2016;36(5):375- 382.doi:10.1097/HCR.0000000000000194)
Patients with functional impairment and those unable or unwilling to perform independent exercise training can benefit from supervised pulmonary rehabilitation.
Furthermore, early pulmonary rehabilitation following hospitalization for an acute exacerbation of COPD improves mortality (RR, 0.58, 10.0% vs 17.3%) and reduces hospital re- admissions (RR, 0.47). ( RyrsøCK,GodtfredsenNS,KofodLM,etal. Lower mortality after early supervised pulmonary rehabilitation following COPD-exacerbations: a systematic review and meta-analysis. BMC Pulm Med. 2018;18(1):154. doi:10.1186/s12890- 018-0718-1)
Pulmonary rehabilitation program sessions are commonly attended 2 to 3 times per week; Medicare coverage is limited to a maximum of 36 sessions with the option for an additional 36 sessions over a lifetime if medically necessary.
住民レベルの有効性:ロタウィルスワクチン直接・間接効果
2006年米国導入乳幼児rotavirusワクチンの有効性は明確な広がりをもっているが、住民ベースでの検討は未だだった
RVGE:ロタウィルス胃腸炎に関し、RVGEと総原因急性胃腸炎(AGE)入院率の時間推移データ解析
RVGE:ロタウィルス胃腸炎
AGE:急性胃腸炎
VE: vaccine efficacy
Effects of the rotavirus vaccine program across age groups in the United States: analysis of national claims data, 2001–2016
Julia M. Baker, et al.
BMC Infectious Diseases201919:186
解析:総数 RVGE 9211、AGE入院 726,528
0-4歳児が最も減少率著明 direct VE 87% (95% CI: 83, 90%)
実態的間接的効果は年齢横断的、全般的に全ての各年齢群に観られた
全体的に全年齢層RVGE入院率は 69% (95% CI: 62, 76%)
全てのVEは若年児で最も高く;ワクチン接種児自体ではRVGE入院リスク減少 95%(対 ワクチン前時代対照)
偶数ワクチン後年次にてVE直接効果が、間接VEに関しては逆パターンが観察された
米国の1万人年RVG入院発生E率、2001年7月から2016年6月まで、子供0年から4年。 a:1歳未満、b:1歳、c:2歳、d:3歳、e:4歳
全ての年次時系列(2007年移行年を含む)・全ての月(ロタウィルスシーズンに限定しない)・縦軸破線は2006年7月(ワクチン導入期)
米国内年齢群別1万人年対RVGE月毎入院発生率
a: 5-9 歳, b: 10-14 歳, c: 15-24 歳, d: 25-44 歳, e: 45-64 歳
時間推移は全ての年次(2007年を含む)と全ての月(ロタウィルス時期に限定せず)を含む
縦軸破線は2006年7月(ワクチン導入期)
米国内ではロタウィルスワクチン導入前5歳未満の子供で入院 55,000-70.000の入院件数、救急外来・外来受診 60万件で、ピークは冬と春先。ワクチン導入後当初判明していたのはmagnitudeの変化、発症遅延、ウィルスシーズン短縮など、5歳未満の発生頻度が各年から2年毎にピークとなったなど。
間接的ワクチン有効性も評価されてきたが、今回住民ベースで明らかになったということらしい
ワクチン後進国日本
http://www.wakuchin.net/about/universal.html
反ワクチン・プロパガンダの教祖・教徒はどの国でも存在し、noisy populationは必ず存在するもの、結局は、行政の覚悟なんだよなぁ
それと、国民全体が"benefit-harm"バランスを考えず、善悪dichotomy(水戸黄門ドラマの勧善懲悪洗脳)となっていること、cost-benefit、cost-efficacy概念の欠如していることなど、教育の問題が大きいと思う。(韓国・中国の反日教育は問題にするが、自国の”メディアリテラシー”教育の欠如を問題にしないし俎上にも上がらないことが問題)
中途半端な行政の姿勢が、麻疹の蔓延やHPVワクチン接種のふがいない結果や予想されるカタストロフィックな子宮頚癌増加をもたらし・・・特定の弁護士集団の収益に化けるだけ
RVGE:ロタウィルス胃腸炎に関し、RVGEと総原因急性胃腸炎(AGE)入院率の時間推移データ解析
RVGE:ロタウィルス胃腸炎
AGE:急性胃腸炎
VE: vaccine efficacy
Effects of the rotavirus vaccine program across age groups in the United States: analysis of national claims data, 2001–2016
Julia M. Baker, et al.
BMC Infectious Diseases201919:186
解析:総数 RVGE 9211、AGE入院 726,528
0-4歳児が最も減少率著明 direct VE 87% (95% CI: 83, 90%)
実態的間接的効果は年齢横断的、全般的に全ての各年齢群に観られた
全体的に全年齢層RVGE入院率は 69% (95% CI: 62, 76%)
全てのVEは若年児で最も高く;ワクチン接種児自体ではRVGE入院リスク減少 95%(対 ワクチン前時代対照)
偶数ワクチン後年次にてVE直接効果が、間接VEに関しては逆パターンが観察された
米国の1万人年RVG入院発生E率、2001年7月から2016年6月まで、子供0年から4年。 a:1歳未満、b:1歳、c:2歳、d:3歳、e:4歳
全ての年次時系列(2007年移行年を含む)・全ての月(ロタウィルスシーズンに限定しない)・縦軸破線は2006年7月(ワクチン導入期)
米国内年齢群別1万人年対RVGE月毎入院発生率
a: 5-9 歳, b: 10-14 歳, c: 15-24 歳, d: 25-44 歳, e: 45-64 歳
時間推移は全ての年次(2007年を含む)と全ての月(ロタウィルス時期に限定せず)を含む
縦軸破線は2006年7月(ワクチン導入期)
米国内ではロタウィルスワクチン導入前5歳未満の子供で入院 55,000-70.000の入院件数、救急外来・外来受診 60万件で、ピークは冬と春先。ワクチン導入後当初判明していたのはmagnitudeの変化、発症遅延、ウィルスシーズン短縮など、5歳未満の発生頻度が各年から2年毎にピークとなったなど。
間接的ワクチン有効性も評価されてきたが、今回住民ベースで明らかになったということらしい
ワクチン後進国日本
http://www.wakuchin.net/about/universal.html
反ワクチン・プロパガンダの教祖・教徒はどの国でも存在し、noisy populationは必ず存在するもの、結局は、行政の覚悟なんだよなぁ
それと、国民全体が"benefit-harm"バランスを考えず、善悪dichotomy(水戸黄門ドラマの勧善懲悪洗脳)となっていること、cost-benefit、cost-efficacy概念の欠如していることなど、教育の問題が大きいと思う。(韓国・中国の反日教育は問題にするが、自国の”メディアリテラシー”教育の欠如を問題にしないし俎上にも上がらないことが問題)
中途半端な行政の姿勢が、麻疹の蔓延やHPVワクチン接種のふがいない結果や予想されるカタストロフィックな子宮頚癌増加をもたらし・・・特定の弁護士集団の収益に化けるだけ
2019年2月25日月曜日
大規模女性コホート:喫煙と関節リウマチ発症リスク 量依存的で一度喫煙するとそのリスク影響は継続する
禁煙・非喫煙維持長期となってる場合、seropositive 関節リウマチ発症リスク減少するという2つの大規模前向き解析結果
女性 117,182名、Nurses' Health Study (1976-2014)、女性 113,550名 Nurses' Health Study II (1989-2015)のデータ検証
関節リウマチ発症イベント 1,528、63.4%がseropositive、600万人年フォローアップ(最大フォローアップ 38年間)
何れも喫煙率減少しているが、初期コホートの方が後期コホートより喫煙率高い(35.8% → 18.8% vs 21.3% → 13.4%)、喫煙習慣は、両群ともアルコール摂取とsedentary behaviorと関連。年齢・コホート・BMI・身体活動・母乳(一部)・収入の多要素補正後全体的な関節リウマチハザード比は 喫煙既往 1.36 (95% CI 1.22-1.53) 、現行喫煙 1.46 (95% CI 1.26-1.70)
喫煙強度はリスクに影響を与える。Never smokerに比べ、現行喫煙 25 cigarettes/dayはseropositive 関節リウマチのリスク92%増加 (HR 1.92, 95% CI, 1.39 - 2.66)
喫煙者のうち, 10 pack-years未満に比べ、10-20 pack-yearsでは関節リウマチのリスク増加( HR 1.38 , 95% CI 1.17-1.65)、seropositive 関節リウマチ (HR 1.54, 95% CI, 1.25- 1.89)で、非喫煙者ではseronegative 関節リウマチの増加認めず。40 pack-yerasを超えた場合は、関節リウマチ全体 HR 1.83、95%CI 1.52〜2.20)、血清陽性RAのリスクは2倍(HR 2.25、95%CI 1.80〜2.82)高い。
5年未満禁煙歴と比較して、30年以上禁煙継続女性では、関節リウマチ発症リスク37%減少(HR, 0.63, 95%CI, 0.44 - 0.90)とハーバード大学
ただ、喫煙による軽度上昇リスクはその後も30年以上継続した上でのリスク減少であり、リスクは 全ての関節リウマチで 1.25 (95% CI, 1.02-1.53)、seropositive関節リウマチでは 1.30 (95% CI, 1.01 - 1.68)で一度免疫系異常生じると自己免疫系は永続的異常継続が生じ、幾年も継続するのだろう。喫煙は、一般的に関節リウマチの重大なリスク要素で、特に血清陽性(seropositive)や抗環状シトルリン化ペプチド抗体の存在を意味する。
喫煙は肺の局所炎症、シトルリン化促進、T細胞機能障害、炎症誘発性サイトカイン誘導など機序考慮される。
Impact and timing of smoking cessation on reducing risk for rheumatoid arthritis among women in the Nurses’ Health Studies
Xinyi Liu Sara K. et al.
Liu X, et al
Arthritis Care Res 2019; DOI: 10.1002/acr.23837.
ベースになるのは、 EfferocytosisやらDAMPsやら・・・喫煙など有害物質吸入の害は計り知れない
damage-associated molecular pattern
DAMPs
非感染性炎症を惹起するダメージ関連分子パターン(DAMP)
pathogen-associated molecular pattern
RAMPs
pathogen-associated molecular pattern
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/48/6/48_247/_pdf
Efferocytosis and autoimmune disease
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6234909/
女性 117,182名、Nurses' Health Study (1976-2014)、女性 113,550名 Nurses' Health Study II (1989-2015)のデータ検証
関節リウマチ発症イベント 1,528、63.4%がseropositive、600万人年フォローアップ(最大フォローアップ 38年間)
何れも喫煙率減少しているが、初期コホートの方が後期コホートより喫煙率高い(35.8% → 18.8% vs 21.3% → 13.4%)、喫煙習慣は、両群ともアルコール摂取とsedentary behaviorと関連。年齢・コホート・BMI・身体活動・母乳(一部)・収入の多要素補正後全体的な関節リウマチハザード比は 喫煙既往 1.36 (95% CI 1.22-1.53) 、現行喫煙 1.46 (95% CI 1.26-1.70)
喫煙強度はリスクに影響を与える。Never smokerに比べ、現行喫煙 25 cigarettes/dayはseropositive 関節リウマチのリスク92%増加 (HR 1.92, 95% CI, 1.39 - 2.66)
喫煙者のうち, 10 pack-years未満に比べ、10-20 pack-yearsでは関節リウマチのリスク増加( HR 1.38 , 95% CI 1.17-1.65)、seropositive 関節リウマチ (HR 1.54, 95% CI, 1.25- 1.89)で、非喫煙者ではseronegative 関節リウマチの増加認めず。40 pack-yerasを超えた場合は、関節リウマチ全体 HR 1.83、95%CI 1.52〜2.20)、血清陽性RAのリスクは2倍(HR 2.25、95%CI 1.80〜2.82)高い。
5年未満禁煙歴と比較して、30年以上禁煙継続女性では、関節リウマチ発症リスク37%減少(HR, 0.63, 95%CI, 0.44 - 0.90)とハーバード大学
ただ、喫煙による軽度上昇リスクはその後も30年以上継続した上でのリスク減少であり、リスクは 全ての関節リウマチで 1.25 (95% CI, 1.02-1.53)、seropositive関節リウマチでは 1.30 (95% CI, 1.01 - 1.68)で一度免疫系異常生じると自己免疫系は永続的異常継続が生じ、幾年も継続するのだろう。喫煙は、一般的に関節リウマチの重大なリスク要素で、特に血清陽性(seropositive)や抗環状シトルリン化ペプチド抗体の存在を意味する。
喫煙は肺の局所炎症、シトルリン化促進、T細胞機能障害、炎症誘発性サイトカイン誘導など機序考慮される。
Impact and timing of smoking cessation on reducing risk for rheumatoid arthritis among women in the Nurses’ Health Studies
Xinyi Liu Sara K. et al.
Liu X, et al
Arthritis Care Res 2019; DOI: 10.1002/acr.23837.
ベースになるのは、 EfferocytosisやらDAMPsやら・・・喫煙など有害物質吸入の害は計り知れない
damage-associated molecular pattern
DAMPs
非感染性炎症を惹起するダメージ関連分子パターン(DAMP)
pathogen-associated molecular pattern
RAMPs
pathogen-associated molecular pattern
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/48/6/48_247/_pdf
Efferocytosis and autoimmune disease
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6234909/
2019年2月23日土曜日
高齢者:早朝運動降圧効果、座位中断による降圧作用男性より女性で目立つ
あっ、間違えた・・・ これじゃなくて・・・
高齢者血圧について
- 長時間座位習慣的中断
- 早朝運動
- 性差
これらの影響
早朝運動は降圧作用示し、性差として女性の方が座位中断介入による降圧ベネフィット明瞭
運動も、継続的座位の中断も、高齢過体重・肥満成人における血圧低下をもたらす可能性がある。座位中断を伴う運動を行ったときの付加的降圧作用があるかを検討
血圧変化潜在メカニズムも同時検証
"例の"sedentary な高齢(n=67; 67± 7歳; BMI 31.2 ± 4.2)被検者;以下3条件ランダム順に施行
- 中断のない座位継続(8 時間, 対照)
- 運動+座位 (EX+SIT): 座位 (1 時間), 中強度ウォーキング (30 分間), 中断のない座位 (6.5 時間);
- 運動+座位中断 (EX+BR): 座位 (1 時間), 中強度ウォーキング (30 分間), 座位中断 30分毎+3分の軽強度ウォーキング3分による中断を伴う30分座位(6.5 時間)
連続血圧・血中エピネフリン(アドレナリン)/ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)測定を8時間
8時間のSIT比較平均収縮期血圧と拡張期血圧低下は( mm Hg 95% CI表記)
- EX+SIT −3.4 (−4.5 to −2.3), −0.8 (−1.6 to −0.04)
- EX+BR −5.1 (−6.2 to −4.0), −1.1 (−1.8 to −0.3)
(all P <0 .05="" div="">0>
EX+SITに比べ、EX+BRでは付加的収縮期血圧減少 −1.7 (−2.8 to −0.6) (P=0.003)
収縮期血圧付加的減少が女性で −3.2 (−4.7 to −1.7; P <0 .001="" div="" ex="" versus="">0>
なんで性差があるんだろう。閉経後女性のみの検討で、血管βアドレナリン作動性受容体の血管拡張作用減少、エストロゲン性NO upregulation低下など説明している。
SIT比較平均エピネフリン変化: EX+SIT と EX+BRで、女性では減少(−13% to −12%) 、男性では増加 (+12% to +23%) (P<0 .05="" div="">0>
平均ノルエピネフリン値の差は認めず
朝の運動は長時間座位に比べ過体重・肥満高齢者において血圧減少を8時間生じる
座位中断を定期的に行うことと運動の組み合わせで、血圧低下生じるが、男性より女性でよりベネフィットが存在
なんで性差があるんだろう。閉経後女性のみの検討で、血管βアドレナリン作動性受容体の血管拡張作用減少、エストロゲン性NO upregulation低下など説明している。
重症喘息:MKKCクラスター解析
ベースラインと動的変数の変化を含む100変数
入力データよりview1、view2、view3→kernel 1 、kernel 2、 kernel 3 → combined kernel → Clustering結局12の変数を同定
- 年齢
- activity limitation AQLQ
- 発症時年齢
- BMI
- ベースライン気管支拡張剤後FVC
- 喀痰マクロファージ
- 特異的IgE数
- FVCアルブテロール反応
- ベースライン脈
- 総白血球数
- 黒人/アフリカ系アメリカ人
- 喀痰好酸球
Multiview Cluster Analysis Identifies Variable Corticosteroid Response Phenotypes in Severe Asthma
Wei Wu , et al.
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine
https://doi.org/10.1164/rccm.201808-1543OC PubMed: 30682261
理論的根拠:Rationale
コルチコステロイド(CSs)は喘息治療に有効だが、反応はまちまち。全身性CS投与は長期副作用をもたらす。CS治療反応寄与要素を理解することが"precision management"促進となるだろう
目的:unsupervised multiple learning apporoachによるCS治療への異なる反応性のsubphenotype同定
方法:Multiple kernel clusteringにてCS反応性の喘息クラスター4型
結果:
Clusters 1 & 2:若年、CS反応性modestで、比較的肺機能温存
ステロイド後喀痰好中球・マクロファージ比率で分類
Cluster 3 :低肺機能晩期発症喘息、ベースラインで血中好酸球増加、ほぼCS反応
Cluster 4 :主に若年肥満、重症気流制限、好酸球少なく、CS反応悪い
CS不応性は・・・肥満高齢女性だったような
Identification of Asthma Phenotypes Using Cluster Analysis in the Severe Asthma Research Program
Wendy C. Moore, et al.
AJRCCM Vol. 181, No. 4 | Feb 15, 2010
2019年2月22日金曜日
OPACH研究:座りがちな女性は心血管疾患リスク増加
"sedentary"の日本語訳昔から悩んでるのだが・・・accelerometer測定の"sedentary"時間とboutがこの場合は該当すると思う。故に座ってばかりでもなくソファーに寝てても”座りがち”・”座位時間”・・・なんか矛盾してる
Google翻訳家は・・・
OPACH (Objective Physical Activity and Cardiovascular Health; n=5638, 年齢 63–97 歳, 平均年齢 79±7 歳) 研究
心筋梗塞・卒中既往無し
accelerometer 4-7日施行 4.9年フォローアップ中央値
Sedentary Behavior and Cardiovascular Disease in Older Women
The OPACH Study
John Bellettiere, et al. https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.035312
Circulation. 2019;139:1036–1046
CVDイベント 545 (人年 19,350)
寄与要素補正後、sedentary time4分位 最大( 11時間以上/日) vs 最小 (9時間まで/日)比較で CVDリスク高い (HR, 1.62; 95% CI, 1.21–2.17; P trend <0 .001="" p="">
寄与要素補正後HR減衰したが有意性保存 (P trend <0 .05="" each="" p="">sedentary 平均の長短比較だと、CVDリスク寄与要素補正後 HR, 1.54; 95% CI, 1.27–2.02; P trend=0.003
CVDリスクバイオマーカー補正追加後最大vs最小4分位比較 HR 1.36 (95% CI, 1.01–1.83; P trend=0.10)
" sedentary time and bout duration"とCVDの量反応関係は線形 (P nonlinear > 0.005 いずれも)
"sedentary time"長く、且、"bout duration"長い場合は有意にCVDリスク高い (HR, 1.34; 95% CI, 1.08–1.65) vs "edentary time"短く、且、"bout duration"短い場合
全ての解析を冠動脈性心疾患(心筋梗塞 or CVD死亡)発生で繰り返すも、相関性同様で、よりハザード比は高い
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<0 .001="" p=""><0 .05="" each="" p="">
0>0> <0 .001="" p=""><0 .05="" each="" p="">今日も、Apple Watchは鬼のように・・・立て立て!と要求してくる0>0>
<0 .001="" p=""><0 .05="" each="" p="">
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Google翻訳家は・・・
客観的身体活動と心血管の健康(OPACH)試験で、5,683人の女性(63-97歳)の座りがちな時間のパターンが心血管疾患(CVD)のリスクの高さと関連するかどうかを調べた。 研究参加者はCVDイベントについて最長4。9年間追跡調査され、心筋梗塞または脳卒中の病歴はなく、活動モニタリングのために4〜7日間加速度計を装着した。 彼らは、共変量と潜在的な仲介者のために調整されたCox回帰モデルを使用することによってCVDのためのハザード比(HR)と95%CIを推定しました。 合計545件のCVDイベントが19,350人年にわたって記録されました。 共変量を調整した後、最高の座位時間と最低の四分位数時間の座りがちな時間を持つ女性は、CVDのリスクが高いことがわかりました。 さらに、座りがちな時間が長く平均試合時間が長い女性は、座りがちな時間が長く平均試合時間が短い女性と比較して、CVDリスクが有意に高かった。
OPACH (Objective Physical Activity and Cardiovascular Health; n=5638, 年齢 63–97 歳, 平均年齢 79±7 歳) 研究
心筋梗塞・卒中既往無し
accelerometer 4-7日施行 4.9年フォローアップ中央値
Sedentary Behavior and Cardiovascular Disease in Older Women
The OPACH Study
John Bellettiere, et al. https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.035312
Circulation. 2019;139:1036–1046
CVDイベント 545 (人年 19,350)
寄与要素補正後、sedentary time4分位 最大( 11時間以上/日) vs 最小 (9時間まで/日)比較で CVDリスク高い (HR, 1.62; 95% CI, 1.21–2.17; P trend <0 .001="" p="">
寄与要素補正後HR減衰したが有意性保存 (P trend <0 .05="" each="" p="">sedentary 平均の長短比較だと、CVDリスク寄与要素補正後 HR, 1.54; 95% CI, 1.27–2.02; P trend=0.003
CVDリスクバイオマーカー補正追加後最大vs最小4分位比較 HR 1.36 (95% CI, 1.01–1.83; P trend=0.10)
" sedentary time and bout duration"とCVDの量反応関係は線形 (P nonlinear > 0.005 いずれも)
"sedentary time"長く、且、"bout duration"長い場合は有意にCVDリスク高い (HR, 1.34; 95% CI, 1.08–1.65) vs "edentary time"短く、且、"bout duration"短い場合
全ての解析を冠動脈性心疾患(心筋梗塞 or CVD死亡)発生で繰り返すも、相関性同様で、よりハザード比は高い
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COPD急性増悪入院時認知機能低下現象
極小規模の検討だが、COPD急性増悪時認知機能低下併存可能性あり、包括的考慮必要で、薬剤アドヒアランスなど考慮必要
序文から
COPD急性増悪入院に関わる認知機能の推移評価
Cognitive function during exacerbations of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Internal Medicine Journal
COPD急性増悪患者 Montreal Cognitive Assessment (MoCA) tool、CAT、mBORG呼吸困難スケール:入院24時間内、48時間から72時間、他院後6週間評価
COPD入院時認知障害著明でその後正常復帰改善はごく少数だが、経時的に改善はする
序文から
COPDと併存疾患の関連は自己ケア管理に大きく影響を与え、ADL悪化までは影響無いにしろ記憶障害を有するMCIを含み検討すべきで、外来クリニックの小規模報告だとCOPDではMCI 16/45(36%) vs 対照 6/50(12%)、低酸素血症の影響も考えられる。
Montreal Cognitive Assessment (MoCA)インスツルメンツ(訳追加: 日本版:http://cogniscale.jp/wp-content/uploads/2017/09/MoCA-Test-Japanese_2010.pdf)を用いた報告だと、入院時 20未満 48%、退院後 24%で、退院後は 36%という報告もある。
寄与要素として、急性増悪時、呼吸困難、感染、その他合併症、低酸素血症、薬剤付加、なじみない環境など。
COPD急性増悪入院に関わる認知機能の推移評価
Cognitive function during exacerbations of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Internal Medicine Journal
COPD急性増悪患者 Montreal Cognitive Assessment (MoCA) tool、CAT、mBORG呼吸困難スケール:入院24時間内、48時間から72時間、他院後6週間評価
COPD入院時認知障害著明でその後正常復帰改善はごく少数だが、経時的に改善はする
2019年2月20日水曜日
気管挿管時バッグ換気必要
ACCM:救急医学会がらみの報告が続く
aspirationリスク危惧のため気管内挿管中"バッグ・マスク”回避推奨ガイドラインがある
プライマリアウトカム:挿管中・その後2分間の最小酸素飽和度比較
セカンダリアウトカム:重度低酸素血症(酸素飽和度 < 80%)
誤嚥と関係ない・・・アウトカム比較
Bag-Mask Ventilation during Tracheal Intubation of Critically Ill Adults
Jonathan D. Casey, et al., for the PreVent Investigators and the Pragmatic Critical Care Research Group
術者報告誤嚥、胸部レントゲン所見など誤嚥(誤嚥性肺炎)に関する項目はあることはあるが・・・自らの疑問点に答えてないのでは?
aspirationリスク危惧のため気管内挿管中"バッグ・マスク”回避推奨ガイドラインがある
"Other guidelines recommend avoiding bag-mask ventilation between induction and laryngoscopy except to treat hypoxemia, a recommendation that prioritizes the perceived risk of aspiration over the potential benefits of preventing hypoxemia."ということで、bag-mask deviceによる陽圧換気(bag-mask ventilation)がaspiration risk増加を伴わず低酸素を回避できるか不明
プライマリアウトカム:挿管中・その後2分間の最小酸素飽和度比較
セカンダリアウトカム:重度低酸素血症(酸素飽和度 < 80%)
誤嚥と関係ない・・・アウトカム比較
Bag-Mask Ventilation during Tracheal Intubation of Critically Ill Adults
Jonathan D. Casey, et al., for the PreVent Investigators and the Pragmatic Critical Care Research Group
N Engl. J. Med. Feb. 18.2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1812405
術者報告誤嚥、胸部レントゲン所見など誤嚥(誤嚥性肺炎)に関する項目はあることはあるが・・・自らの疑問点に答えてないのでは?
重症患者:間歇的空気圧迫法は薬物的血栓予防付加的価値なし
序文から
むしろ、付加コスト、皮膚損傷、不快感、可動性などを考慮すれば、負の評価の可能性も・・・
Adjunctive Intermittent Pneumatic Compression for Venous Thromboprophylaxis
Yaseen M. Arabi, et al., for the Saudi Critical Care Trials Group
N. Engl. J. Med. February 18, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1816150
意義:薬物的血栓予防されているクリティカルな重症患者への間歇的空気圧縮のアジュバント使用は、その不使用に比べ深部静脈血栓症発症を低下するか不明
方法:ランダム割り付け:年齢 14歳以上、16歳以上、18歳以上とlocal standardに従った成人該当判断にて、ICU入室後48時間以内の患者。
・間歇的pneumatic compression :18時間以上/1日+薬物的血栓予防(unfractionnated:UFH or low-molecular weight heparin:LMWH) (pneumatic compression group)
・薬物的血栓予防単独 (control group)
プライマリアウトカム:(新規)近位側深部静脈血栓(週2回の下肢超音波検査:ランダム化後暦日数3日後〜ICU退院、死亡、完全可動達成、トライアルday28いずれか最初に生じるまで
結果:2003名totalランダム化
間歇的pneumatic compression group 991 vs 対照 1012
間歇的peumatic compression導入中央時間 22時間(IQR, 21-23)、期間中央値日数 7(IQR, 4-13)日間
プライマリアウトカム:間歇的pneumatic compression群 37/957(3.9%) vs 対照群 41/985 (4.2%)(相対リスク, 0.93; 95% CI, 0.60 - 1.44, P=0.74)
静脈血栓塞栓(肺塞栓、全ての下肢静脈血栓症);間歇的pnemoatic compression群 103/991 (10.4%) vs 対照群 95/1012 (9.4%)(相対リスク, 1.11; 95% CI, 0.85 - 1.44)
第90日総原因死亡 258/990(26.1%) vs 270/1011 (26.7%)(相対リスク, 0.98; 95% CI, 0.84 - 1.13)
結論:クリティカルな重症患者で薬物的血栓予防されている場合は、付加的な間歇的空気圧迫法(intermittent pneumatic compression)は、それなしの薬物療法だけと比べ近位側深部静脈血栓発生を有意に減少させることはない (Funded by King Abdulaziz City for Science and Technology and King Abdullah International Medical Research Center; PREVENT ClinicalTrials.gov number, NCT02040103; Current Controlled Trials number, ISRCTN44653506.)
序文に記載のガイドラインやシステマティック・レビュー
Alhazzani W, Lim W, Jaeschke RZ, Murad MH, Cade J, Cook DJ. Heparin thromboprophylaxis in medical-surgical critically ill patients: a systematic review and meta-analysis of randomized trials. Crit Care Med 2013;41:2088-2098.
Qaseem A, Chou R, Humphrey LL, Starkey M, Shekelle P. Venous thromboembolism prophylaxis in hospitalized patients: a clinical practice guideline from the American College of Physicians. Ann Intern Med 2011;155:625-632.
Kahn SR, Lim W, Dunn AS, et al. Prevention of VTE in nonsurgical patients: Antithrombotic Therapy and Prevention of Thrombosis, 9th ed: American College of Chest Physicians Evidence-Based Clinical Practice Guidelines. Chest 2012;141:Suppl:e195s-e226s.
Afshari A, Fenger-Eriksen C, Monreal M, Verhamme P. European guidelines on perioperative venous thromboembolism prophylaxis: mechanical prophylaxis. Eur J Anaesthesiol 2018;35:112-115.
あらためて日本のガイドライン
https://www.medicalfront.biz/html/06_books/01_guideline/
ヨーロッパのガイドラインの弾性ストッキング部分
Thromboprophylaxis with graduated compression stockings
こちらも、あまねくエビデンスがあるとは言えない。
深部静脈血栓と肺梗塞を含む静脈血栓塞栓は致死的となる疾患。ランダムトライアルで、unfractionatedあるいはlow-molecular-weighth heparinでは50%程予防効果を示すが、重症患者の薬物学的血栓予防が推奨されるが、やはりそれでも5-20%の重症患者で出現する。器械的血栓予防では間歇的pneumatic compressionではその頻度低下するも薬物的な血栓予防より有効性低い可能性がある。卒中入院患者のランダムトライアルで、血栓溶解・治療的抗凝固療法において深部静脈血栓は間歇的pneumatic compression使用でそれ無しに比べイベント30%低下したという報告がある。薬物療法禁忌の場合間歇的pneumatic compressionが推奨されているが、薬物学的血栓予防に加え間歇的pneumatic compressionが静脈性血栓塞栓のリスク軽減するかは不明結論は、クリティカルな重症患者で、薬物的血栓予防(UFHもしくはLMWH)されている場合、間歇的空気圧迫法(intermttent pneumatic compression)付加によるベネフィット増加は認めない
以前の報告は非ランダム化、段階的圧迫ストッキングあるいはsuboptimal 薬物血栓予防レジメンのアジュバントとして交絡要素により限定された研究で、重症患者を含む間歇的pneumatic compressionのトライアルからのデータは不足している。付加コストや不快感、皮膚損傷、患者の可動性を奪うことなど負の影響もある。
エビデンス不足のため、臨床実践ガイドラインでこの治療法に関して一貫した推奨がなされてない。
むしろ、付加コスト、皮膚損傷、不快感、可動性などを考慮すれば、負の評価の可能性も・・・
Adjunctive Intermittent Pneumatic Compression for Venous Thromboprophylaxis
Yaseen M. Arabi, et al., for the Saudi Critical Care Trials Group
N. Engl. J. Med. February 18, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1816150
意義:薬物的血栓予防されているクリティカルな重症患者への間歇的空気圧縮のアジュバント使用は、その不使用に比べ深部静脈血栓症発症を低下するか不明
方法:ランダム割り付け:年齢 14歳以上、16歳以上、18歳以上とlocal standardに従った成人該当判断にて、ICU入室後48時間以内の患者。
・間歇的pneumatic compression :18時間以上/1日+薬物的血栓予防(unfractionnated:UFH or low-molecular weight heparin:LMWH) (pneumatic compression group)
・薬物的血栓予防単独 (control group)
プライマリアウトカム:(新規)近位側深部静脈血栓(週2回の下肢超音波検査:ランダム化後暦日数3日後〜ICU退院、死亡、完全可動達成、トライアルday28いずれか最初に生じるまで
結果:2003名totalランダム化
間歇的pneumatic compression group 991 vs 対照 1012
間歇的peumatic compression導入中央時間 22時間(IQR, 21-23)、期間中央値日数 7(IQR, 4-13)日間
プライマリアウトカム:間歇的pneumatic compression群 37/957(3.9%) vs 対照群 41/985 (4.2%)(相対リスク, 0.93; 95% CI, 0.60 - 1.44, P=0.74)
静脈血栓塞栓(肺塞栓、全ての下肢静脈血栓症);間歇的pnemoatic compression群 103/991 (10.4%) vs 対照群 95/1012 (9.4%)(相対リスク, 1.11; 95% CI, 0.85 - 1.44)
第90日総原因死亡 258/990(26.1%) vs 270/1011 (26.7%)(相対リスク, 0.98; 95% CI, 0.84 - 1.13)
結論:クリティカルな重症患者で薬物的血栓予防されている場合は、付加的な間歇的空気圧迫法(intermittent pneumatic compression)は、それなしの薬物療法だけと比べ近位側深部静脈血栓発生を有意に減少させることはない (Funded by King Abdulaziz City for Science and Technology and King Abdullah International Medical Research Center; PREVENT ClinicalTrials.gov number, NCT02040103; Current Controlled Trials number, ISRCTN44653506.)
序文に記載のガイドラインやシステマティック・レビュー
Alhazzani W, Lim W, Jaeschke RZ, Murad MH, Cade J, Cook DJ. Heparin thromboprophylaxis in medical-surgical critically ill patients: a systematic review and meta-analysis of randomized trials. Crit Care Med 2013;41:2088-2098.
Qaseem A, Chou R, Humphrey LL, Starkey M, Shekelle P. Venous thromboembolism prophylaxis in hospitalized patients: a clinical practice guideline from the American College of Physicians. Ann Intern Med 2011;155:625-632.
Kahn SR, Lim W, Dunn AS, et al. Prevention of VTE in nonsurgical patients: Antithrombotic Therapy and Prevention of Thrombosis, 9th ed: American College of Chest Physicians Evidence-Based Clinical Practice Guidelines. Chest 2012;141:Suppl:e195s-e226s.
Afshari A, Fenger-Eriksen C, Monreal M, Verhamme P. European guidelines on perioperative venous thromboembolism prophylaxis: mechanical prophylaxis. Eur J Anaesthesiol 2018;35:112-115.
あらためて日本のガイドライン
https://www.medicalfront.biz/html/06_books/01_guideline/
ヨーロッパのガイドラインの弾性ストッキング部分
Thromboprophylaxis with graduated compression stockings
Mechanical thromboprophylaxis or compression therapy reduces the risk of deep venous thrombosis (DVT) but its impact on symptomatic VTE and in particular PE remains unclear and varies in different clinical settings. Evidence points to a reduction of DVT by GCS in surgical patients, whereas little evidence supports any indication for GCS in medical patients or patients in ICUs.
The many limitations of these studies have been addressed and discussed in recent systematic reviews. A pooled analysis of nine trials was unable to reach any conclusions on the impact of GCS on PE [relative risk (RR) 0.63, 95% confidence intervals (CI) 0.32 to 1.25] but demonstrated a reduction of DVT (RR 0.51, 95% CI 0.36 to 0.73), including asymptomatic DVT found on venography.(後略)
こちらも、あまねくエビデンスがあるとは言えない。
2019年2月19日火曜日
中等度重度ARDS;食道内圧モニタリングPEEP設定は従来のエンピリカルPEEP設定優位性認めず
人工呼吸による肺障害(ventilator-induced lung injury (VILI))を最小化するためのアプローチは、1回換気量を少なく設定するなど行われているがPEEP設定については不明な部分が多い
PEEPタイトレーションの一つ食道内圧モニタリングにての先行報告(EPVent)があり、その実証臨床トライアル
結果的には否定的 “Optimizing” PEEPは未だ不明
結論:中等度・重度ARDS患者において、PES ガイド化PEEPは従来のエンピリカルPEEP-FIO2と比較して、死亡・生存者人工呼吸不要日数組み合わせイベントに差を認めず、有効性明らかではなかった。
Effect of Titrating Positive End-Expiratory Pressure (PEEP) With an Esophageal Pressure–Guided Strategy vs an Empirical High PEEP-Fio2 Strategy on Death and Days Free From Mechanical Ventilation Among Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome: A Randomized Clinical Trial
Jeremy R. Beitler, MD, MPH; Todd Sarge, MD; Valerie M. Banner-Goodspeed, MPH; et al
ちなみに、設定法をいつもの如く手抜きGoogle翻訳
PES-Guided PEEP Group
Empirical PEEP-FIO2 Group
エディトリアル 参照
PEEPタイトレーションの一つ食道内圧モニタリングにての先行報告(EPVent)があり、その実証臨床トライアル
結果的には否定的 “Optimizing” PEEPは未だ不明
結論:中等度・重度ARDS患者において、PES ガイド化PEEPは従来のエンピリカルPEEP-FIO2と比較して、死亡・生存者人工呼吸不要日数組み合わせイベントに差を認めず、有効性明らかではなかった。
Effect of Titrating Positive End-Expiratory Pressure (PEEP) With an Esophageal Pressure–Guided Strategy vs an Empirical High PEEP-Fio2 Strategy on Death and Days Free From Mechanical Ventilation Among Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome: A Randomized Clinical Trial
Jeremy R. Beitler, MD, MPH; Todd Sarge, MD; Valerie M. Banner-Goodspeed, MPH; et al
第2相RCT米国内14病院多施設、200名、16歳以上中等度・重症ARDS: PaO2:FiO2 200mm Hg以下)
2012年10月31日〜2017年9月14日まで登録、長期フォローアップ 2018年7月30日まで
介入:PES ガイド化PEEP vs エンピリカルPEEP-FIO2 (n 102 vs 98)
プライマリアウトカム:ランク化複合スコア(死亡とday 28の生存人工呼吸不要日数)
事前設定セカンダリアウトカム:28-day死亡率、生存人工換気不要日数、レスキュー治療必要性)
結果: 200名登録(平均[SD]年齢, 56 [SD 16 ]歳、女性 46%、28day フォローアップ完遂
プライマリ複合エンドポイントでは治療群有意差無し
(PESガイド化PEEPの相対的良好アウトカム確率: : 49.6% [95% CI, 41.7% to 57.5%]; P = 0.92)
28日時点死亡:PES;-ガイド化PEEPの良好割り付け 33/102 vs エンピリカルPEEP-PIO2 30/98(30.6%)
(リスク差,1.7% [95% CI, −11.1% to 14.6%]; P = 0.88)
生存者間人工換気不要日数でも有意差無し (中央値 [IQR]: 22 [15-24] vs 21 [16.5-24] days; 差中央値, 0 [95% CI, −1 to 2] days; P = .85).
PES-ガイド化PEEP患者は、レスキュー治療確率低いy (4/102 [3.9%] vs 12/98 [12.2%]; リスク差, −8.3% [95% CI, −15.8% to −0.8%]; P = 0.04)
7つの他の事前設定セカンダリアウトカム項目についてどれも有意差無し
副事象としてはgrossな圧損傷、PES-ガイド化PEEP 6名 vs エンピリカルPEEP-FIO2 5名
ちなみに、設定法をいつもの如く手抜きGoogle翻訳
PES-Guided PEEP Group
PEEPは、少なくとも1日1回評価され、呼気終末PLを0〜6 cm H2Oの間に維持するために必要に応じて調整され、PEEPがPESによって推定される胸腔内圧よりも低くなることも実質的に超えることもない。 経験的なPL-FIO2表を使用し、酸素化目標を維持した最も低いPL-FIO2の組み合わせを目標とした。
一回換気過多を軽減するために、吸息終末期のPLが20 cm H2Oを超えた場合、VTは4 mL / kgの予測体重(PBW)まで減少しました。 重度の呼吸困難または酸血症では、吸息終末PLが20 cm H2O以下のままであれば、VTを最大8 mL / kg PBWまで上昇させることができた。
0.5以下のFIO2で0の呼気終末PLがいったん24時間許容されると、患者は離乳プロトコルに移行し、PEEPとFIO2はPLに関係なくさらに徐々に減少した
Empirical PEEP-FIO2 Group
PEEPは、オキシゲーションの目標を維持しながら、経験表で可能な限り低いPEEP-FIO2の組み合わせを維持するように調整されました。 経験則表は、最近のOSCILLATE試験の対照群から採用された8。PES誘導戦略への交差は禁止された。 PL測定値は治療チームに開示されず、PEEPを選択する際に考慮されなかった。 一回換気過多を軽減するために、気道プラトー圧が最近のARDS試験で使用されている範囲内の閾値である35 cm H2Oを超えた場合、VTを4 mL / kg PBWまで低下させることができる3,8,10。 気道プラトー圧が35 cm H2O以下のままであれば、最大8 mL / kgのPBWまで増加させることができた。
エディトリアル 参照
2019年2月18日月曜日
COPD:急性増悪身体活動低下は身体活動の持続的減少と直結しない ;「筋核ドメイン仮説」の体現?
急性増悪→呼吸困難増加・身体活動低下→骨格筋廃用→活動意欲低下・・・など説明してきたが・・・
加筆するが・・・
従来は・・・
急性増悪契機の身体活動低下は一時的でそのトレンドに大きく変動を示すものではないらしい
No impact of exacerbation frequency and severity on the physical activity decline in COPD: a long-term observation
Sievi NA, et al.
International Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease Volume 14
Published 15 February 2019 Volume 2019:14 Pages 431—437
https://www.dovepress.com/articles.php?article_id=44118
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S188710
序文: COPD急性増悪は日々の身体活動: daily physical activity (PA)の付随的減少と関連。故に、急性増悪回数と重症度がその影響を増悪する。身体活動レベルの減少が急性増悪前に戻るか、あるいは身体活動行動へネガティブな影響持続するかは不明
方法:COPD患者のコホートにて、1週間の1日歩数を1日PA数として年次評価
急性増悪回数と重症度を記載。単変量、多変量mixed effect modelを日内ステップ数の変化(従属変数)と急性増悪の相関性を検討。可能性共役要素で層別化
結果: 181名のCOPD (中央値 [4分位] 年齢 [64[59/69]、男性 65%、FEV1%予測比 46[33/65])、観察記か 2.1 [1.6/3.1]年間中、急性増悪総数 273回
急性増悪回数も重症度も、経時的PAの全体的減少と有意相関無し
異なる寄与要素(年齢、性別、疾患重症度補正)では急性増悪による経時的減少促進のサブグループ分けできず
結論:急性増悪期の身体活動性低下は、身体行動の基本的変化を生じるような持続的減少とはならない
Trial registration: www.ClinicalTrials.gov, NCT01527773 Keywords: COPD, daily physical activity, exacerbation
図からは、"急性増悪回数多いほどステップ数減少急峻”であるのは確か
だが、長軸でみると、急性増悪後、安定期となれば歩数減少大きくなるわけではない・・・ということだが・・・
重症COPD カテゴリーDの老人はそのたびに、意欲や筋肉量、身体活動量低下する気がする
加筆するが・・・
2019年02月19日 06時00分 サイエンス
一度衰えた筋肉でも鍛えるとすぐに回復するのは「筋肉記憶」のおかげ
https://gigazine.net/news/20190219-muscle-memory/
マサチューセッツ大学の生物学教授であるLawrence Schwartz氏は「筋繊維がもつ核、すなわちDNAの量と細胞質の量は密接に関係している」という「筋核ドメイン仮説」を唱えています。これを元にいか論文みると面白い
Schwartz氏によると、これまで核の数が筋肉の肥大化と関係しているということを示すような研究はあるものの、長い間筋肉を使わないことによって起こる萎縮で核の数が変化しているのかどうかは議論が続いているそうです。つまり、「筋肉の衰え」は筋繊維が縮小しているのか、筋繊維の核の数が減っているのかはこれまでわかっていなかったとのこと。
そこで、Schwartz氏率いる研究チームはマウスとタバコスズメガの筋肉で実験を行いました。その結果、マウスとタバコスズメガの両方において、筋繊維が萎縮しても核が失われることはなかったとのこと。筋肉そのものが萎縮していても細胞質が減少してしまっているだけで核の数は減っていないため、筋肉が衰えてもトレーニングを再開すればすぐに元通りに回復するというわけです。
従来は・・・
急性増悪契機の身体活動低下は一時的でそのトレンドに大きく変動を示すものではないらしい
No impact of exacerbation frequency and severity on the physical activity decline in COPD: a long-term observation
Sievi NA, et al.
International Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease Volume 14
Published 15 February 2019 Volume 2019:14 Pages 431—437
https://www.dovepress.com/articles.php?article_id=44118
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S188710
序文: COPD急性増悪は日々の身体活動: daily physical activity (PA)の付随的減少と関連。故に、急性増悪回数と重症度がその影響を増悪する。身体活動レベルの減少が急性増悪前に戻るか、あるいは身体活動行動へネガティブな影響持続するかは不明
方法:COPD患者のコホートにて、1週間の1日歩数を1日PA数として年次評価
急性増悪回数と重症度を記載。単変量、多変量mixed effect modelを日内ステップ数の変化(従属変数)と急性増悪の相関性を検討。可能性共役要素で層別化
結果: 181名のCOPD (中央値 [4分位] 年齢 [64[59/69]、男性 65%、FEV1%予測比 46[33/65])、観察記か 2.1 [1.6/3.1]年間中、急性増悪総数 273回
急性増悪回数も重症度も、経時的PAの全体的減少と有意相関無し
異なる寄与要素(年齢、性別、疾患重症度補正)では急性増悪による経時的減少促進のサブグループ分けできず
結論:急性増悪期の身体活動性低下は、身体行動の基本的変化を生じるような持続的減少とはならない
Trial registration: www.ClinicalTrials.gov, NCT01527773 Keywords: COPD, daily physical activity, exacerbation
図からは、"急性増悪回数多いほどステップ数減少急峻”であるのは確か
だが、長軸でみると、急性増悪後、安定期となれば歩数減少大きくなるわけではない・・・ということだが・・・
重症COPD カテゴリーDの老人はそのたびに、意欲や筋肉量、身体活動量低下する気がする
喘息:気道上皮構成細胞成分とヒエラルキー、さらにはEzrinの関連
気道上皮と喘息など肺疾患の関連、まだまだ全体像は見えてきてないようだ
一部おぼろげながら・・・ってところか・・・
single-cell RNA-sequencing (scRNA-seq) と in vivo lineage tracingにより、のう胞性線維症や喘息のマウス期間上皮の細胞成分とヒエラルキー明確化
のう胞性線維症の"Ionocyte"、Foxil+肺ionocyte、"hillocks"と命名された ターンオーバーの早い扁平上皮構造の細胞型、tuftや杯細胞の疾患毎の特有サブセットは連続的、直接にbasal progenitor細胞から補充されるのである。
A revised airway epithelial hierarchy includes CFTR-expressing ionocytes
Daniel T. Montoro,et al.
Naturevolume 560, pages319–324 (2018)
細胞骨格蛋白Ezrinが気道上皮マーカーとしての役割がある、ERM (ezrin/radixin/moesin) familyの一つで、Ezrin ノックアウト後、気道のpermeability亢進し、IL-13ー誘導喘息の早期イベントと関連している可能性有り
Ezrin, a Membrane Cytoskeleton Cross-Linker Protein, as a Marker of Epithelial Damage in Asthma
Man Jia , et al.
AJRCCM Vol. 199, No. 4, Feb 15,2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201802-0373OC PubMed: 30290132
一部おぼろげながら・・・ってところか・・・
single-cell RNA-sequencing (scRNA-seq) と in vivo lineage tracingにより、のう胞性線維症や喘息のマウス期間上皮の細胞成分とヒエラルキー明確化
のう胞性線維症の"Ionocyte"、Foxil+肺ionocyte、"hillocks"と命名された ターンオーバーの早い扁平上皮構造の細胞型、tuftや杯細胞の疾患毎の特有サブセットは連続的、直接にbasal progenitor細胞から補充されるのである。
A revised airway epithelial hierarchy includes CFTR-expressing ionocytes
Daniel T. Montoro,et al.
Naturevolume 560, pages319–324 (2018)
細胞骨格蛋白Ezrinが気道上皮マーカーとしての役割がある、ERM (ezrin/radixin/moesin) familyの一つで、Ezrin ノックアウト後、気道のpermeability亢進し、IL-13ー誘導喘息の早期イベントと関連している可能性有り
細胞膜細胞骨格蛋白のEzrinは、細胞構造維持機能、細胞間癒着、バリア機能防御作用を示すが、呼気condensate(EBC)内濃度で喘息患者で検証、マウス喘息モデルBALFでELISA測定、IL-13の調整への関与を検証、shRNSAを用いたEzrin knockingdownをヒト気道上皮16HBE細胞で検証
Ezrin濃度は正常対比喘息で、EBC 低下 (92.7 ± 34.99 vs. 150.5 ± 10.22 pg/ml, P < 0.0001) 、血中 低下 (700.7 ± 55.59 vs. 279.2 ± 25.83 pg/ml, P < 0.0001) 正常対比、コントロール不良で低下、部分コントロール下でも低下
EBC、血清Ezrin値は肺機能と相関、血中IL-13やペリオスチンと逆相関
一次気道上皮細胞のezrin発現のIL13-誘導downregulationは"喘息"マウス肺組織・BALFで減少し、BALF IL-13濃度と負の相関
Ezrin, a Membrane Cytoskeleton Cross-Linker Protein, as a Marker of Epithelial Damage in Asthma
Man Jia , et al.
AJRCCM Vol. 199, No. 4, Feb 15,2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201802-0373OC PubMed: 30290132
”喘息誤診”報告へのカウンター批評
喘息誤診はかなり多い ・・・ というJAMA誌の報告
https://kaigyoi.blogspot.com/2017/01/jama.html
「 no evidence of acute worsening of asthma symptoms, reversible airflow obstruction, or bronchial hyperresponsiveness after having all asthma medications tapered off and after a study pulmonologist established an alternative diagnosis. 」というのが誤診の定義で、喘息治療奏功あって徴候・症状安定していれば誤診という判断のようでどうなんだろ?
レビュー:
Aaron SD, Boulet LP, Reddel HK, Gershon AS. Underdiagnosis and overdiagnosis of asthma. Am J Respir Crit Care Med 2018;198:1012–1020
医師が診断した喘息患者の研究では、喘息と診断された成人および子供の30〜35%が現在の喘息を持っていないと示唆される
これに対するResponseのto the editor記事
↓
Diagnostic Failures in Asthma
AJRCCM Vol. 199, No. 4 | Feb 15, 2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201810-1953LE
診断ラベルの認識不足と不適切診断による問題点指摘と誤診(diagnositic failure)に関する注意喚起は評価するも、過小診断と過剰診断の定義を明らかにすべきとし、全てユニバーサルに視点を広げ疾患定義について議論したいと・・・
狭義では、過剰診断は、症状や有害性を生じそうもない診断的ラベル形成状況に適応すべきで、真の過剰診断とは“スクリーニングで主に生じ、lead-time biasの極端な形態"となる。例えば、前立腺がんの無分別スクリーニングはがん検出数を確かに増やすが、多くのがんは臨床的明確な疾患に進行しない。もし大規模住民へスパイロメトリ検査で無症状患者で可逆性閉塞を同定するとしても同様としてよいのだろうか?無症状のままの患者群を“診断”した場合過小診断ではなく過剰診断となってしまう。
(この辺の記述に疑問 高血圧なんてもっと無症状なのに治療してるけど・・・)
症状やQOL低下を患者が過少報告していると考えた場合(症状やQOL低下の認識不足のこと?)でも一部患者が過剰診断による結果に悩む患者がいるということを認識すべき。
臨床医は、不必要な疾患レッテル漬けや過剰治療に関してカウンターバランスをとった集約的症例発見を心がけなければならない
(批評ターゲット論文筆者の)Aaronらはアレルギー性鼻炎などの他の疾患を誤って喘息と診断している状況も記載。この状況は過剰診断ではなく、むしろ診断過誤で、「患者の健康上の問題について正確かつ適時説明確立及びその説明を患者伝達することを怠った」と考えられる。例えば患者へ自信を持たせたり、適切な診断検査アクセスを勧めることのような、喘息周囲の診断目標の診断プロセス付加的部分をターゲットとすることもできる。
Aaronらは、持続的臨床的寛解状態の患者に喘息という言葉を使ってはならぬとしてるが、批評として、これを過剰診断カテゴリーに含まれるという主張には同意できないとしている。予後診断(prognostication)、検証、治療のガイドのため意義形成の一形態として診断レッテルを貼るなら、“喘息”という病名を使うことは患者・臨床医にとって意義あることではないか!
genotypeや環境からの感受性が潜在的に存在する場合、喘息phenotypeが将来出現する蓋然性は高い
結論から言えば、このセマンティック(意味論)が、治療目標より重く扱われるべきではない(Ultimately, the semantics matter less than the goal: to provide outstanding evidence-based care to our patients. )。喘息患者をケアする場合、診断定義が必要で、その定義は患者、医師、科学者、疫学者にとって各々に適したものであるべき。診断は曖昧な部分のある科学でアリ、喘息的あるいは非喘息的と2分割(binary classification)することで思いがけない顛末をもたらす可能性がある。研究者や統計解析専門家にとって適した複雑な診断定義が、常に最前線医療で遭遇する疾患についてよりよい認識を翻訳しているとは限らない(Complex diagnostic definitions that suit researchers and specialists may not always translate to better recognition of disease at the “front line” of medicine. )。診断性向上へのチャレンジの中で、喘息コミュニティが診断クライテリアをより簡便でベッドサイドで適応でき、過剰診断と認識低下の適切なバランスを供給できるものであって欲しい
変化の激しい病態である喘息を一刀両断的に“喘息無し”あるいは“喘息有り”とする乱暴な学術報告が続いているのでカウンターは必要と感じていた。
真の喘息診断定義は存在するか?
The Impact of the Global Initiative
for Asthma (GINA): Compass, Concepts,
Controversies and Challenges
Helen K. Reddel, MBBS, PhD, FRACP
Woolcock Institute of Medical Research, University of Sydney, Sydney, Australia
http://www.brnreviews.com/files/brn_2019_5_1_04-18.pdf
Make the diagnosis of asthma early, if possible before controller treatment is started, based on a typical pattern of variable respiratory symptoms and one or more tests for variable expiratory airflow limitation
GINAガイドライン
https://ginasthma.org/wp-content/uploads/2018/03/wms-GINA-main-pocket-guide_2018-v1.0.pdf
"無症状"・"no symptom"ならどんなに気道閉塞所見があっても喘息の診断できないとも解釈されるGINAの記載
FEV1/FVC < 85%やIOSデータの異常あるも、表面的には無徴候、よく聞いてみると、年齢不相応と思われる息切れやエリートアスリートでパフォーマンス出せてないなぁという症例・・・これって喘息でない?
米国FDA OTC吸入気管支拡張剤承認(ただしエピネフリン)
シムビコート後発の話が聞かれる昨今
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/67021/Default.aspx
日本ジェネリック:ブデホル吸入粉末剤「JG」
http://www.nihon-generic.co.jp/medical/data2/RELEASE_20190215.pdf
ニプロ:ブデホル吸入粉末剤「ニプロ」
https://www.nipro.co.jp/news/document/190215.pdf
これをみると
https://www.tokkyoteki.com/2016/12/20161130-v-2810121-2810122-2810123.html
おそらくこれ?
↓
https://www.tevauk.com/hcp/DuoResp_Spiromax
DPIのようで・・・
米国FDAは吸入エピネフリン(ブランド:Primatene商標 mist HFA)をOTCとして許可
コントローラー治療必要な持続性喘息や繰り返し発作のある場合は適応外
Treating Asthma Symptoms with Quick Relief Bronchodilators: Prescription or Over-The-Counter Inhalers
Marianna Sockrider , et al.
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine
https://doi.org/10.1164/rccm.1994P7 PubMed: 30767684
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.1994P7?af=R
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/67021/Default.aspx
シムビコート後発品は日本ジェネリック、東亜薬品、ニプロの3社が承認を取得した。
日本ジェネリック:ブデホル吸入粉末剤「JG」
http://www.nihon-generic.co.jp/medical/data2/RELEASE_20190215.pdf
ニプロ:ブデホル吸入粉末剤「ニプロ」
https://www.nipro.co.jp/news/document/190215.pdf
これをみると
https://www.tokkyoteki.com/2016/12/20161130-v-2810121-2810122-2810123.html
おそらくこれ?
↓
https://www.tevauk.com/hcp/DuoResp_Spiromax
DPIのようで・・・
米国FDAは吸入エピネフリン(ブランド:Primatene商標 mist HFA)をOTCとして許可
- 迅速だが効果持続性無し
- 頻拍など生じやすい
- 12歳以上で適応
- 間歇的発作のみの軽症喘息のみ適応
コントローラー治療必要な持続性喘息や繰り返し発作のある場合は適応外
Treating Asthma Symptoms with Quick Relief Bronchodilators: Prescription or Over-The-Counter Inhalers
Marianna Sockrider , et al.
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine
https://doi.org/10.1164/rccm.1994P7 PubMed: 30767684
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.1994P7?af=R
2019年2月15日金曜日
スタチン治療遵守性が寿命まで左右する
スタチン治療に関してはドラスティックな動きがある
http://dm-rg.net/news/2018/11/019972.html?pr=dmrg001
スタチン治療遵守性が寿命まで左右するという報告は結構シビアな話
Association of statin adherence with mortality in patients with atherosclerotic cardiovascular disease
JAMA — Rodriguez F, et al.
February 14, 2019
動脈硬化(ASCVD:atherosclerotic cardiovascular disease)患者、安定スタチン投与患者では研究者たちはスタチンアドヒアランスと死亡率の関連あるか検討
スタチン治療アドヒアランス低下は死亡リスク増加と関連することを見いだした
女性、マイノリティ、若年、高齢
. It was less likely for women, minorities, younger adults and older adults to adhere to statin therapy. Finding ways to improve adherence is important.
重要性:スタチンはアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)患者の死亡率を低下するが、スタチン・アドヒアランスは最適とは言えない。
目的:安定したスタチン処方されているASCVD患者で、スタチン・アドヒアランスと死亡率の間の関連性を決定
デザイン・セッティング・被検者 後顧コホート分析、年齢 21〜85歳、ICD-9臨床修正コード少なくとも1つを過去2年の2日以上で有するとされた被検者、スタチン処方が大きく変化しなかった、 Veterans Affairs Health System治療、2013年1月1日〜2014年4月まで
暴露:スタチンアドヒアランス:MPR(medication possession rate:MPR)定義
アドヒアランス・レベルは、50%未満、50%〜69%、70%〜89%、および90%以上のMPRとして分類された。二分法分析では、アドヒアランスは80%以上のMPRとして定義された。
主要アウトカムと測定:人口統計学的および臨床的特徴、ならびに他の心臓病治療薬アドヒアランス調整総原因死亡
結果:安定スタチン処方347104人SCVD成人のうち、5472人(1.6%)が女性、284150人(81.9%)が白人、36208人(10.4%)がアフリカ系アメリカ人、16323人(4.7%)がヒスパニックだった。 4093人(1.2%)が太平洋諸島系、1293人(0.4%)がネイティブアメリカン、1145人(0.3%)がアジア人、そして1794人(0.5%)が他の人種。
中強度スタチン被投薬患者は、高強度スタチン被投薬患者より、遵守性高い(オッズ比 [OR], 1.18; 95% CI, 1.16 - 1.20)
マイノリティも同様だが、女性では遵守性高くない (OR, 0.89, 95% CI, 0.84 - 0.94).
より若年、より高齢では、65-74歳年齢層に比べ遵守性低い
フォローアップ 年数平均 2.9(SD 0.8)で、24.8%, 85,930死亡
アドヒアランス最良群(MPR 90%以上)比較で、
MPR 50%未満では、ハザード比( 臨床特性・他心臓薬物アドヒアランス補正後) 1.30 (95% CI, 1.27-1.34)
MPR 50% - 69%では、1.21 (95% CI, 1.18-1.24)
MPR 70% - 89%では、 1.08 (95% CI, 1.06 - 1.09)
結論と知見:ASCVDを有する退役軍人アメリカ国内サンプルにて、スタチン治療アドヒアランス不良は死亡リスク増大と関連。
女性、マイノリティ、若年、より高齢ではアドヒアランス不良となりやすい
薬剤使用順守性を改善するための方法を見出すことの重要性を強調している。
自らも降圧剤飲んでる身からみても、やっぱり忘れる
仕事前に飲むことにしているが、これだと、休日、服用し忘れが多いし・・・
忘れずに口に運んでくれる人がいれば・・・幸せなのだろうが・・・
http://dm-rg.net/news/2018/11/019972.html?pr=dmrg001
スタチン治療遵守性が寿命まで左右するという報告は結構シビアな話
Association of statin adherence with mortality in patients with atherosclerotic cardiovascular disease
JAMA — Rodriguez F, et al.
February 14, 2019
動脈硬化(ASCVD:atherosclerotic cardiovascular disease)患者、安定スタチン投与患者では研究者たちはスタチンアドヒアランスと死亡率の関連あるか検討
スタチン治療アドヒアランス低下は死亡リスク増加と関連することを見いだした
女性、マイノリティ、若年、高齢
. It was less likely for women, minorities, younger adults and older adults to adhere to statin therapy. Finding ways to improve adherence is important.
重要性:スタチンはアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)患者の死亡率を低下するが、スタチン・アドヒアランスは最適とは言えない。
目的:安定したスタチン処方されているASCVD患者で、スタチン・アドヒアランスと死亡率の間の関連性を決定
デザイン・セッティング・被検者 後顧コホート分析、年齢 21〜85歳、ICD-9臨床修正コード少なくとも1つを過去2年の2日以上で有するとされた被検者、スタチン処方が大きく変化しなかった、 Veterans Affairs Health System治療、2013年1月1日〜2014年4月まで
暴露:スタチンアドヒアランス:MPR(medication possession rate:MPR)定義
アドヒアランス・レベルは、50%未満、50%〜69%、70%〜89%、および90%以上のMPRとして分類された。二分法分析では、アドヒアランスは80%以上のMPRとして定義された。
主要アウトカムと測定:人口統計学的および臨床的特徴、ならびに他の心臓病治療薬アドヒアランス調整総原因死亡
結果:安定スタチン処方347104人SCVD成人のうち、5472人(1.6%)が女性、284150人(81.9%)が白人、36208人(10.4%)がアフリカ系アメリカ人、16323人(4.7%)がヒスパニックだった。 4093人(1.2%)が太平洋諸島系、1293人(0.4%)がネイティブアメリカン、1145人(0.3%)がアジア人、そして1794人(0.5%)が他の人種。
中強度スタチン被投薬患者は、高強度スタチン被投薬患者より、遵守性高い(オッズ比 [OR], 1.18; 95% CI, 1.16 - 1.20)
マイノリティも同様だが、女性では遵守性高くない (OR, 0.89, 95% CI, 0.84 - 0.94).
より若年、より高齢では、65-74歳年齢層に比べ遵守性低い
フォローアップ 年数平均 2.9(SD 0.8)で、24.8%, 85,930死亡
アドヒアランス最良群(MPR 90%以上)比較で、
MPR 50%未満では、ハザード比( 臨床特性・他心臓薬物アドヒアランス補正後) 1.30 (95% CI, 1.27-1.34)
MPR 50% - 69%では、1.21 (95% CI, 1.18-1.24)
MPR 70% - 89%では、 1.08 (95% CI, 1.06 - 1.09)
結論と知見:ASCVDを有する退役軍人アメリカ国内サンプルにて、スタチン治療アドヒアランス不良は死亡リスク増大と関連。
女性、マイノリティ、若年、より高齢ではアドヒアランス不良となりやすい
薬剤使用順守性を改善するための方法を見出すことの重要性を強調している。
自らも降圧剤飲んでる身からみても、やっぱり忘れる
仕事前に飲むことにしているが、これだと、休日、服用し忘れが多いし・・・
忘れずに口に運んでくれる人がいれば・・・幸せなのだろうが・・・
2019年2月14日木曜日
ARIC研究:中年期全身性炎症と20年間の認知機能変化に関連
「全体的に見て、慢性炎症に関連する思考力および記憶力のさらなる変化はわずかであったが、それは中年の高血圧に関連して以前に見られたものより大きかった」という著者等の論評が気になる
認知機能減衰は中年からすでに始まっているが、特に、中年期が最も介入としては有効なのかもしれない。慢性炎症が関連するのではなく、神経変性脳疾患のマーカーやそれの反応の結果の可能性もあるとも解説
Systemic inflammation during midlife and cognitive change over 20 years
The ARIC Study
Keenan A. Walker, et al.
Neurology, Feb. 13, 2019
First published February 13, 2019, DOI: https://doi.org/10.1212/WNL.0000000000007094
http://n.neurology.org/content/early/2019/02/13/WNL.0000000000007094
目的:midlifeの全身性炎症と20年認知機能低下
方法: Atherosclerosis Risk in Communities cohort study
中年期炎症性バイオマーカー(フィブリノゲン、白血球数、von Willebrand factor、factor VIII)
CRPはvisit 2で粗高低
認知評価は 20年間3 visit spanning、記憶、遂行機能、言語で評価
結果: 12,336名の被検者総計 (ベースライン 年齢 56.8 [5.]]歳、 黒人 21%、女性 56%)
住民統計変数補・血管リスク要素・併存症補正後、中年炎症複合スコア1SD増加毎、認知複合総スコア:cognitive composite score20年間の付加的減衰 −0.035 SD (95% 信頼区間: −0.062 to −0.007)
中年期CRP値の1SD増加毎20年付加的認知衰退レベルと同様相関 (−0.038 SD, 95% 信頼区間: −0.057 to −0.019)
中年期炎症複合スコア最大4分位では、最小4分位より認知機能減衰7.8%加速;
CRP最大4分位では、最小4分位より11.6%加速
認知ドメイン特異的分析では、中年期炎症マーカー増加は記憶減少と最も多く一致した相関性を示す
inverse probability weightingを用いたattrition補正後も同様
結論:全身性炎症が早期の病理的役割を果たし、10年単位の高齢期への認知減衰のドライバーとなる
炎症trajectoryは示せていないため動的な変化が分からない
SPRINT MIND:強化降圧療法では有意な認知症発症リスク軽減示せず・・・だが、MCIまで含めれば・・・
https://kaigyoi.blogspot.com/2019/02/sprint-mindmci.html
認知機能減衰は中年からすでに始まっているが、特に、中年期が最も介入としては有効なのかもしれない。慢性炎症が関連するのではなく、神経変性脳疾患のマーカーやそれの反応の結果の可能性もあるとも解説
Systemic inflammation during midlife and cognitive change over 20 years
The ARIC Study
Keenan A. Walker, et al.
Neurology, Feb. 13, 2019
First published February 13, 2019, DOI: https://doi.org/10.1212/WNL.0000000000007094
http://n.neurology.org/content/early/2019/02/13/WNL.0000000000007094
目的:midlifeの全身性炎症と20年認知機能低下
方法: Atherosclerosis Risk in Communities cohort study
中年期炎症性バイオマーカー(フィブリノゲン、白血球数、von Willebrand factor、factor VIII)
CRPはvisit 2で粗高低
認知評価は 20年間3 visit spanning、記憶、遂行機能、言語で評価
結果: 12,336名の被検者総計 (ベースライン 年齢 56.8 [5.]]歳、 黒人 21%、女性 56%)
住民統計変数補・血管リスク要素・併存症補正後、中年炎症複合スコア1SD増加毎、認知複合総スコア:cognitive composite score20年間の付加的減衰 −0.035 SD (95% 信頼区間: −0.062 to −0.007)
中年期CRP値の1SD増加毎20年付加的認知衰退レベルと同様相関 (−0.038 SD, 95% 信頼区間: −0.057 to −0.019)
中年期炎症複合スコア最大4分位では、最小4分位より認知機能減衰7.8%加速;
CRP最大4分位では、最小4分位より11.6%加速
認知ドメイン特異的分析では、中年期炎症マーカー増加は記憶減少と最も多く一致した相関性を示す
inverse probability weightingを用いたattrition補正後も同様
結論:全身性炎症が早期の病理的役割を果たし、10年単位の高齢期への認知減衰のドライバーとなる
炎症trajectoryは示せていないため動的な変化が分からない
MRSAキャリア退院時decolonization介入は有効か?
プライマリアウトカムはMRSA感染を減らせるか?、セカンダリアウトカムとして、罹Sン法的ジャッジメント・全原因感染・感染関連入院を減らせるか?
Decolonization to Reduce Postdischarge Infection Risk among MRSA Carriers
Susan S. Huang, , et al., for the Project CLEAR Trial
February 14, 2019
N Engl J Med 2019; 380:638-650
DOI: 10.1056/NEJMoa1716771
背景
MRSAコロナイズ入院患者は退院後感染リスク高い
序文:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、米国で年間8万人以上の侵襲性感染症を引き起こす。皮膚、軟組織、手術に関連した感染症の最も一般的な原因で侵襲性MRSA感染率は、退院後6ヶ月以内に最も高く、1年間は正常化しない。
方法
MRSAコロナイゼーション患者(キャリア):多施設ランダム化対照治験:退院時衛生教育、教育+脱コロナイゼーション
脱コロナイゼーション:クロルヘキシジンによる口腔洗浄・入浴・シャワー+鼻腔ムピロシン5日間/月2回x6ヶ月間
フォローアップ1年間
プライマリアウトカム: MRSA infection as defined according to Centers for Disease Control and Prevention (CDC) criteria.
セカンダリアウトカム: MRSA infection determined on the basis of clinical judgment, infection from any cause, and infection-related hospitalization.
全ての解析は比例ハザードモデル、per-protocol population、as-treated populationで解析
結果
per-protocol populationでは、MRSA感染率
教育群 98 / 1063 (9.2%) 、脱コロナイゼーション群 67 / 1058 (6.3%)
; MRSA感染の84.8% が入院となる
病原不問感染発生は 23.7% vs 19.6%で、感染85.8%が入院となる
MRSA感染ハザードは教育群より脱コロナイゼーション群で有意に低率 (ハザード比 0.70; 95% 信頼区間 [CI], 0.52 to 0.96; P=0.03; number needed to treat to prevent one infection, 30; 95% CI, 18 to 230); このハザード低下ははMRSA感染による入院リスク低下につながる (hazard ratio, 0.71; 95% CI, 0.51 to 0.99)
脱コロナイゼーションは全原因臨床的感染判断尤度低下もたらす (ハザード比, 0.83; 95% CI, 0.70 to 0.99)、感染関連入院低下をもたらす (hazard ratio, 0.76; 95% CI, 0.62 to 0.93); セカンダリアウトカムの治療桜花は多数比較で事前層別判断でないため解釈に注意が必要
as-treated analysisでは、アドヒアランス完全な脱コロナイゼーション群のみ教育軍と比較すると44%減少 (ハザード比, 0.56; 95% CI, 0.36 to 0.86)、全原因感染 40% 減少 (ハザード比, 0.60; 95% CI, 0.46 to 0.78)
副作用(すべて軽症)は被検者の4.2%
結論
退院時クロルヘキシジンとムピロシンによるMRSA decolonizationは教育のみの介入に比べMRSA感染リスクを30%減少する (Funded by the AHRQ Healthcare-Associated Infections Program and others; ClinicalTrials.gov number, NCT01209234.)
Decolonization to Reduce Postdischarge Infection Risk among MRSA Carriers
Susan S. Huang, , et al., for the Project CLEAR Trial
February 14, 2019
N Engl J Med 2019; 380:638-650
DOI: 10.1056/NEJMoa1716771
背景
MRSAコロナイズ入院患者は退院後感染リスク高い
序文:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、米国で年間8万人以上の侵襲性感染症を引き起こす。皮膚、軟組織、手術に関連した感染症の最も一般的な原因で侵襲性MRSA感染率は、退院後6ヶ月以内に最も高く、1年間は正常化しない。
MRSAへのアプローチには、"hygiene"と"環境クリーニング”が含まれ、鼻腔ムピロシン、クロルヘキシジン抗菌浴槽による脱コロナイゼーションでキャリアの減少、感染の予防をもたらす対策。脱コロナイゼーションは手術部位の感染リスク、皮膚感染再発リスク、ICUでの感染リスク減少をもたらす。 対教育群に比べ脱コロナイゼーション介入が退院後MRSA感染患者(キャリア)間でMRSA感染確率減少の上で優れているか?
MRSAコロナイゼーション患者(キャリア):多施設ランダム化対照治験:退院時衛生教育、教育+脱コロナイゼーション
脱コロナイゼーション:クロルヘキシジンによる口腔洗浄・入浴・シャワー+鼻腔ムピロシン5日間/月2回x6ヶ月間
フォローアップ1年間
プライマリアウトカム: MRSA infection as defined according to Centers for Disease Control and Prevention (CDC) criteria.
セカンダリアウトカム: MRSA infection determined on the basis of clinical judgment, infection from any cause, and infection-related hospitalization.
全ての解析は比例ハザードモデル、per-protocol population、as-treated populationで解析
結果
per-protocol populationでは、MRSA感染率
教育群 98 / 1063 (9.2%) 、脱コロナイゼーション群 67 / 1058 (6.3%)
; MRSA感染の84.8% が入院となる
病原不問感染発生は 23.7% vs 19.6%で、感染85.8%が入院となる
MRSA感染ハザードは教育群より脱コロナイゼーション群で有意に低率 (ハザード比 0.70; 95% 信頼区間 [CI], 0.52 to 0.96; P=0.03; number needed to treat to prevent one infection, 30; 95% CI, 18 to 230); このハザード低下ははMRSA感染による入院リスク低下につながる (hazard ratio, 0.71; 95% CI, 0.51 to 0.99)
脱コロナイゼーションは全原因臨床的感染判断尤度低下もたらす (ハザード比, 0.83; 95% CI, 0.70 to 0.99)、感染関連入院低下をもたらす (hazard ratio, 0.76; 95% CI, 0.62 to 0.93); セカンダリアウトカムの治療桜花は多数比較で事前層別判断でないため解釈に注意が必要
as-treated analysisでは、アドヒアランス完全な脱コロナイゼーション群のみ教育軍と比較すると44%減少 (ハザード比, 0.56; 95% CI, 0.36 to 0.86)、全原因感染 40% 減少 (ハザード比, 0.60; 95% CI, 0.46 to 0.78)
副作用(すべて軽症)は被検者の4.2%
結論
退院時クロルヘキシジンとムピロシンによるMRSA decolonizationは教育のみの介入に比べMRSA感染リスクを30%減少する (Funded by the AHRQ Healthcare-Associated Infections Program and others; ClinicalTrials.gov number, NCT01209234.)
スクリーンショット規制始まるそうだが・・・困ったもんだ
規制すれば良いという・・・利権団体
インフルエンザ:タミフル投与の死亡率軽減効果検討 すべてのウィルス型が同等効果でない可能性
ゾフルーザ vs 対照で、有症状率をKaplan-meyer曲線で結局は差が無くなるのだから意味が無いという趣旨のウェブ記載をみて、乱暴な理論で目眩を感じた
高リスク群を含めインフルエンザ患者全般において抗ウィルス薬の死亡率、合併症、治療コスト、欠席・欠勤など社会的コスト、患者本人のQOLなど含めた形で議論すべきなのに・・・
タミフルの死亡率検討
Effect of early oseltamivir treatment on mortality in critically ill patients with different types of influenza: a multi-season cohort study
Theodore Lytras, et al.
Clinical Infectious Diseases, ciz101, https://doi.org/10.1093/cid/ciz101
Published: 07 February 2019 Article history
https://academic.oup.com/cid/advance-article-abstract/doi/10.1093/cid/ciz101/5308530
ギリシャのICU入院検査確認インフルエンザ成人全員 (2010–2011 to 2017–2018の8季) とオセルタミビル治療を検討
早期オセルタミビル使用と死亡率との関連性は、対数二項モデルならびに死亡および退院の原因別および下位分布の危険性を推定する競合リスク分析を用いて評価した。 影響推定値はインフルエンザの種類によって層別化され、複数の共変量について調整。
1330名を検討、ICU死亡 622(46.8%)
A/H3N2患者の内、早期治療は有意に死亡率低下と関連 (相対リスク 0.69, 95% CrI 0.49–0.94;
部分分布ハザード比:subdistribution Hazard Ratio 0.58, 95% CrI 0.37–0.88)(subdistribution参照→https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjb/29/2/29_2_141/_pdf)
この効果は純粋に退院に対する患特異的ハザードによるもので、死亡に対する疾患特異的ハザードで増加はしていない
生存者間では、ICU滞在期間中央値は治療群で 1.8日間(95% Crl 0.5-3.5日間)短い
A/H1N1とインフルエンザBで死亡率の影響観察なし
結論:重度インフルエンザ診断患者において迅速にオセルタミビル治療することは、特にA/H3N2流行期において重要。オセルタミビル有効性はインフルエンザ全てのサブタイプで確認できず
IDSAがらみなのでギリシャの一地方の報告というよりは重きを感じなければならない報告では?
序文から
ダイレクトなインフルエンザウィルスによる臓器障害というよりは併発・合併・続発症などの影響が大きそう・・・
高リスク群を含めインフルエンザ患者全般において抗ウィルス薬の死亡率、合併症、治療コスト、欠席・欠勤など社会的コスト、患者本人のQOLなど含めた形で議論すべきなのに・・・
タミフルの死亡率検討
Effect of early oseltamivir treatment on mortality in critically ill patients with different types of influenza: a multi-season cohort study
Theodore Lytras, et al.
Clinical Infectious Diseases, ciz101, https://doi.org/10.1093/cid/ciz101
Published: 07 February 2019 Article history
https://academic.oup.com/cid/advance-article-abstract/doi/10.1093/cid/ciz101/5308530
ギリシャのICU入院検査確認インフルエンザ成人全員 (2010–2011 to 2017–2018の8季) とオセルタミビル治療を検討
早期オセルタミビル使用と死亡率との関連性は、対数二項モデルならびに死亡および退院の原因別および下位分布の危険性を推定する競合リスク分析を用いて評価した。 影響推定値はインフルエンザの種類によって層別化され、複数の共変量について調整。
1330名を検討、ICU死亡 622(46.8%)
A/H3N2患者の内、早期治療は有意に死亡率低下と関連 (相対リスク 0.69, 95% CrI 0.49–0.94;
部分分布ハザード比:subdistribution Hazard Ratio 0.58, 95% CrI 0.37–0.88)(subdistribution参照→https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjb/29/2/29_2_141/_pdf)
この効果は純粋に退院に対する患特異的ハザードによるもので、死亡に対する疾患特異的ハザードで増加はしていない
生存者間では、ICU滞在期間中央値は治療群で 1.8日間(95% Crl 0.5-3.5日間)短い
A/H1N1とインフルエンザBで死亡率の影響観察なし
結論:重度インフルエンザ診断患者において迅速にオセルタミビル治療することは、特にA/H3N2流行期において重要。オセルタミビル有効性はインフルエンザ全てのサブタイプで確認できず
IDSAがらみなのでギリシャの一地方の報告というよりは重きを感じなければならない報告では?
序文から
インフルエンザは世界的に死亡率の主要な原因であり[1]、オセルタミビルが最も頻繁に処方されているノイラミニダーゼ阻害剤(NAI)は、インフルエンザを治療するために現在利用可能な唯一の抗ウイルス薬です。重症患者や合併症のリスクが高い患者には、NAIの早期使用(症状の発症から48時間以内)が推奨されています。それにもかかわらず、これらの勧告を支持する証拠については議論が続いている。死亡率に対するNAIの影響に関する無作為化試験からの証拠の欠如[6]、および重症患者を倫理的に無作為化することの難しさは、勧告が必ず観察研究に頼っていることを意味します。しかし、入手可能な観察証拠は、質が低く、バイアスの危険性が高く、交絡、特に徴候による交絡については不完全に調整されていると批判されてきた。研究では死亡率が低く、比較的若く健康な患者を登録する傾向があります。
さらに重要なことに、NAIおよびインフルエンザ関連死亡率に関する事実上利用可能なすべての証拠は、インフルエンザA / H1N1pdm09に関連しています。しかしながら、すべての種類のインフルエンザに対してNAIが同等に有効であると推測するべきではありません。例えば、オセルタミビルはin vitroおよびin vivoでインフルエンザBに対して有効性が低いことが観察されており、ある研究では、オセルタミビル治療はインフルエンザA / H3N2患者の間で流行前A / H1N1患者よりも熱の持続時間が短かった。
この背景に対して、ギリシャの集中治療室(ICU)に入院した重症インフルエンザ患者のコホートにおいて、早期(症状発症から48時間以内)対後期オセルタミビル治療と死亡率との関連性を調べた。我々は、単なるA / H1N1型ではなくすべてのインフルエンザ型に焦点を当て、オセルタミビルの過去の観察研究で提起された一般的な方法論的問題に取り組むことによって現在の証拠を拡大しようとした。
ダイレクトなインフルエンザウィルスによる臓器障害というよりは併発・合併・続発症などの影響が大きそう・・・
2019年2月13日水曜日
SPRINT MIND:強化降圧療法では有意な認知症発症リスク軽減示せず・・・だが、MCIまで含めれば・・・
高血圧患者 (9361名、50歳以上、卒中・糖尿病既往無し)降圧強化療法 (収縮期血圧 120 mmHg未満)と 標準降圧(収縮期血圧 140 mmHg未満目標)で、認知症発症1000人年対 7.2 vs 8.6で統計学的有意差認めず
だが、
強化降圧療法では有意な認知症発症リスク軽減示せなかった(under-power)
Effect of Intensive vs Standard Blood Pressure Control on Probable Dementia
A Randomized Clinical Trial
The SPRINT MIND Investigators for the SPRINT Research Group
JAMA. 2019;321(6):553-561. doi:10.1001/jama.2018.21442
・・・だが、MCIまで含めれば・・・ってのは、やっぱり間違いなのだろう。
トライアル・デザイン次第では有意差はでそうだが・・・
5年で累積すれば・・・説得力ちょっとでそうな気も
これは、急性期の話・・・
https://www.medscape.com/viewarticle/908910#vp_1
だが、
- MCIだと14.6 vs 18.3 HR, 0.81; 95% CI, 0.69-0.95
- MCI/認知症組み合わせだと、20.2 vs 24.1; HR, 0.85; 95% CI, 0.74-0.97
強化降圧療法では有意な認知症発症リスク軽減示せなかった(under-power)
Effect of Intensive vs Standard Blood Pressure Control on Probable Dementia
A Randomized Clinical Trial
The SPRINT MIND Investigators for the SPRINT Research Group
JAMA. 2019;321(6):553-561. doi:10.1001/jama.2018.21442
・・・だが、MCIまで含めれば・・・ってのは、やっぱり間違いなのだろう。
トライアル・デザイン次第では有意差はでそうだが・・・
- MCIの絶対的リスク差は 千人年あたり 3.7名
- MCI/認知症複合でも、3.9名
5年で累積すれば・・・説得力ちょっとでそうな気も
これは、急性期の話・・・
https://www.medscape.com/viewarticle/908910#vp_1
Although intensive blood pressure (BP) lowering may reduce risk for intracerebral hemorrhage (ICH) after thrombolytic treatment for acute ischemic stroke (AIS), the protocol does not improve post-stroke recovery, new research suggests.International Stroke Conference (ISC) 2019. Abstract LB6. Presented February 7, 2019.
2019年2月12日火曜日
前糖尿病:IRIS post-hoc分析:ピオグリタゾンは良好アドヒアランス群では糖尿病発症抑制、卒中・心筋梗塞減少効果著明
疑問:ピオグリタゾンは、prediabetes患者の心血管イベントを減少する?
所見:2885名のprediabetes、RCTのpost hoc analysisにて、有意に心血管イベント、新規発症糖尿病抑制、この関連はアドヒアランス良好(80%以上)で強く効果あわられ、卒中/心筋梗塞40%減少、卒中 33%減少、新規発症糖尿病 80%減少
意義:ピオグリタゾンはprediabetesの卒中二次予防に有効な治療法
Pioglitazone Therapy in Patients With Stroke and Prediabetes
A Post Hoc Analysis of the IRIS Randomized Clinical Trial
J. David Spence, et al. ; for the IRIS Investigators
JAMA Neurol. Published online February 7, 2019. doi:10.1001/jamaneurol.2019.0079
アドヒアランス良好での効果
二次解析なので、coclusiveではないが示唆的
インスリン抵抗性と心血管イベントの関連性、ピオグリタゾンの抗動脈硬化作用、
peroxisome proliferator– activated receptors–γ活性化、PPAR(peroxisome proliferator–activated receptors)-αの部分的minor activationをもたらし脂肪酸の取り込み、利用、異化促進をもたらす
PROactive(Prospective Pioglitazone Clinical Trial in Macrovascular Events )研究では致死性/非致死性卒中を47%減少、IRIS( Insulin Resistance Intervention After Stroke )研究では、糖尿病発症半減、卒中・心筋梗塞24%減少
体重増加、浮腫、骨折など副作用が比較的多いため使いづらい部分もあるが、アドヒアランスの部分を改善すれば良好なアウトカムをもたらす可能性がある
所見:2885名のprediabetes、RCTのpost hoc analysisにて、有意に心血管イベント、新規発症糖尿病抑制、この関連はアドヒアランス良好(80%以上)で強く効果あわられ、卒中/心筋梗塞40%減少、卒中 33%減少、新規発症糖尿病 80%減少
意義:ピオグリタゾンはprediabetesの卒中二次予防に有効な治療法
Pioglitazone Therapy in Patients With Stroke and Prediabetes
A Post Hoc Analysis of the IRIS Randomized Clinical Trial
J. David Spence, et al. ; for the IRIS Investigators
JAMA Neurol. Published online February 7, 2019. doi:10.1001/jamaneurol.2019.0079
アドヒアランス良好での効果
二次解析なので、coclusiveではないが示唆的
インスリン抵抗性と心血管イベントの関連性、ピオグリタゾンの抗動脈硬化作用、
peroxisome proliferator– activated receptors–γ活性化、PPAR(peroxisome proliferator–activated receptors)-αの部分的minor activationをもたらし脂肪酸の取り込み、利用、異化促進をもたらす
PROactive(Prospective Pioglitazone Clinical Trial in Macrovascular Events )研究では致死性/非致死性卒中を47%減少、IRIS( Insulin Resistance Intervention After Stroke )研究では、糖尿病発症半減、卒中・心筋梗塞24%減少
体重増加、浮腫、骨折など副作用が比較的多いため使いづらい部分もあるが、アドヒアランスの部分を改善すれば良好なアウトカムをもたらす可能性がある
脚ブロック・ペーシングリズム時の心筋梗塞診断:Sgarbossaクライテリア
脚ブロック時のST上昇型心筋梗塞診断において、Sgarbossaクライテリアの適応は常識化してきたようだが、dual-chamber pacingにおてはどうか?
まだ、十分評価されてないとのこと
症例報告から解説している
Enhancing the Sgarbossa Criteria for the Diagnosis of ST Elevation Myocardial Infarction
Timothy F. Simpson,et al.
Author Affiliations Article Information
JAMA Intern Med. Published online February 11, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2018.7993
Take-Home Points
左室ブロックSmith修正Sgarbossaクライテリア:Smith-Modified Sgarbossa’s Criteria for MI in Left Bundle Branch Block
https://qxmd.com/calculate/calculator_487/smith-modified-sgarbossa-s-criteria-for-mi-in-left-bundle-branch-block
検診で毎年心電図異常:脚ブロックってのは取り扱いに困る
まだ、十分評価されてないとのこと
症例報告から解説している
Enhancing the Sgarbossa Criteria for the Diagnosis of ST Elevation Myocardial Infarction
Timothy F. Simpson,et al.
Author Affiliations Article Information
JAMA Intern Med. Published online February 11, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2018.7993
Take-Home Points
- 心筋虚血評価にあたって、全ての心電図誘導に集中する必要がある。特に注意すべきは寝室ペーシング患者おいてはnativeなQRS波形
- 検証被検者ではSgarbossaクライテリアは比較的特異性は高いため伝導異常のある場合急性STEMI診断上有用である。しかし、感度が低く、NPVとしてはpoor。Smithらの終始繪クライテリアにて感度増加する
- Sgarbossaクライテリア適応は両室ペーシングリズムの 場合十分評価されておらず、信頼性評価不十分
- T-波陰性化は病的寝室脱分極後生じる場合がある
Diagnosis of ST-Elevation Myocardial Infarction in the Presence of Left Bundle Branch Block With the ST-Elevation to S-Wave Ratio in a Modified Sgarbossa Rule
Presented at the Society for Academic Emergency Medicine, June 2010, Phoenix, AZ; and the American Heart Association, November 2008, New Orleans, LA.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.annemergmed.2012.07.119
Presented at the Society for Academic Emergency Medicine, June 2010, Phoenix, AZ; and the American Heart Association, November 2008, New Orleans, LA.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.annemergmed.2012.07.119
https://www.annemergmed.com/article/S0196-0644(12)01368-6/pdf
Replacement of the absolute ST-elevation measurement of greater than or equal to 5 mm in the third component of the Sgarbossa rule with an ST/S ratio less than 0.25 greatly improves diagnostic utility of the rule for STEMI. An unweighted rule using this criterion resulted in excellent prediction for acute coronary occlusion. [Ann Emerg Med. 2012;60:766-776.]
Replacement of the absolute ST-elevation measurement of greater than or equal to 5 mm in the third component of the Sgarbossa rule with an ST/S ratio less than 0.25 greatly improves diagnostic utility of the rule for STEMI. An unweighted rule using this criterion resulted in excellent prediction for acute coronary occlusion. [Ann Emerg Med. 2012;60:766-776.]
左室ブロックSmith修正Sgarbossaクライテリア:Smith-Modified Sgarbossa’s Criteria for MI in Left Bundle Branch Block
https://qxmd.com/calculate/calculator_487/smith-modified-sgarbossa-s-criteria-for-mi-in-left-bundle-branch-block
検診で毎年心電図異常:脚ブロックってのは取り扱いに困る
2019年2月9日土曜日
AHA/ACC/HRS心房細動ガイドラインアップデート
2019 AHA/ACC/HRS Focused Update of the 2014 AHA/ACC/HRS Guideline for the Management of Patients With Atrial Fibrillation
A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Clinical Practice Guidelines and the Heart Rhythm Society
斜め読みすらしてないから・・・そのうち・・・(と、言って読まないことが多い)
A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Clinical Practice Guidelines and the Heart Rhythm Society
解説:https://www.hrsonline.org/News/Press-Releases/2019/01/Updated-Treatment-Guidelines-for-Atrial-Fibrillation
the new guidelines recommend:
Weight loss for overweight or obese patients. Studies find that losing weight can reduce the health risks associated with or even reverse AFib. It can also lower blood pressure (High Blood Pressure is often associated with AFib).
New drugs are available to reverse the effect of NOACs (called reversal agents). These reversal agents, while used infrequently, are helpful when there are signs of severe bleeding caused by a NOAC or when a patient on a NOAC needs an emergency surgical procedure.
肥満減量対応が重要
reversal agentの記載
斜め読みすらしてないから・・・そのうち・・・(と、言って読まないことが多い)
電子タバコによる禁煙って、8割が「通常タバコ→電子たばこ」への置換にすぎない
結局、タイトルの如し・・・
どうしても禁煙できない場合は考えても良いというポジション?
A Randomized Trial of E-Cigarettes versus Nicotine-Replacement Therapy
Peter Hajek,, et al.
January 30, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1808779
https://www.gwern.net/docs/nicotine/2019-hajek.pdf
Borrelli B and O'Connor GT. E-cigarettes to assist with smoking cessation. N Engl J Med 2019 Jan 30; [e-pub]. (https://doi.org/10.1056/NEJMe1816406)
→ e-cigarettes be used for smoking cessation “only when FDA-approved treatments fail.”
Drazen JM et al. The dangerous flavors of e-cigarettes. N Engl J Med 2019 Jan 30; [e-pub]. (https://doi.org/10.1056/NEJMe1900484)
→ focus particularly on nicotine addiction in young people and argue that the FDA should ban flavored nicotine products for e-cigarettes.
どうしても禁煙できない場合は考えても良いというポジション?
A Randomized Trial of E-Cigarettes versus Nicotine-Replacement Therapy
Peter Hajek,, et al.
January 30, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1808779
https://www.gwern.net/docs/nicotine/2019-hajek.pdf
序文:電子タバコは、喫煙を止めるための試みで一般的に使用されていますが、禁煙治療として承認されているニコチン製品と比較して、その有効性に関する証拠は限られています。
方法 私たちは、英国国民健康サービスの禁煙サービスに参加している成人を、最長3ヶ月間提供されている製品の組み合わせを含む、自分が選んだニコチン代替製品、または電子タバコスターターパック(2つ目の詰め替え用電子タバコ)にランダムに割り当てました。ニコチンE-液体のボトル[1ミリリットルあたり18 mg])、それらの選択の風味と強さのさらなるE-液体を購入することをお勧めします。治療は少なくとも4週間の毎週の行動支援を含んだ。主な結果は1年間持続した禁煙であり、これは最終来診時に生化学的に検証された。追跡調査に失敗した参加者、または生化学的検証を提供しなかった参加者は禁煙していないと見なされました。副次的な結果には、参加者が報告した治療の使用法と呼吸器症状が含まれていました。
結果 <これだけまともに訳した>
ランダム化施行総数886名1年時点での禁煙率は e-cigarette(e-cig.)群 18.0%、ニコチン置換群(NRT) 9.9% (相対リスク, 1.83 ; 95% 信頼区間 [CI], 1.30-2.58; p<0.001)1年間禁煙できた被検者のうち、e-cig.群はNRTより割り付け製品使用率高い(80%[53/79] vs 9%[4/44])全体的に、52週時点で咽頭・喉頭刺激感がe-cig.群がNRT群より多い (65.3%, vs. 51.2%)、吐き気はNRT群が多い(37.3% vs e-cig.群 31.3%)e-cig.群はNRT群に比較して咳嗽・喀痰がベースラインより52週目に減少(咳嗽相対リスク 0.8 ; 95% CI, 0.6 - 0.9 ; 喀痰相対リスク 0.7; 95% CI, 0.6-0.9)喘鳴、SOB発生率群間差なし
結論 電子タバコは、ニコチン補充療法よりも禁煙の方が効果的。両方の製品に行動支援が伴う場合のみ。 (Funded by the National Institute for Health Research and Cancer Research UK; Current Controlled Trials number, ISRCTN60477608.)
Borrelli B and O'Connor GT. E-cigarettes to assist with smoking cessation. N Engl J Med 2019 Jan 30; [e-pub]. (https://doi.org/10.1056/NEJMe1816406)
→ e-cigarettes be used for smoking cessation “only when FDA-approved treatments fail.”
Drazen JM et al. The dangerous flavors of e-cigarettes. N Engl J Med 2019 Jan 30; [e-pub]. (https://doi.org/10.1056/NEJMe1900484)
→ focus particularly on nicotine addiction in young people and argue that the FDA should ban flavored nicotine products for e-cigarettes.
ヨーロッパ:CHMPも対応 ニトロソアミン含有サルタン問題
ARB不足を暫定基準で対応しようとする米国FDA
https://kaigyoi.blogspot.com/2019/01/arbfda.html
追記:ヨーロッパの動き
New European Rules to Eliminate Carcinogens in Sartans
Sue Hughes
DISCLOSURES February 05, 2019
https://www.medscape.com/viewarticle/908688
The European Committee for Medicinal Products for Human Use (CHMP) has recommended new requirements for manufacturing processes for angiotensin II antagonists (sartans) to eliminate the production of nitrosamine impurities.
厚労省の動きが悪い・・・
早々にこういうアホコメント出してるから動きがとれないんだろ
→高血圧治療薬に発がん性物質 厚労省「リスク相当低い」
2018年9月25日 午後8時58分
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/706850
今、見直すと、責任問題になるから?
降圧剤アムバロ配合錠「ファイザー」自主回収
発癌性物質含有、サルタン系薬で2社目
https://www.cbnews.jp/news/entry/20190208192907
2018年7月にあすか製薬がバルサルタン錠「AA」にNDMAが混入してるとして自主回収していた。
厚労省はメーカーに「自主回収」させて「リスク相当低い」と言い放つ簡単な商売です
テレビメディアも真正面から取り上げないのは、パニックを恐れて?
https://kaigyoi.blogspot.com/2019/01/arbfda.html
追記:ヨーロッパの動き
New European Rules to Eliminate Carcinogens in Sartans
Sue Hughes
DISCLOSURES February 05, 2019
https://www.medscape.com/viewarticle/908688
The European Committee for Medicinal Products for Human Use (CHMP) has recommended new requirements for manufacturing processes for angiotensin II antagonists (sartans) to eliminate the production of nitrosamine impurities.
厚労省の動きが悪い・・・
早々にこういうアホコメント出してるから動きがとれないんだろ
→高血圧治療薬に発がん性物質 厚労省「リスク相当低い」
2018年9月25日 午後8時58分
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/706850
今、見直すと、責任問題になるから?
降圧剤アムバロ配合錠「ファイザー」自主回収
発癌性物質含有、サルタン系薬で2社目
https://www.cbnews.jp/news/entry/20190208192907
2018年7月にあすか製薬がバルサルタン錠「AA」にNDMAが混入してるとして自主回収していた。
厚労省はメーカーに「自主回収」させて「リスク相当低い」と言い放つ簡単な商売です
テレビメディアも真正面から取り上げないのは、パニックを恐れて?
2019年2月8日金曜日
Number Needed to Treat
NNT(Number Needed to Treat)って、一次元的linearな評価なので取り扱い十分注意が必要ということと、以前、ブログで取り扱ったことあるけど、以下の指摘以外に時相の問題もある。Cox比例ハザードモデルなどの曲線全体の比較ではない3年間の比較なのか、1年なのか2ヶ月程度、10年間の比較なのか、一定の時期の比較にだけになってしまうリスクがある。
JAMAの論文結論に使われたというインパクトが大きい
以上のようにNNTがベネフィットの程度を表現する重要な手段となっている
Number Needed to Treat
Conveying the Likelihood of a Therapeutic Effect
Jeffrey L. Saver, et al.
JAMA. Published online February 7, 2019.
doi:10.1001/jama.2018.21971
(例によって手抜きGoogle翻訳)
NNTとは...
NNTの限界と代替
この被検者研究にNNTの概念をどのように導入するか?
NNTは Zhaoらはどのように解釈されるべきか?
JAMAの論文結論に使われたというインパクトが大きい
Zhao Q, Zhu Y, Xu Z, et al. Effect of ticagrelor plus aspirin, ticagrelor alone, or aspirin alone on saphenous vein graft patency 1 year after coronary artery bypass grafting: a randomized clinical trial. JAMA. 2018;319(16):1677-1686.
ランダム化患者 500名 (平均年齢, 63.6 歳; 女性, 91 [18.2%])、トライアル完遂 461 (92.2%)
CABG後1年の伏在静脈グラフト開存率
ticagrelor + aspirin; 88.7% (432 of 487 vein grafts)ticagrelor alone; 82.8% (404 of 488 vein grafts)aspirin alone. 76.5% (371 of 485 vein grafts)
ticagrelor + aspirin vs aspirin単独は有意差 (12.2% [95% CI, 5.2% to 19.2%]; P < .001)、一方、 ticagrelor alone vs aspirin aloneでは有意差なし (6.3% [95% CI, –1.1% to 13.7%]; P = .10)
Five major bleeding episodes occurred during 1 year of follow-up (3 with ticagrelor + aspirin; 2 with ticagrelor alone).
上述論文著者は、effect sizeを伝えるために治療に必要な数(NNT)を使用し、アスピリン単独ではなく2剤治療で、治療患者8名毎1名のの追加患者が1年後で伏在移植片開存性を達成と説明した。
以上のようにNNTがベネフィットの程度を表現する重要な手段となっている
Number Needed to Treat
Conveying the Likelihood of a Therapeutic Effect
Jeffrey L. Saver, et al.
JAMA. Published online February 7, 2019.
doi:10.1001/jama.2018.21971
(例によって手抜きGoogle翻訳)
NNTとは...
臨床試験が完了すると、所望の転帰を経験している患者の割合または割合が活性群および対照群について報告される。 NNTはこれらの値から導き出され、臨床試験で観察された疾患に対する治療の治療効果の大きさを示しています。 NNTは、治療群の応答百分率と対照群の応答百分率との間の差で100を割ることによって計算される。あるいは、NNTは、群間の絶対リスク減少の逆数をとることによって計算される。 NNTは、1つの追加の良好な結果を達成するために、平均で何人の患者が対照療法ではなく能動療法で管理されなければならないかを示す。
必要とされる数の概念は、治療的研究および診断的研究の両方からの多くの種類の結果に適用され得る。治療法が望ましい転帰を増加させるとき、結果として得られる値は利益を得るのに必要とされる数です(より頻繁にちょうどNNTとして表示されます)。治療によって有害事象が増加した場合、結果として得られる値は害を及ぼすために必要な数です。診断戦略に適用した場合、結果として得られる値は、無症候性の個人における検査のためのスクリーニングに必要な数、および症状のある個人における検査のための診断に必要な数です。なぜ重要か...
NNTは患者や臨床医にとって直感的に理解可能です。それはまた定量的であり、利用可能な治療戦略の中から選択するときの意思決定を容易にする。観測されたNNTの周囲に95%信頼区間(CI)を含めることで、利益の不確実性も効果的に伝達されます。他の確立された治療効果指数はこの目的にはあまり適していない。例えば、統計的に有意なP値は、臨床的有意性よりもむしろ統計的有意性をもたらす。 P値は、治療法の選択に関連して転帰に差があることを示唆していますが、その差がどれほど大きくなるかということではありません。リスク比とオッズ比は、さまざまな治療法による転帰の絶対的な差ではなく相対的な差を表します。それらは、対照比較群における事象率もまた述べられている場合にのみ解釈可能であり、そして多くの意志決定者によって容易に実行できない暗算を必要とする。例えば、望ましい転帰の頻度を1.5倍に増加させる治療(リスク比= 1.5)は、対照群における望ましい転帰の基本率が2%である場合、100人に1人の患者さんに1回だけ役立つでしょう。しかし、対照群の望ましい転帰の基本率が40%であれば(活動群では60%に増加)、100人の患者毎に20人を助けるでしょう。対照的に、NNTは容易に解釈可能な方法で異なる治療法による結果の割合の差の絶対的な大きさを伝えます。
NNTの限界と代替
そのいくつかの利点にもかかわらず、NNT測定基準には重大な限界があり、治療効果の大きさの代替指標で補完的情報を期する手段がある。
まず、NNTは2つの割合(各治療グループにおける治療成功率)を1つの数字にまとめるため、情報を犠牲にします。例えば、同じNNTでも患者と臨床医によって異なる見方をすることができる治療成功率の増加(例えば、5%→15%でも85%→95%でも同じ)と表示される。
2つ目の限界は、異なるNNTを比較して統合することが困難である可能性があることです。これは、それらの値が異なる分母を持つ分数として表されるためです。これとは対照的に、固有周波数メトリクス(100あたりの利益および100あたりの危害として述べられることが多い)は、一様な(100)分母と慣れ親しんだ(パーセンテージから)分母を使って治療効果の大きさを表すので、比較をより容易にします。
たとえば、同じ治療効果を説明する次の文を検討してください。 1人の心筋梗塞を予防するためのNNTは25人の患者、1人の虚血性脳卒中を予防するための50人の患者が必要、1人の大出血事象を引き起こすNNTは33。治療される100人の患者ごとに4人が心筋梗塞を有し、2人は虚血性脳卒中を有する。さらに3人の大出血イベントが発生する 。NNTによって提供される臨床試験結果と百分の一の利益の異なる枠組みは、(イベントの重要性が異なるにもかかわらず)数値的に同等に扱われることが意思決定に影響を与える可能性があります。
患者は一度だけ特定の治療の決定を下すことが多いので、NNTは患者の視点とより密接に結びつく(「私のベネフィット確率はXに1である」)。 臨床医にとっての視点にもより密接に結びつく (「私が治療する100人の患者のうち、たすかるのはXである」)。
自然頻度と共有されるNNTの限界は、無作為化臨床試験結果がバイナリアウトカム(感染症の発生、発疹、または死亡など)に対してのみNNT値を完全に特異化されていることで 、順序的または連続的アウトカム(例えば痛みや障害の程度の軽減)には特異化されてない。この欠点は、自動化された、あるいはコンテンツの専門家の情報に基づいた導出手法を使用して、通常のまたは継続的な結果に対する推定NNT値を提供する方法の開発によって部分的に緩和されています。多くの患者が小さな個別的利益を経験するとき、またはより少数の患者が大きな個別的利益を経験するときに同じ臨床試験結果が生じることがあるため、個別患者ないのグループベネフィットの分布推定が不適切に仮定されることがある。
別の限界は、NNTがイベントの重要性ではなく数を反映していることです。さまざまな種類のイベントにはそれぞれ独自の個別のNNT値が与えられており、結果として得られる定量的な記述は、重要性の低い結果への過大評価を促す可能性があります。例えば、より軽微な副作用(一過性頭痛など)の有害性が3で名目上低い値だが、重大な有効性(致死性心不全など)が5とNNT高値の場合でも治療は実質的にネット効果ありとされる。他手法として各アウトカムについて健康関連utility値を用い、多方面のアウトカムを単純指標とするアプローチもある。
イベント値がこの単一の一貫した尺度に変換されると、utility尺度のベネフィット一定の到達でNNTを設定。例えば、「1人の命を救うための数」は最近では、血栓摘出術治療による急性虚血性卒中数は同じ数のベネフィットで死亡するであろう患者1名を救い、かつ、正常な神経学的アウトカムとなる数で比較する事がなされる。
さらなる限界は、NNTが治療の経済的費用および利益を伝えず、特定の臨床試験に登録された集団の総体的な特徴を反映して、原型患者に期待される効果の大きさのみを表すことが含まれる。対照的に、各個々の患者は、ベースラインリスクおよび治療反応を修正する特有の特徴を有する。さらに、患者の転帰が経時的に変化する場合、報告されたNNTは特定の時点での利益を反映しており、さまざまな利益を獲得するためにいくつかの異なるNNT値が必要になるかもしれません(例えば、治療コースの初期、中期、または後期)。
この被検者研究にNNTの概念をどのように導入するか?
Zhaoらの研究のRusult部分に、プライマリ有効性エンドポイントは、各群の個別アウトカム比率と95% CIを含み、相対的治療効果強度(相対リスク, 0.48 [95% CI, 0.31-0.74])、絶対的治療効果強度(リスク差, 12.2% [95% CI, 5.2%-19.2%])、統計学的有意性 (P < .001)。著者等はNNT 8と再宣言 (逆数 ほぼ12.2%)。この報告は臨床的に有益な手法の上ベネフィット確率を伝えた形。著者等はNNT周辺の95% CIを提示せず、95% CIがないと判読性は向上するが、推定値周辺の不確実性の程度が曖昧になる。二重抗血小板治療でも観察された有害性のNNTは症出血イベント増加に対しては示されず。しかし、仮説検証のため事前層別化フォーカスされたNNT値で論述するトライアル報告は、主たる有効性・安全性エンドポイントとなるものに限定しての場合、慎重であるべき
NNTは Zhaoらはどのように解釈されるべきか?
Zhaoらの報告で絶対的リスク差は 12.2% (95% CI, 5.2% - 19.2%)で伏在静脈グラフト閉塞1名を避けるためアスピリン単剤に対して必要なdual抗血小板治療数は 8名。しかし、データは最小5程度、最大19程度(それぞれ 逆数 0.192、 0.052)と一致。
この値は個別患者のベネフィットと確率不確かさを示すものと解釈
2019年2月7日木曜日
新規アミノ・メチルサイクリン系抗生剤 Omadacycline 市中肺炎トライアル vs モキシフロキサシン
Paratek Announces FDA Approval of NUZYRA™ (Omadacycline)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=253770&p=irol-newsArticle&ID=2369985
Omadacycline:テトラサイクリン系由来の新しいアミノメチルサイクリン抗生剤
テトラサイクリン耐性の排出・リボソーム防御機構克服された薬剤
肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌、非定型肺炎(レジオネラ、マイコプラズマ、クラミジア肺炎など)へのin vitro感受性あり
肺炎球菌に感受性あり、肺組織濃度維持する
Omadacycline for Pneumonia Treatment in the Community (OPTIC) trial
臨床効果非劣性証明
Omadacycline for Community-Acquired Bacterial Pneumonia
Roman Stets,., et al.
N Engl J Med 2019; 380:517-527
DOI: 10.1056/NEJMoa1800201
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=253770&p=irol-newsArticle&ID=2369985
Omadacycline:テトラサイクリン系由来の新しいアミノメチルサイクリン抗生剤
テトラサイクリン耐性の排出・リボソーム防御機構克服された薬剤
肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌、非定型肺炎(レジオネラ、マイコプラズマ、クラミジア肺炎など)へのin vitro感受性あり
肺炎球菌に感受性あり、肺組織濃度維持する
Omadacycline for Pneumonia Treatment in the Community (OPTIC) trial
臨床効果非劣性証明
Omadacycline for Community-Acquired Bacterial Pneumonia
Roman Stets,., et al.
N Engl J Med 2019; 380:517-527
DOI: 10.1056/NEJMoa1800201
日本の各学会理事会メンバーへの製薬会社からの報酬
各学会のリーダーである理事会のメンバーが製薬メーカーから巨額paymentをもらうと利益相反に関して疑念が持たれてもおかしくない。故に、自らが公開すべきという事だと思う。
Pharmaceutical Company Payments to Executive Board Members of Professional Medical Associations in Japan
Hiroaki Saito, et al.
JAMA Intern Med. Published online February 4, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2018.7283
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2723072
総額は $6 468 585
講演 $5 279 312;執筆 $412 900 ;コンサルティング $776 373
支払い額中央値 $7486 (中間4分位 [IQR], $1767-$20 277)
支払い額のうち、最大支払い受領理事会メンバー40名に、総額45.8%にあたる$2 960 928 が支払われた
日本内科学会が12名、日本泌尿器科学会が7名、日本皮膚科学会が7名がそのメンバー
最大の支払い対象は日本内科学会の理事で $51 974; IQR, $33 900-$86 349)
日本内科学会理事会メンバーへは総支払い額の20.8%が行ったことになる
同様日本泌尿器科学会 14.9%、日本皮膚科学会 11.1%
19の学会が理事会メンバーへの製薬メーカーへのpaymentに関し公的公開したというエビデンスはつかんでない
メーカーからの報酬全てが悪というわけでもないだろうが・・・
改変(コピペ&OCRのため、原文参照を)
-->
京都で開かれた内科学会総会 会費高い割に、内容 かなりしょぼかったと思うが・・・ 内科学会理事個人への報酬分 学会本体へ遷せばどう?
Pharmaceutical Company Payments to Executive Board Members of Professional Medical Associations in Japan
Hiroaki Saito, et al.
JAMA Intern Med. Published online February 4, 2019. doi:10.1001/jamainternmed.2018.7283
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2723072
総額は $6 468 585
講演 $5 279 312;執筆 $412 900 ;コンサルティング $776 373
支払い額中央値 $7486 (中間4分位 [IQR], $1767-$20 277)
支払い額のうち、最大支払い受領理事会メンバー40名に、総額45.8%にあたる$2 960 928 が支払われた
日本内科学会が12名、日本泌尿器科学会が7名、日本皮膚科学会が7名がそのメンバー
最大の支払い対象は日本内科学会の理事で $51 974; IQR, $33 900-$86 349)
日本内科学会理事会メンバーへは総支払い額の20.8%が行ったことになる
同様日本泌尿器科学会 14.9%、日本皮膚科学会 11.1%
19の学会が理事会メンバーへの製薬メーカーへのpaymentに関し公的公開したというエビデンスはつかんでない
メーカーからの報酬全てが悪というわけでもないだろうが・・・
改変(コピペ&OCRのため、原文参照を)
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理事数 | 報酬受領人数(%) | 記録数 | value | 平均(SD) | 中央値(IQR) | 最大値 | |
内科学会 | 22 | 22 (100) | 1176 | 1343732 | 61 079 (45 523) | 51974(33 900-86 349) | 171245 |
小児科学会 | 28 | 25 (89.3) | 212 | 206861 | 7388 (7053) | 3853 (2734-11 552) | 23387 |
老年医療学会 | 22 | 16 (72.7) | 152 | 133440 | 6065 (8952) | 1647 (0-11 938) | 37639 |
皮膚科学会 | 18 | 18 (100) | 671 | 722150 | 40 199 (27 825) | 34213(20 625-56 909) | 97676 |
外科学会 | 23 | 23 (100) | 371 | 385328 | 16 753 (13 033) | 11 887 (7276-23 039) | 44536 |
脳外科学会 | 23 | 22 (95.7) | 259 | 242379 | 10 538 (6800) | 10 165 (5893-15150) | 27465 |
産科婦人科学会 | 32 | 30 (93.8) | 331 | 317245 | 9914 (9101) | 8099 (2997-13 324) | 39356 |
眼科学会 | 19 | 19 (100) | 437 | 514321 | 27 070 (19 625) | 20697(11 470-47 120) | 72710 |
整形外科学会 | 23 | 22 (95.7) | 432 | 436479 | 18 977 (17 255) | 17 114 (4853-22 810) | 61157 |
耳鼻咽喉科学会 | 24 | 20 (83.3) | 248 | 231281 | 9637 (12 981) | 4870 (1406-11 297) | 46463 |
形成外科・美容外科学会 | 17 | 9(52.9) | 34 | 40244 | 2367 (4959) | 497 (0-994) | 17427 |
泌尿器科学会 | 21 | 20 (95.2) | 846 | 965081 | 45 956 (38 683) | 34073(19 543-55 358) | 122967 |
麻酔科学会 | 27 | 21 (77.8) | 133 | 133353 | 4939 (6079) | 3679(497-6502) | 24640 |
救急医療学会 | 15 | 13 (86.7) | 76 | 76380 | 5092 (4903) | 4921 (1293-7251) | 17199 |
病理学会 | 15 | 10 (66.7) | 64 | 62083 | 4139 (4962) | 1915 (0-8746) | 16283 |
精神科学会 | 20 | 19 (95.0) | 344 | 357815 | 17 891 (20 805) | 8976 (1399-24 721) | 69580 |
放射線科学会 | 18 | 17 (94.4) | 85 | 93389 | 5188 (5475) | 4452 (1492-7358) | 24293 |
リハビリテーション学会 | 23 | 17 (73.9) | 186 | 181575 | 7895 (9731) | 4572 (1023-7726) | 29504 |
臨床検査学会 | 17 | 8(47.1) | 70 | 55265 | 3251 (6600) | 0(0-1084) | 21492 |
かたやこういう記事
特集◎新専門医制度時代の学会と専門医《2》
製薬マネーの減少が学会を窮地に追い込む
2019/2/7
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t325/201902/559721.html
京都で開かれた内科学会総会 会費高い割に、内容 かなりしょぼかったと思うが・・・ 内科学会理事個人への報酬分 学会本体へ遷せばどう?
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