糖尿病の場合は、収縮期血圧140 mmHg以上の症例では降圧薬治療で死亡率・心血管疾患合併症リスク減少
ただ、収縮期血圧140 mmHg未満なら、さらなる心血管疾患死亡増加可能性有りEffect of antihypertensive treatment at different blood pressure levels in patients with diabetes mellitus: systematic review and meta-analyses
BMJ 2016; 352
doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.i717 (Published 25 February 2016)
49トライアル、73,738名のメタアナリシス、ほとんど2型糖尿病
ベースライン収縮期血圧 150 mm Hg超なら、降圧剤治療にて
全原因死亡率減少 (相対リスク 0.89, 95% 信頼区間 0.80 to 0.99)
心血管疾患死亡率減少 (0.75, 0.57 to 0.99)
心筋梗塞減少 (0.74, 0.63 to 0.87)
卒中減少 (0.77, 0.65 to 0.91)
ESRD減少 (0.82, 0.71 to 0.94)
ベースライン収縮期血圧 140-150 mm Hgなら
付加的治療で
全原因死亡率減少 (0.87, 0.78 to 0.98)
心筋梗塞減少 (0.84, 0.76 to 0.93)
心不全減少 (0.80, 0.66 to 0.97
ベースライン収縮期血圧 140 mm Hg未満なら
付加的治療で
心血管疾患死亡率 (1.15, 1.00 to 1.32)
全原因死亡率 (1.05, 0.95 to 1.16)
Metaregression 解析にて、収縮期血圧低下効果悪化治療効果は
・心血管疾患死亡率 (収縮期血圧 10 mmHg低下毎;1.15, 1.03 to 1.29
・心筋梗塞 (1.12, 1.03 to 1.22 ;同上)
パターンは、治療達成時収縮期血圧でも同様パターン
中年期にはSPRINTで厳格な降圧という方向性だったが、糖尿病という要素が加わると複雑なパズルになってくるようだ
EMPA-Reg OUTCOMEの結果の一部説明に降圧効果が示されているが・・・果たして・・・その説明・・・困難になってきたのでは?